• 佐久vs水戸商 1994年夏

    2020年06月01日

    新鋭校vs伝統校の白熱の試合!

    佐久は長野県から初出場校。しかし、右の松崎と左の柳沢と2人のエースをそろえ、攻撃も俊足巧打の3番呉羽を中心に得点力が高かった。初戦はスタメンの大半が2年生の敦賀気比と対戦。松崎と相手の2年生エース内藤(ヤクルト)の投げ合いとなったが、後半内藤のカーブを打ち崩して攻略。松崎が先輩エースの貫禄で2安打完封勝利を飾った。

     

    3回戦では小島・山内とともに甲子園で完封勝利を挙げたWエースを擁する愛知と対戦。松崎が14奪三振を奪う力投。打線も愛知の継投機に付け込んで得点し、53と強豪相手に快勝を収めた。

    一方、茨城の伝統校・水戸商業は1回戦で九州工のエース落合に苦戦するも、セーフティースクイズでしたたかに同点にすると、8回は相手エースを一気に攻略。7連打で一気に試合を決めた。エース森田はカーブを武器に好投。初戦は1失点完投すると、2回戦では盛岡四を相手に5安打完封勝利。大会でも注目の投手となった。

     

    3回戦では森田攻略に燃える八頭高校をかわすかのように持丸を先発。八頭のエース山口の制球の乱れを逃さずに逆転すると、終盤リリーフした森田が貫禄の投球で抑え込み、31と快勝。茨城県勢として前年の常総学院に続いて2年連続のベスト8進出を決めた。

     

    初出場の佐久がサヨナラでベスト4へ!

    水戸商業

    佐久

     

    水戸商業   森田

    佐久     柳沢→松崎

    さて、守備力の高い両チームの対戦となったが、佐久はここで左腕の柳沢を先発へ。球威十分の松崎を想定していた水戸商業としては意表を突かれただろう。シンカー、シュートでかわす柳沢の投球に勝負強い水戸商打線もなかなか付け入るスキがない。

     

    一方、水戸商業のエース森田もこの日は先発に戻り、好投。4回に1点は失ったが、その後は踏ん張って投手戦になった。水戸商業は6回表に柳沢の冒頭から1アウト3塁の絶好機をつかむも、内野ゴロ封殺されて無念のタッチアウト。8回まで散発5安打で無得点で9回を迎えた。

     

    その9回先頭の4番大川に期待が集まる。柳沢の高めに甘く入った変化球を引っ張ると打球はものの見事にレフトスタンドへ。大会通算800号となる記念すべき一打は土壇場での同点ホームランとなった。ここで佐久は柳沢に代えてエース松崎を投入。土壇場で追いつかれたとはいえ、柳沢の果たした役割は大きかった。

     

    その裏佐久はエース松崎がショートエラーで出塁。犠打、四球で1アウト1、3塁のチャンスをつかむと最後はお得意の機動力。みごと1塁方向にセーフティスクイズを決めてサヨナラ勝ちを呼び込んだ。

     まとめ

    佐久はその後準決勝でこの大会優勝の佐賀商と対戦。9回に2点差を追いつかれ、準々決勝と同じような展開となったが、この日は相手の勢いを跳ね返しきれず。リリーフした柳沢も打たれて無念のサヨナラ負けとなり、サヨナラに笑ったチームが翌日はサヨナラに泣く結果となった。しかし、初出場でのベスト4入りは見事な結果で、県民をわかせた。

     

    一方、伝統校の水戸商業はこのベスト8が夏の最高成績。エース森田を中心に守りの野球で4試合を4失点にまとめ上げた。1999年春に選抜準優勝があるが、このチームもまた橋本監督自信の好チーム。茨城勢のレベルの高さをみせつけた大会だった。