全国高等学校野球選手権大会 各大会振り返り

【振り返り篇】2013年夏の甲子園

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大会全体

ベスト4に優勝経験校が1校もなく、うち3つは優勝経験のない都道府県のチームだった今大会。
前橋育英が攻撃的な守備と2年生エース高橋光(西武)の好投で初出場初優勝を飾った。
フレッシュな顔ぶれで高校野球が新たな時代に入った感じもあった。
ここ数年絶対的優勝候補がそのまま優勝する展開が続いていただけに新鮮な大会だった。

 

優勝経験校や伝統校も多く出場していたが、次々と敗退。序盤から強豪校同士の対決が続いたことも影響しただろう。
だが、試合展開としては1点差ゲームが多く、見ている人をわくわくさせるような試合が続いた。

 

地域別では東北勢や関東勢の充実ぶりが目を引いた。また、春に続いて四国勢は2校が8強入り。
野球王国復活への確かな足がかりの1年になった。

 

優勝校振り返り

前橋育英は群馬大会で1年間負けなしで公式戦で負けたのは選抜覇者の浦和学院だけということもあり、実力は高く評価されていた。しかし、いかんせん甲子園で一度も勝ったことがなく優勝するとは誰も考えてなかっただろう。そんな中、1回戦の岩国商戦で2年生エースの高橋光(西武)が好投。長身からのしなやかな腕の振りで9者連続三振を奪い、一気に注目の存在に。2回戦の樟南戦では打って変わって打たせて取る投球にシフトし、2試合連続で1-0としびれる投手戦を制した。

3回戦では横浜、準々決勝では常総学院と同じ関東の優勝経験校を撃破した。本当の意味で波に乗ったのは常総学院戦だろう。今大会最も完成度の高かったチームに9回まで2点ビハインドを背負っていたが、相手エース飯田のアクシデントに乗じ、高橋光自身の同点タイムリーで土壇場から蘇った。波に乗ったチームは準決勝も完勝。決勝では延岡学園相手に3点ビハインドを追いつき、最後は監督の息子の4番荒井のタイムリーで優勝を手にした。

https://www.youtube.com/watch?v=aH8xTDMC9FA

 

エース高橋光は準決勝まで自責点0の好投。ボールの切れ、コントロール、試合中の引き出しの多さと2年生とは思えない完成度の高さを見せた。また、3年生捕手・小川の好リードも見逃せないものだった。そして何より素晴らしかったのは攻撃的な守備。樟南戦のサード荒井のスクイズ封じや、準決勝の日大山形戦でのセカンド高橋知の好守備でのダブルプレーなど再三の好守でエース高橋光を盛り立てた。

どちらかといえば非力と言われていた打線も工藤田村がホームランを放つなど勝負所で得点を重ねた。2年生エースを一枚岩の守備陣で支えた野球は見事。守備力で勝ち取った優勝はおそらく2007年の佐賀北以来だろう。荒井監督が築き上げたディフェンスと人間力で勝ち取った栄冠。群馬県勢2校目の優勝校となった。

 

準優勝校振り返り

準優勝の延岡学園も大会前は全く優勝候補に挙がっていなかったが、今大会は大躍進。九州で唯一優勝経験のない宮崎県勢として初めての準優勝を飾った。絶対的エースだった勘米良が県大会前にけがでリタイア。まさかのアクシデントだったが、左腕・横瀬、右サイド・井出、右腕・那須の3人の継投でしのぎ切った。

準々決勝の富山第一戦では9回に1アウト1,3塁のピンチをダブルプレーでしのいだと思いきや、投球練習のボールが入り込んでいてノープレーになるまさかの展開。しかし、このピンチで那須は気合の連続三振でしのぎ,サヨナラ勝ちを呼び込んだ。準決勝では左腕の横瀬が花巻東を3安打完封。スローカーブを有効に使った投球が光った。

打線では1年生から出場していた4番の岩重が準々決勝で起死回生の同点打を放てば、5番の浜田は4割を超す打率で準決勝では先制打。浜田は右方向へはじき返すバッティングが実にうまかった。決勝で1番梶原がけがで出場できなかったのは悔やまれるが、アクシデントを全員でカバーしての準優勝は素晴らしい成績だった。

https://www.youtube.com/watch?v=ZDRK99YOlGA

 

ベスト4振り返り

ベスト4には東北勢2校がランクイン。白河の関越えも近いと思わせた。

花巻東は菊池雄星(西武)を擁した2009年以来4年ぶりのベスト4。チームとして地力の高さを見せた。最も話題をさらったのは2番の千葉。得意のカット打法を駆使して球数を投げさせる上、準々決勝までで打っては打率7割で出塁率8割としっかり結果も残した。最も千葉の餌食になった鳴門・板東は彼一人に41球を投げさせられた。千葉をはじめ岸里(日本ハム)、太田ら左の好打者を多くそろえた打線は集中打で済美・安楽(楽天)や鳴門・板東の好投手を打ち崩した。鳴門戦でのファーストベースに当たったタイムリーなどは粘り強さの象徴というか、甲子園の神様に愛されているような感覚になった。岸里は鳴門戦でバックスクリーンへ特大の2ランホームラン。素質の豊かさを見せた。

投手陣も左の細川中里や右速球派の岸里ら4投手を巧みに使い分けた。プロ注目の投手はいなくとも、質量とも豊富な投手陣で十分戦えた。また、全力疾走・カバーリングなど花巻東のよさもしっかり受け継がれていた。それだけに準決勝で千葉の打撃がバントとみなされるとの審判団からの注意があり、本来の打撃が封じられたのは残念だった。しかし、菊池(西武)や大谷(日本ハム)のような超スター選手抜きでの再びの4強入りは見事な結果。仙台育英や光星学院と並び、東北勢初優勝を成し遂げる候補校になりつつある。

https://www.youtube.com/watch?v=fBfnVPCTYfU

日大山形は日大三・作新学院・明徳義塾と優勝経験校を3校なで斬りにし、山形勢初の4強入りを果たした。ある意味今大会一のインパクトを残したチームだった。

4番の奥村(巨人―ヤクルト)は11打数3安打ながらそのすべてが得点に絡む長打。初戦の日大三戦の初回の2ランが与えたインパクトは絶大で4試合で6四死球を奪った。1~5番まで左打者を並べた打線は日大三・大場、明徳義塾・ら右の好投手を攻略。大場の低めのスライダーをすくった2番中野の一打やの高めの真っすぐを強引に持って行った4番奥村の長打など個々の技量の高さを見せた。明徳戦では4番奥村の敬遠後に5番吉岡が勝ち越しタイムリー。気持ちの強さもそろったメンバーだった。

エースの庄司は本大会で完全にエースとして1本立ち。長身から力のある真っすぐで日大三の強力打線に真っ向勝負して1失点完投勝ち。明徳義塾戦では終盤8回の逆転のピンチを気迫でしのぎ切った。若い荒木監督のもと、2006年の8強、今年の4強とつぎつぎ山形の歴史を塗り替える同校。山形勢初の決勝進出の日も近いかもしれない。

https://www.youtube.com/watch?v=OK-BZMZg74I

 

ベスト8振り返り

ベスト8で敗退したチームも素晴らしいチームだった。

 

四国勢は鳴門・明徳義塾の2校がベスト8入り。

鳴門は4季連続の甲子園で経験豊富な野手陣が猛打を見せつけた。チーム打率0.381を記録した打線はスタメンのうち7人が3割を超えた。特に4番の伊勢と7番の松本と長距離砲を2枚配置できたことが大きかった。星稜戦の満塁弾に修徳戦のサヨナラヒットと松本は要所で打席が回り、勝負を決める一打を放った。中野鳴川甲本ら小技の効く面々を頭に据え、稲岡日下と勝負強い打者を伊勢松本の間に並べた打線は実にバランスのとれた並びだった。準々決勝でも敗れはしたが、粘りを見せて一度は逆転。全体的にミート能力が高く、そのうえでパワーもある、渦潮打線復活の夏だった。

エース板東は伸びのある速球に低めに落とす変化球で4試合を一人で完投。選抜と比較してもボールの威力が増し、ピンチの場面での粘り強さはぴか一だった。県大会では失点が多く不安視されたが、名実ともに鳴門のエースとしての役割を果たした。永年、徳島商・池田・鳴門工の後塵を拝してきたが、名門の完全復活を告げる夏となった。

https://www.youtube.com/watch?v=Vqjo8j9EGSY

明徳義塾は昨夏に続いて2年連続の8強入り。しぶとい野球で2勝を挙げた。初戦は大会屈指の好投手の瀬戸内・山岡(オリックス)と対戦。抜群の切れ味を誇るスライダーに苦戦したが、高めに浮いた失投を逃さず、が2年生時に続いて2年連続のホームラン。2年生エースが1失点に抑え、完投勝利を挙げた。3回戦では昨年敗れた大阪桐蔭と対戦。序盤に大阪桐蔭のミスに乗じて同点に追いつくと、相手外野陣の浅い守備陣を突いて岩見西岡が相手エース葛川の真っすぐを攻略。ともに長打を放って逆転を果たした。準々決勝では日大山形に逆転負けを喫したが、見事な戦いぶりだった。

エース岸は昨年からインコースをつけないため、一度サイドスローに転向してからまたオーバースローに戻すなど苦労を重ねて成長。回転数の多い質の高い真っすぐを武器に好投した。守備陣も二遊間を中心に採算の好守で援護。大阪桐蔭戦では相手主軸の(西武)の打球をセカンドがアンツーカーを超えた深い位置で好捕。守備シフトでヒットを摘み取った。打線は馬淵監督がスモールベースボールというように小技と走塁が巧みだった。3~6番に逸崎西岡と力のある経験者を並べた打線はパワーも十分ある打線だった。

それだけに日大山形戦で逃げ切れなかったのは馬淵監督としても悔いは残った。高校生らしいいいチームだっただけにこのチームで優勝できれば価値があったとのこと。宿題は大黒柱のが最終学年となる来年に持ち越しとなった。

https://www.youtube.com/watch?v=Ai8W8WQuoGo

常総学院もベスト8がそろった段階では明徳と並び、優勝争いの最先端にいると思われた。それほど完成度の高いチーム。エース飯田はインサイドを突く真っすぐと多彩な変化球に牽制技術、フィールディングと高校生レベルでは全くスキのない好投手。初戦は選抜8強の北照打線を完封。2回戦では初戦で猛打で選抜王者の浦和学院を下した仙台育英に全くバッティングをさせず1失点完投。プロ注目の4番上林(ソフトバンク)との勝負にも勝った。3回戦では福井商の得意のバントを封じ込み、再び1失点完投勝利。圧倒するような球威はないが、点を取られる雰囲気が全くなかった。

守備でも内田(楽天)、吉成の2人捕手制で戦うチームオプションの豊富さ。仙台育英戦ではライト吉成から捕手内田への好返球で先制点を阻んだ。打線も1番高島、4番内田を中心に強力。内田のホームランがあったかと思えば、常総らしい足を生かした攻めもあり、硬軟織り交ぜた攻めで北照・大串や仙台育英の鈴木馬場ら好投手を崩した。

しかし、これだけ走攻守にスキのないチームでも頂点には届かなかった。準々決勝の9回裏にエース飯田の足がつるアクシデント。神様に嫌われたとしか思えない展開で逆転負けを喫した。2003年夏に優勝した時以来、最も力のあるチームだったのは間違いなく、佐々木監督木内監督の常総野球が受け継がれたと感じられた夏だった。それほど強かっただけにかえすがえすもアクシデントが残念だった。

https://www.youtube.com/watch?v=2LiMguXmprg

富山第一は富山県勢として40年ぶりのベスト8入り。エース宮本は140キロ台の速球と切れのあるスライダーを武器に2試合連続の完封勝利を飾った。3回戦では左の好打者の並ぶ木更津総合を内角低めに切れ込むスライダーで翻弄。しぶとい打線に全く付け入るスキを与えなかった。黒田監督は富山勢伝統の守備の野球に攻撃野球をMIX。相手のスキを逃さない走塁と強気のサインで先手先手を取った。

準々決勝では延岡学園と追いつ追われつの接戦を展開。素晴らしい試合だったが、9回にレフトへの犠牲フライには十分のあたりで走者が自重。結果、勝ち越し点を奪えずに敗れてしまった。目指してきた野球が甲子園で十分通用することが分かったが、最後まで貫けなかったのは悔いが残った。若い黒田監督が指揮を執り続けるため、今後の富山野球を引っ張っていきそうな気配のする富山第一高校。近い将来再び甲子園の上位で戦う姿が見られそうなチームだ。

https://www.youtube.com/watch?v=BrWU4sudqe8

 

3回戦振り返り

3回戦敗退チームでは名門校・伝統校が多かった。

 

昨夏優勝の大阪桐蔭は秋・春と敗れていた宿敵・履正社を夏にようやく下しての出場。大阪大会優勝で大きなプレッシャーをはねのけたため、甲子園本番ではのびのびとプレー。初戦は3番森友哉(西武)が2ホームラン。4番近田との連続ホームランなど強打で圧倒。今年のチームの一番の持ち味である長打力を見せつけた。逆に不安視されていた投手力はエース葛川が一本立ち。持ち味の変則フォームからの切れのある真っすぐで狙われていても強気に押しまくった。

2回戦では山梨・日川相手に9回2アウトからエラーで追いつかれる苦しい展開となったが、最後は得意のヒットエンドランを絡めた攻撃でチャンスを作り、福森がサヨナラ打を放った。3回戦では前年敗れた明徳義塾の徹底した研究の前に敗れたが、桐蔭らしいスケールの大きな野球は今年も見せつけたと言える夏だった。

https://www.youtube.com/watch?v=334_QYvElMA

 

選抜準優勝の済美は3回戦で花巻東に延長戦の末惜敗。剛腕・安楽(楽天)にとっては苦しい夏となった。MAX155キロで大会最速タイ記録に並ぶも、ボールが高めに浮き選抜で見せた安定感は影を潜めた。三重戦では7点リードの9回に5失点。花巻東戦でも延長10回に4失点とビッグイニングを作られた。ポテンシャルの高い投手なだけに来年以降のさらなる成長が楽しみな投手だが、今年は不完全燃焼に終わった。

そんな中で選抜で安楽におんぶにだっこの感があった打線は奮起。三重戦では序盤から着々と得点を重ね、花巻東戦でも終盤にビハインドを追いついた。2004年のような長打力のある打者こそ多くないものの、バントで送って着実にタイムリーで返す勝負強さがあった。花巻東戦では延長10回裏安楽がスリーランで1点差に。最後はバントミスで勝利を逃すも、3年生も安楽も意地を見せつけた夏だった。

https://www.youtube.com/watch?v=tzwmK38xDk0

 

作新学院は2勝を挙げて3回戦進出。下級生の多いチームを4番捕手の山下が引っ張った。1年生から3年連続の出場。左の技巧派・渡辺と1年生の速球派・朝山と前年までに比べると少し心もとない投手陣を強気のリードで引っ張った。2回戦では熊本工の好左腕・山下から先生ツーランを放ち、4番としての仕事も果たした。攻守のセカンド・山梨、強打のトップバッター小林ら3年生が若いチームを支えた。昨年までの優勝候補と言われるほどの力はなくとも着実に駒を進め、北関東のタレント軍団の強さを見せつけた。しばらく栃木において作新時代が続きそうなそんな予感を漂わせる夏だった。

https://www.youtube.com/watch?v=cjis6IMdXKw

 

常葉菊川は初戦で有田工の剛腕・古川(楽天)を攻略。7番の2年生スラッガー桑原の2ランホームランなど豪快な攻撃野球を見せた。だが、一転3回戦の鳴門戦では序盤から失点を重ねる苦しい展開。打線も低めに丁寧に変化球を集める鳴門・板東を攻略しきれなかった。走塁・守備・フルスイングに定評のある同校ながら、打撃については型にはめない指導が持ち味。豪快なアッパースイングははまったときは怖い一方、丁寧な投球の前にはもろさも見せた。良くも悪くも常葉菊川らしさを存分に見せた夏だった。

https://www.youtube.com/watch?v=cetVvZ5gfAE

 

福井商は永年同校を率いていた北野監督から米丸監督に変わって初めての甲子園。伝統の送りバントを絡めた堅実な野球は継承されており、1点差ゲームを2試合連続でものにした。1,2回戦とも一桁安打ながら2回戦が終わった段階でチーム打率が3割に乗っていたことが犠打の多さを証明していた。

投手陣は昨年からのエースの中村文が不調。そんな中で県予選ではほとんど出番のなかった長谷川が好投。140キロ台の速球を武器に選抜ベスト8の聖光学院を1失点完投した。県で1イニングしか投げてない投手が大舞台で躍動するのだから、高校生の成長速度は末恐ろしいものがある。3回戦で常総に力負けしたが、福井商らしいディフェンスと犠打を前面に出した野球は健在だった。

https://www.youtube.com/watch?v=vEsIQ1vCj7c

 

木更津総合は同校初の夏2勝をマーク。1回戦では上田西の浦野のちょっとした乱れを見逃さず、一挙7得点。2回戦でも西脇工の翁田の立ち上がりをとらえてそのまま逃げ切った。県大会で専大松戸や習志野を接戦で退けた試合巧者ぶりが光った。

しかし、2年生エース千葉は右ひじが限界。2回戦で無理を押して先発したが、1アウトも取れずに降板。高校生の投球過多を象徴するようなシーンになってしまった。あとを継いだ左腕・及川の好投は見事だった。3回戦では富山第一に完封負けしたが、五島監督としても学校の歴史を塗り替えた夏だった。

https://www.youtube.com/watch?v=0e-D617Aa70

 

弘前学院聖愛は初出場で2勝を挙げる快進撃。青森山田と光星学院という私学2強が立ちはだかる中、青森出身者だけで勝ち上がったことは青森のレベルの高さを証明していた。右サイドから緩急を交えた投球を武器とする小野は初戦で4安打完封。玉野光南のキーマンの藤本を完全に封じ込んだ。打線も中軸の一戸成田を中心にスイングは鋭く、2回戦では沖縄尚学の3投手から13安打を放って、終始試合のペースを握った。西の甲子園常連の2校を相手に東北から初出場のチームが圧倒した戦いぶりは時代の移り変わりを感じさせた。これからは青森の新興勢力として再び甲子園に姿を現しそうなチームだった。

https://www.youtube.com/watch?v=B5ZA3GE9YGs

 

横浜は2年生主体のチームながらポテンシャルの高さを見せつけた。初戦3ランの高濱(日本ハム)、5打数5安打の浅間(日本ハム)に低めの変化球を武器に14三振を奪った左腕・伊藤と来年が楽しみな選手が揃っていた。

3回戦では優勝した前橋育英に大敗。伊藤はコントロールが不安定で2本のソロを被弾。球威のあるタイプではないだけに、制球が乱れるとなすすべがなかった。打線も高橋光をよく攻めたが、1点どまり。来年に向けていい宿題をもらった夏だった。

https://www.youtube.com/watch?v=dsiEfn4IU_0

 

2回戦まで振り返り

その他では、西脇工の大黒柱・翁田、熊本工のエース左腕・山下、有田工の剛腕・古川、春夏連続出場の岩国商・高橋、抜群の切れ味のスライダーを持つ瀬戸内・山岡(オリックス)、九州対決で投手戦を演じた樟南・山下と佐世保実・木下、愛工大名電の小柄な左腕・(DeNA)の好投が光った。

https://www.youtube.com/watch?v=_DfD4pTW0gM

反対に北照・大串、星稜の2年生エース岩下(ロッテ)、上田西・浦野、大分商・笠井は強豪相手に中盤以降失点を重ね、無念の投球となった。

 

1回戦では選抜王者の浦和学院と神宮王者の仙台育英がいきなり激突。浦学の左腕・小島の乱調で思わぬ打撃戦となり、この展開は打力に自信を持つ仙台育英に結果として吉と出た。小島を中心に安定感のある試合運びが持ち味の浦和学院は一度は逆転したものの、1試合通してみるとどこか地に足がつかないまま試合が進んでいってしまった。選抜をワンサイドゲームばかりでものにした絶対王者がこうももろく崩れていくところに春夏連覇の難しさを感じた。

https://www.youtube.com/watch?v=dpYBWFmFS3o

 

同じく1回戦では沖縄尚学と福知山成美も好カードだった。8-7とルーズベルトゲームになった試合は中盤から沖縄尚学の打線が仲村渠のストレートを捕らえだし、試合を優位に進めた。最後は2年生のライアン投法の右腕山城が締めくくった。福知山成美としては満塁からのまさかのショートゴロエラーが痛かったが、9回1点差まで詰め寄る攻撃は迫力満点。福知山成美らしい力の野球を見せつけた。

https://www.youtube.com/watch?v=LmQJXdp08HI

また、優勝候補に挙げられながら初戦で散ったのが日大三。好投手・大場と強力打線で2年前以来の上位進出が期待されていたが、日大山形との兄弟校対決に完敗。初回に投手ゴロを失策で出した後に、相手4番奥村に浴びた1発でリズムを崩した。実力があってもそれを発揮するメンタル面が崩れると勝てない、高校野球の難しさを感じさせられた。

山梨・日川は1回戦箕島を相手に3ホームランで快勝。長身右腕・山田もストレートを武器に好投し、これまでの日川とは一線を画したスケールの大きいチームだった。2回戦では昨夏王者の大阪桐蔭を相手にがっぷり四つ。先発・三枝はフォークボールを武器に好投し、打線も4番山形を中心に相手エース葛川を打ち込んだ。最後はサヨナラ負けを喫したが、今大会のベストゲームに上げてもいいぐらいの試合だった。

https://www.youtube.com/watch?v=95njo7OvtcM



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