各大会優勝予想 選抜高等学校野球大会

【予想篇】2001年春の選抜高校野球

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昨夏は智辯和歌山の衝撃的な打撃が全国を席巻したが、今年は連続出場校もそこまで多くはなく勢力図は入れ替わりそうな雰囲気だ。なかでも茨城勢は関東大会の4強に3校入り、アベック出場。レベルの高さを見せつけており、選抜でも活躍が期待される。

 

その中で優勝争いを引っ張りそうなのは東福岡、尽誠学園、常総学院、日大三、鳥羽の5校になりそう。それぞれ投打のバランスの取れた好チームだ。

優勝候補Aクラス

神宮大会優勝の東福岡は今大会の優勝候補ど真ん中のチームだろう。エースの下野は140キロ台の速球とスライダーを武器にする好投手。投げっぷりがよくスタミナも抜群。昨秋は公式戦をほぼ一人で投げぬき(166イニングを投げぬいた)、九州大会準決勝ではノーヒットノーランを達成した。大会No.1の注目投手だ。2番手には上園(阪神―楽天)がいるが、本番は下野に託すことになりそうだ。

打線の柱は4番の吉村(横浜―ソフトバンク)。天性の長打力を誇り、昨秋は7ホームランを記録。神宮の準決勝の常総学院戦では2ホームランを放った。トップの上坂は屈指の俊足でチャンスメークし、福原、吉村、川崎、西村、鶴浜と長打力のある打者が並ぶ。ラストバッターの下野も打撃がよく息の抜けない打線だ。昨秋は九州・神宮とほぼ無風で優勝した感がある。村田(巨人)や田中賢(日本ハム)を擁しても届かなかった栄冠。選抜でも優勝なるか。

神宮準優勝の尽誠学園も好チーム。大河・松井両監督が永年育て上げてきたチームを椎江監督がうまく率いた。上位打線は強力。1番の俊足好打の坂口、勝負強い打撃の主将・坂田、長打力が魅力の4番原とタレントぞろいだ。神宮では東北の好投手・高井(ヤクルト)を打ち崩し、強打の日大三にも10-5と打ち勝った。

投手陣は右腕の和田と左腕の中村の2枚看板。和田は鋭いスライダーが、中村は長身からのカーブが武器。持ち味の違う2人の継投で試合を組み立てる。椎江監督曰く「本当に野球の好きなやつら」という集団。夏は2度のベスト4があるも、選抜は意外にもまだ未勝利。この大会で一気に勝ちまくるつもりだ。

関東大会優勝の常総学院も有力候補。昨夏は水戸商に決勝で悔しい逆転負けを喫したが、その試合で好投したエース村上が残り、関東大会では好投。外角低めに逃げていくスライダーが武器で三振の奪えるタイプの投手だ。2番手の右サイド平澤も安定感はある。しかし、2人とも球威のあるタイプではなく神宮の東福岡戦では相手打線のパワーの前に12得点を許した。選抜ではリベンジを狙う。

打線は大技小技を絡めて得点。稲石、出頭ら走れる選手と小林、上田らパワーのある選手がうまく融合。木内マジックと言われる奇襲攻撃も楽しみで攻撃力は大会でも上位。投手陣が踏ん張れば、優勝の可能性が出てくる。

東京チャンプの日大三はその打棒で昨秋東京大会を圧倒。神宮でも2試合10得点と威力を発揮した。昨夏はエース栗山ら前年春夏連続出場のメンバーが多数残り、自信の戦力もまさかの予選敗退。それを見ていた現3年生は危機感を持って練習に励み、秋は躍進した。長打のある核弾頭・都築(中日)、広角に打ち分ける3番・内田(ヤクルト)、逆方向にもホームランの出る4番原島と素晴らしい打者が並ぶ。下位にも石井、幸内ら好打者が並ぶ。打線の破壊力は東福岡にも負けてはいない。

投手陣も速球を武器に小気味いい投球の右腕・近藤(近鉄―オリックス)、右サイドからキレのいいスライダーが持ち味の千葉(横浜)と力のある陣容だ。常総と同じくディフェンス次第で全国制覇は十分可能だ。

鳥羽は3季連続の甲子園出場。昨春はベスト4の快進撃も夏は横浜相手に悔しい逆転負け。1点の重さをひしひしと感じた新チームは昨秋快進撃。近畿大会では準々決勝から大阪勢を3タテして(大阪桐蔭、浪速、関西創価)優勝に輝いた。

エース左腕の古田は球威のあるタイプではないが、コントロールがよく打たれ強くて試合や展開によるムラが少ない。打者の手元で鋭く曲がるカーブと近畿大会後に覚えたシュートが武器。安定して試合を作れるタイプだ。打線も3番里井、4番国本を中心に強力。決勝では関西創価の好投手・野間口(巨人)から6点を奪った。機動力を絡めた攻撃にも定評がある。昨春を超える優勝を狙う。
優勝候補Bクラス

以上5校を追う第2集団は次の7チーム。
東北、仙台育英、関西創価、市川、金沢、桐光学園、智弁学園が挙げられる。

昨秋東北大会優勝の東北は2年生エース高井(ヤクルト)に注目。大会No.1左腕候補にも挙がる投手。174センチ、71キロと小柄だが、自直球は140キロを超える。スライダーやシュートなど変化球も多彩。昨秋は60イニングを投げて58三振を奪った。4番の山崎が「同じチームでほんとよかった」とため息をつく投手だ。

打撃でも3番を打ち、4番山崎と2人の左打者がチームの打点の多くを稼いだ。神宮ではスピードガン表示が出ないことに落胆し、尽誠学園に5失点で敗退。選抜では自分の投球をしたい。初戦は関西創価の野間口(巨人)と大会注目の投手対決だ。

大阪から初出場の関西創価はエース野間口(巨人)を擁して上位を狙う。出場の原動力となった野間口は140キロを超すストレートとスライダー、フォークを交え、88回で89三振を奪取。昨秋の公式戦12試合で与えた四死球は19で1試合平均1.94は出場校の主戦の中で最少だ。特に左打者のインコースに決まるストレートは威力抜群。東北の高井、山崎との対戦が楽しみだ。

打線は3番主将の小野、4番の長打力のある金田の2人の前にチャンスを作りたい。注目の初戦を勝ち切れば一気に波に乗りそうだ。

東北大会準優勝の仙台育英の左腕・芳賀も注目の投手。昨夏も甲子園のマウンドを踏んでおり、経験は十分。しなやかなフォームから繰り出す速球と必殺のパームボールで三振の奪える好投手。精神面の強さも魅力だ。打力は優勝した東北より上かもしれない。特に3番佐藤の勝負強さは必見。チャンスで回ってくる星の強さもあり、5割を超す打率を残した。

スタメンに名を連ねる3人の2年生が昨秋は活躍。2番中谷は昨秋のチーム打点王。4番菊池、6番堀はともに長打力を持つ。上位から下位までむらなくつながり、エース芳賀を援護する。昨秋は県大会決勝で東北を破るも東北大会決勝では0-2と高井に完封されてリベンジを許した。選抜ではライバルよりも上に行きたい。

昨秋関東大会で常総学院にサヨナラ負けするも3-4と食い下がった市川も力のあるチーム。エース笠井は速球とスライダーを武器に打たせて取る投球が持ち味。外角の出し入れに優れ、制球力は抜群だ。守りも固く、笠井を支える。打線はチーム打率は低いが、犠打飛を絡めて手堅く攻めて得点する。4番の依田には1発がある。過去選抜には2度出場し、ベスト4とベスト8.1991年選抜で2試合連続逆転サヨナラ勝ちし、ミラクル市川の異名をとった山梨の公立校が再び上位を賑わす。
初戦でぶつかる桐光学園と智弁学園はともに攻撃力、投手力でそれぞれ注目のチームだ。

桐光学園は昨秋関東大会ではベスト8で敗退も実力を高く評価され選出。3番の石井は昨夏から主軸を打っており、左方向にも長打の放てる力の持ち主。ミートポイントを捕手寄りに置き、ぎりぎりまでボールを引き付けて打てる。石井だけでなく黒木、藤崎の中軸はもちろんのこと下位の天野、桜井まで長打力を秘めた重量打線だ。エース猪原は速球に威力があり、コントロールがもう少し安定すればさらなる好投が期待できる。初出場ながら上位争いをする力はある。

一方の智弁学園は大会屈指の右腕・秦(横浜)を中心とした守りのチーム。昨秋は近畿ベスト8で関西創価の野間口との投げ合いに1-2と敗れたが、秦は好投を見せた。体の柔らかいしなるような投球フォームから繰り出す130キロ台後半の速球で右打者の内角をぐいぐいつく。低めの制球に加え、この冬で高めへの誘い球も取得し、より安定感を増している。打線が課題で4番捕手の岡崎(阪神)ら中軸が秦を援護したい。

打撃の桐光か投手力の智弁か注目の1戦だ。

金沢も投手力の光るチーム。左の中林、右の坂井の強力2枚看板は大会でも上位の投手力だ。エース左腕の中林(阪神)は身長184センチの上手から投げおろす直球にかなりの角度があり、初対決の打者には攻略困難なボールだ。制球にやや不安があるが、ボールの威力でカバーする。右腕の坂井も速球は140キロの迫り、こちらは制球がよくまとまった投手。失点が計算できるチームなだけに左打者の並ぶ打線が援護したい。打線次第で上位進出は十分可能なチームだ。

優勝候補Cクラス

以上のチームを中心に優勝争いは展開しそうだが、その他にも力のあるチームは存在。

中国大会準優勝ながら力がありそうなのが関西2年生左腕の宮本(日本ハム)。クロスステップから投じる右打者へのストレートは威力十分。まだ2年生ながら将来性十分の好投手だ。6年前のエース吉年(広島)にどこまで近づけるか。宮本は打線でも中心。昨秋打率0.657と出場校選手中最高打率の4番河本とともに打点を稼ぐ。初戦の相手は近畿チャンピオンの鳥羽だが、勝つ可能性は十分にある。

北海道大会優勝の東海大四も期待が持てる。大会屈指のスラッガー野呂を中心に1試合平均10得点の強力打線。送りバントも絡めてそつのない攻撃も見せる。野呂は足も速く塁に出てからも注目だ。昨秋の北海道大会では昨夏代表の旭川大高も10-0で圧倒した。エースの奈良は豪快なフォームから投げ下ろす速球が武器。多少制球を乱す場面も見られたが、エースの投球を全うした。2番手の前田も力がある。神宮大会では東福岡の前に力負け。

岐阜第一は昨秋の東海大会を制覇。打線が爆発し、3試合連続の逆転勝利。決勝では前年の神宮王者・四日市工との試合を8-7とルーズベルトゲームで制した。しかし、本来は岐阜投手を中心とした堅い守りが持ち味。投手は1年生エース前野、184センチメートルの本格右腕市波の二枚看板が安定している。打線が爆発はしたが、バントで確実に走者を進める攻撃が基本で、犠打58個は出場チーム中最多である。手堅い野球で勝ち上がりを狙う。

浪速は10年ぶりの選抜甲子園。だが、昨秋は近畿大会準決勝で優勝した鳥羽に2-3と食らいついており、投打に粘り強いチームだ。エースの岸本は強気に内角を攻められる投球が光る。2年生左腕池田の成長も光る。2年生の1番大引(オリックスー日本ハム―ヤクルト)は攻守でチームを引っ張る。ショートでは広い守備範囲と強肩を誇り、打撃では右に左に長打が打てる。将来の楽しみな内野手だ。4番井上の仕事にも期待したい。浪速っ子集団が甲子園で暴れまわる。

九州大会で準優勝し、初出場ながら力を秘めるのが佐賀・神崎。九州大会の準々決勝では日南学園の剛腕寺原(ソフトバンク―横浜―ソフトバンク)を打ち込み、4-1で勝利。準決勝でも海星の好左腕・松永(西武)を相手に7-1と勝利を収めた。1番俊足の野中(日本ハム―横浜―オリックス)がチャンスメークし、2年生ながら強打を見せる3番松本、4番捕手でチームの要の斎藤が返すパターン。

そして、何よりの強みはディフェンスの固さ。速球とカーブが武器のエース左腕黒田、軟投派ながらコントロール抜群の左腕・納富の強力2枚看板。支える守備陣も再三のヒット性の打球を好捕した。百崎監督の指導のもと着実に力をつけたチームが初の甲子園で快進撃を見せられるか。

 

今大会注目の投手としては、ボール半個分の出し入れで勝負できるコントロールの持ち主の海星・松永(西武)、昨夏に続いての出場の水戸商の左腕エース田中、藤代の2年生の長身右腕・井坂(楽天)、初出場・小松島のアンダーハンド堀渕、神戸国際大付属を初の甲子園に導いた2年生エース坂口(近鉄―オリックス―ヤクルト)、姫路工の本格派右腕・真田(巨人―横浜)、高知の本格派右腕の福山と甲藤(ソフトバンク)らが挙げられる。

今大会注目の打者としては豪快なバッティングが魅力の広陵・新井良(中日―阪神)、昨秋の東海大会で5ホームランを放った東邦の2年生核弾頭・岩間、昨夏から連続出場の福井商の強打のコンビ・天谷(広島)と杉田、鳥栖のスラッガー西村、四日市工の好打者・梅山、らがいる。

剛腕・真田と日大三の強力打線の対戦は1回戦屈指の好カードだ。

優勝候補Dクラス

桜美林は18年ぶりの選抜甲子園。昨秋は打線が粘って東京都大会準優勝。強打の日大三とも互角の打ち合いを演じた。高橋、小林らの投手陣の踏ん張り次第で初出場初優勝した1976年夏の再現なるかもしれない。

岡山学芸館は昨秋中国大会初優勝。決勝では関西の2年生エース宮本(日本ハム)相手に一挙6得点を挙げて逆転勝利を飾った。技巧派右腕・池崎を打線が援護して甲子園初勝利を狙う。

 

 

安積高校と宜野座高校はともに21世紀枠として初めての甲子園出場。

安積は昨秋福島大会ベスト8。文武両道の校風が評価された。エース松山を堅守で盛り立て、強豪・金沢に挑む。

宜野座は昨秋は沖縄大会で優勝し、九州大会ベスト8.準々決勝で鳥栖に1-0と敗れたが、10安打を放っており実力は十分。犠打を絡めた攻撃はリズムがよく、エース比嘉のカーブもキレのいいボールだ。初戦は東海地区優勝の岐阜第一。下剋上を狙う。

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