1試合毎予想 2018年 全国高等学校野球選手権大会

【予想編】2018年夏の甲子園3回戦 報徳学園(東兵庫)vs愛工大名電(西愛知)

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報徳学園(東兵庫)vs愛工大名電(西愛知)

予想  48%  52%

〇3-2   聖光学院  〇10-0   白山


初戦は対照的な勝ち上がりを見せた両チーム。ともに力はあるが、愛工大名電の状態がかなりよさそうだ。

愛工大名電は初戦は左腕の室田からエース秋山への継投で完封リレー。秋山は140キロ台の速球とキレのあるスライダーで攻めの投球が光る。気の強さを前面に出した投手らしい投手と言えそうだ。この試合は先発もあり得そうだ。報徳学園は初戦の3得点はすべて1番小園と3番長尾のホットラインでの得点。小園は3本の2塁打を放ち、改めてプロ注目の存在であることを示した。彼の出塁がチームに勢いを与えるだけに、その役割は重要だ。そのほかの打者にもヒットは出ており、打線の状態は悪くはなさそうだ。

一方、報徳学園は左の渡辺友から右の木村への継投で強打の聖光学院打線を2点に抑え込んだ。2人とも丹念にコーナーを突く投球が光り、フルスイングさせないピッチングを見せた。渡辺友は立ち上がりにやや不安があり、初戦も初回に失点しただけに注意したい。対する愛工大名電の打線は破壊力満点。1番柳本、2番西脇がともに4安打を放ち、センター中心に打ってつないでいく攻撃的野球を見せた。初戦勝利によって8大会連続初戦敗退の呪縛から取り除かれており、のびのびとした攻撃が見られそうだ。

1981年夏の準決勝でも対戦している両校。その時は金村義明(近鉄)擁する報徳学園が工藤公康(西武)擁する名古屋電機(当時の校名)に3-1で勝利し、初優勝に弾みをつけた。今回はどちらに軍配が上がるか…


兵庫vs愛知 甲子園対決

春 兵庫13勝   愛知19勝

夏 兵庫5勝     愛知5勝

計 兵庫18勝     愛知24勝

野球どころの両県だけあって対戦回数も高校野球草創期から相当に多い。古くは明石中vs中京商の延長25回の名勝負や金村vs工藤の投げ合いとなった報徳学園と名古屋電機の試合など数々の名勝負を刻んできた。今回も白熱の好勝負が期待される。

 

主な卒業生

報徳学園…山崎勝己(オリックス)、大谷智久(ロッテ)、田村伊知郎(西武)、岸田行倫(巨人)、片山博視(楽天)
清水直行(ロッテ)、水沼四郎(広島)、谷村智博(阪神)、松本匡史(巨人)、金村義明(近鉄)

愛工大名電…十亀剣(西武)、堂上直倫(中日)、谷口雄也(日本ハム)、濱田達郎(中日)、東克樹(DeNA)
工藤公康(ソフトバンク)、山崎武司(中日)、イチロー(マリナーズ)

 

思い出名勝負(2009年夏の甲子園2回戦)

関西学院

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 2 0 1 0 0 0 1 4
2 0 0 0 0 1 1 0 5

中京大中京

 

関西学院   新川→山崎→大西→高橋→山崎

中京大中京    森本→堂林

 

 

エースで4番の堂林(広島)を中心に強力打線で夏7度目の優勝を狙って乗り込んだ中京大中京。2回戦の相手は兵庫大会をノーマークながら勝ち進んだ関西学院であった。

中京大中京は選抜で8強に進出するも、準々決勝で報徳学園に9回2アウトから逆転負け。1球の重みを知ったナインたちは夏の戦いに向けて大きな教訓を得た。夏の愛知大会では他を寄せ付けない戦いぶりを披露。特に3番河合・4番堂林の中軸から伊藤・金山らの下位打線まで切れ目なく長距離打者の並ぶ打線は相手校にとって脅威であった。甲子園初戦では龍谷大平安を相手に2回の5得点を守り切って快勝。得点は2回のみだったが、その2回に6番伊藤の放ったセンター越えの2塁打は素晴らしい伸びの打球でこの打球をみただけで相手校は威圧されそうに感じるものだった。

対する関西学院は70年ぶりの夏の甲子園出場だった。前評判は高くなかったが、兵庫大会5回戦で選抜4強の報徳学園を倒して勢いに乗った。中心となるのは捕手と投手の二刀流の山崎裕。試合終盤にリリーフのマウンドに上がると、相手の狙い球を外し、打てそうで打てない投球を展開。チームに勝利を呼び込んできた。甲子園の初戦では県大会で無失点の酒田南・安井を攻略。決め球のスクリューボールに惑わされることなく、右方向への打撃で7得点をたたき出した。よみがえった伝統校が大きな1勝を挙げて2回戦にコマを進めた。

 

試合は立ち上がりから中京大中京の打線が火を噴く。1回裏、ランナー2人を置いて4番堂林が左中間を破るタイムリー2塁打。選抜で対戦した報徳学園の永田監督が「力なら大阪桐蔭の中田、柔らかさなら堂林」と絶賛した打者がチームに先制点を呼び込む。ここで関西学院は先発の新川を早くもあきらめて山崎裕をマウンドに送る。広岡監督はかなり思い切った継投をしたが、中京の打線の迫力になりふり構ってはいられなくなったのだろう。

一方、中京大中京の先発はエース堂林ではなく2年生の森本。初戦から好調をキープする関学打線が3回に森本を捕まえる。1番梅本が初球をたたいて出塁すると、送った後に4番高馬・6番山崎純がタイムリーを放って同点。5回には5番黒木の2塁打に四球を絡めて押し出しで同点に追いつく。中京はこの回でマウンドを堂林に託す。

初回以降、丁寧な投球でチームの逆転を呼び込んだ関学・山崎裕だったが、中盤以降に中京大中京が意地の反撃を見せる。6回裏に攻守の9番岩月が打撃でもしぶとく三遊間を破って同点。7回には2年生捕手の磯村(広島)がタイムリーを放って逆転に成功する。

タイミングが合い始めた関学・広岡監督は8回には大西・山崎の2人の継投で8回裏のピンチをなんとかしのいで無失点。苦心の継投だったが、中京の強力打線を8回まで4点に抑えたのだから御の字といえよう。

すると、1点を追う9回表に関学が地元の大声援に乗って攻めかかる。2番の四球に4番高馬のライト前ヒットでチャンスを広げると、5番黒木がタイムリーを放って同点。土壇場で試合を振り出しに戻す。しかし、このあと満塁まで攻め立てながら8番小原の打球はセンター岩月の好守にはばまれて3アウト。関学としてはここで追い越して9回裏を迎えたかったところだ。

すると、9回裏に結末は突然訪れた。この回から再登板した山崎裕に対して3番河合が初球の外角よりの甘いボールを無理せず流した打球は左中間スタンドに飛び込むサヨナラホームラン。最後は中京のパワーに屈した形で関西学院の夏は2回戦で幕を閉じた。

 

中京大中京は苦しんだ末の2回戦突破。県大会から大勝続きだったチームがこの夏初めて経験する接戦だったが、ここで春の逆転負けの経験が活きたか。同じ兵庫県勢を相手に今度は勝利をものにした。この夏、全国制覇を果たす中京大中京だが、ある意味最も苦しんだのがこの関西学園戦ではなかったか。優勝へ向けて大きなターニングポイントとなる試合だった。

対する関西学院はV候補を相手に素晴らしい内容の試合を展開。突出した選手はいないものの、コンパクトな打撃と山崎裕の頭脳的な投球で接戦を展開した。自由な校風の関西学院だが、この年のチームはその自由をいい意味で自分たちで考える野球に落とし込み、個々の力以上のものを手にしている印象だった。校章の三日月のマークが浮かぶスタンドを見ながら、伝統校の底力を感じた夏だった。

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