1試合毎予想 2018年 全国高等学校野球選手権大会

【予想編】2018年夏の甲子園3回戦 済美(愛媛)vs高知商(高知)

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済美(愛媛)vs高知商(高知)

予想  45%  55%

〇5-4   中央学院  〇14-12   山梨学院

〇13-11 星稜    〇12-6     慶應


強力打線を擁する四国勢同士の一戦。エースの状態の差で高知商が有利か。

済美のエース山口直は2回戦で足を怪我しながら180球以上を投じており、状態が気がかりだ。県大会から彼一人で投げぬいてきているだけに代わりの投手が投げるのは難しい状況。スライダーを軸に足に負担のかからない状況での投球をせざるを得ないかもしれない。対する高知商打線は2試合連続で2桁安打2桁得点と好調をキープ。思い切りのいい一年生の2番西村を中心につながる打線はコンパクトなスイングでヒットを量産する。しかし、慶應戦の終盤は2番手左腕・渡部の前に少し当たりが止まっており、済美としては彼の投球から何らかのヒントをつかめるか。

一方、高知商業のエース北代は2回戦は6失点したものの、初戦よりは内容が向上。打たせて取る投球でリズムを作り、制球は割と安定していた。初回に5安打を集中されたが、投球内容をシフトチェンジする冷静さがあった。こちらも一人で投げぬいてきているが、状態は上がってきている。対する済美打線は2回戦は奇跡的なサヨナラ勝利。やはり済美というチームにはどこかこういうミラクルを呼び起こす空気があるようだ。9番政吉、1番矢野と逆転ホームランを放つなど勝負所での長打に期待がかかる。

ともに一人エースで勝ち抜いたチーム同士。打線がどれだけ援護することができるか。


愛媛vs高知 甲子園対決

春 愛媛2勝   高知1勝

夏 愛媛2勝   高知2勝

計 愛媛4勝     高知3勝

四国勢同士の愛媛勢が4勝3敗とリード。特筆すべきは7回中5回が準々決勝以降での対戦であること。さすが野球王国四国だけあって、レベルの高い争いとなっている。1953年の決勝では松山商と土佐が対戦。落球で命拾いした松山商が土佐に逆転勝利を飾った。2002年夏には準決勝で明徳義塾と川之江が対戦。明徳打線が川之江のエース鎌倉健(日本ハム)を攻略して10-1で初優勝へ弾みをつけた。

 

主な卒業生

高知商…藤川球児(阪神)、須藤豊(巨人)、江本孟紀(阪神)、鹿取義隆(巨人)、中西清起(阪神

済美…福井優也(広島)、鵜久森淳志(ヤクルト)、安楽智大(楽天)

 

思い出名勝負(2013年夏の甲子園準決勝)

高知

1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 0 0 0 0 0 1 0 0 2
0 0 0 1 1 0 0 0 × 3

済美

 

高知   酒井→坂本

済美   安楽

 

2013年の準決勝第二試合はともに相手の手の内を良く知る四国勢同士の対戦となった。

高知は前年春に続いての選抜出場。4番の和田恋(巨人)は秋の大会で6割を優に超える打率を残すなど、大会注目の強打者として注目されていた。秋の四国大会を優勝し、自信をもって臨んだ選抜では初戦で関西の好左腕・児山(ヤクルト)を攻略して5-1と快勝。2007年選抜で敗れた借りを返すと、常葉菊川・仙台育英にはロースコアの接戦で勝利。速球派の2年生右腕・酒井から低めの変化球が切れるエース坂本へつなぐ継投が功を奏していた。

対する済美は前年秋の四国大会でベスト4。当時一年生だったエース安楽(楽天)を中心に勝ち進んだが、準決勝の鳴門戦では9回に3点差をひっくり返される大逆転負け。4番も務める安楽の負担をいかに軽くできるかがチームの課題だった。迎えた選抜では初戦で広陵との死闘を延長13回サヨナラで制すると、濟々黌・県岐阜商と好左腕を擁するチームを相手に粘って食らいつき、8回に打線が集中打を見せて快勝。優勝した2004年以来の決勝進出を果たした。

 

試合は初回にいきなり動きを見せる。それまで大会3試合で無安打に終わっていた2番土居安楽のストレートを完璧にとらえてレフトへの先制ホームラン。先手を取ることに成功する。

しかし、ここから安楽金子のバッテリーはスライダー中心の投球にシフトチェンジ。高知打線の狙いをうまくかわすことに成功し、2回以降は0をスコアボードに並べ続ける。

すると、中盤以降済美打線が高知の投手陣を攻略。4回裏にこの日は制球にばらつきの多い先発・酒井から3四球でチャンスを作ると、5番主将の太田は同点のタイムリー内野安打。さらに5回裏には打線のキーマンでもある2番山下に勝ち越しのタイムリーが飛び出して試合をひっくり返す。

この年の済美打線には2004年の優勝時の鵜久森のような大物うちはいないものの、チャンスでの集中力が高く勝負所を逃さない集中力が光った。2年生エース安楽をなんとか援護しようとする気持ちも伝わってくる攻撃だった。

しかし、四国王者の高知も簡単には引き下がらない。済美の主役が安楽ならば、高知の主役は4番の和田恋。7回に安楽のストレートを完璧にとらえた打球は左中間へ飛び込む同点のホームラン。大会に入っていまいち調子が上がらなかったが、ここで会心のバッティングを見せる。

互いに譲らない試合は8回裏に済美が試合を動かす。好調の2番山下が高知のエース坂本の甘く入った緩い変化球をとらえた打球はレフトへと飛び込む勝ち越しのホームラン。やはり済美の攻撃にはホームランがよく似合う、と見ていて感じさせられた。

その後、9回表に高知は3番市川の3塁打で同点の大チャンスを迎える。続く打者は4番の和田恋だったが、済美バッテリーは強気の攻め。さきほど打たれたストレートで内角をついてセカンドフライに打ち取ると、後続も抑え込んで得点を許さず。3-2でまたも競り合いをものにし、2004年以来の決勝進出を果たした。

 

済美はその後、決勝で浦和学院と対戦。序盤にリードを奪うも中盤以降ついに安楽のスタミナが尽き、大量失点。17-1と思わず大差で優勝を逃した。大会を通じて772球を投げぬいた安楽の投球は海の向こうをこえたアメリカでも話題となり、育成時代の投球過多についての世論を巻き起こす悔過となった。今は亡き上甲監督としてはエースは最後まで投げ切るものという考え方だったのだろうが、時代の風潮は確実に変化していることを感じさせる結果となった。

一方、高知は敗れたものの甲子園で久々の上位進出。島田監督は就任以降の甲子園で1勝7敗と苦しんでいたが、これまで敗れた経験を活かしての采配が光った。特に酒井坂本の持ち味の違う2投手による継投は相手打線を惑わし、守りで勝利をもぎ取ることに成功した。地元では「学園(高知の愛称)は優勝か初戦敗退」と言われてきた強豪校がこの大会ではその実力を存分に発揮。新たな歴史を刻むベスト4だった。

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