• 大会ベストナイン(2010年夏)

    右投手 中川諒(成田)

    2010年夏に彗星のごとく現れた本格派右腕。県大会では準決勝で山下斐(楽天)擁する習志野や好投手・長友の東海大望洋といったライバルとの死闘を制して千葉大会を勝ち上がり、1990年以来実に20年ぶりの夏の甲子園出場を果たした。

    右スリークオーターから繰り出す「キレ」のあるストレートと抜群のコントロールを武器とし、特にストレートの質には非常に自信を持っているのが印象的だった。初戦では西川揺(日本ハム)を擁する強打の智辯和歌山と激突。相手打者のドアスイングを見抜き、決め球のスライダーを武器に14奪三振を記録し、大会屈指の打線を1失点で完投して見せた。

    これで勢いに乗った中川は八戸工大一、北大津、関東一と強豪を相手に次々と完投勝利をマーク。中川の場合、腕の振りがいいため、シュート回転したストレートがインハイ付近まで抜けるため、甘いボールにならないという副産物もあった。準決勝で東海大相模・一二三(阪神)との投げ合いに敗れたが、2010年を代表する右の好投手であった。

    【好投手列伝】千葉県篇記憶に残る平成の名投手 3/3 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

    中川諒 成田高校 甲子園での奪三振集 – YouTube

    左投手 島袋洋奨(興南)

    沖縄に初の真紅の大優勝旗をもたらしたエース。2009年から2010年にかけて4季連続出場し、小柄な体をいっぱいに使ったトルネード投法から投げ込む回転のいい真っすぐとキレのある変化球は強豪校の好打者たちを苦しめ続けた。最後の夏にまともに打ち込まれたのは報徳学園戦と聖光学院戦の序盤のみ。あとはほとんどの時間帯は島袋ー山川の興南バッテリーペースで試合は進んでいたといっても過言ではないだろう。

    左投手には珍しく、ホームプレートの3塁側の踏んで投げていたため、右打者のインサイドへの角度は突きにくかったが、その代わり左打者のインコースへは投げ込みやすくなった。選抜での智辯和歌山戦で西川揺(日本ハム)を相手に投げ込んで抑えたように、勝負所で相手の主力の左打者を相手に投じていたため、効果は絶大であった。

    【好投手列伝】沖縄県篇記憶に残る平成の名投手 2/2 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

    島人の夢かなう 2/2 – YouTube

    捕手 本間諒(関東一)

    関東一を攻守で牽引したのが捕手、5番、主将と一人3役を務めた本間諒であった。2008年夏に3回戦進出を果たしたとはいえ、まだ米沢監督態勢で8強入りのなかった関東一。しかし、1年時に甲子園を経験した左腕・白井と4番宮下という投打の軸を擁したこの年のチームは2年前のチーム以上の期待を背負っていた。東東京大会決勝では好投手・三ツ俣(オリックス)の修徳を相手に9回逆転サヨナラ勝ちで代表権を獲得。2年ぶりの代表の座をつかんでいた。

    甲子園では佐野日大、遊学館、早稲田実と打力に定評のあるチームばかりを相手にしたが、本間は白井の決め球のスライダーを有効に使って相手打者を揺さぶり、球威はなくとも味のある投球でエースを引っ張った。

    また打者としても3番伊藤、4番宮下と右の強打者2人の後を打ち、左打席から勝負強い打撃でチャンスをものにしていった。特に東京決戦となった3回戦での活躍は素晴らしく、終盤に決定的な一打を放った本間の打撃なくして8強への道は切り開くことはできなかっただろう。

    関東一vs遊学館 ダイジェスト(第92回選手権大会) – YouTube

    一塁手 萩原英之(九州学院)

    1年生で九州学院の4番を張った萩原英之。同じく1年生ながら1番打者を務めた溝脇(中日)とともに、下級生主体の若いラインナップの顔として打線を引っ張った。1年生の特権とも言える思い切りの良さで、とにかく打てると思ったコースは多少難しくとも積極的に打ちに行く姿勢が光った。

    ストレート、変化球ともに崩されずに自分のスイングができるのも強みで、3回戦では鹿児島実の好左腕・野田(西武)から1年生4番では清原和博(西武)以来となるホームランを放ち、チームの8強入りに貢献。2年春、3年春も出場を果たしたが、やはりこの年の活躍が最も印象深いものであった。

    大阪桐蔭vs九州学院 2012年選抜 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

    y2mate com 熱闘甲子園2010鹿児島実業対九州学院 1年生ながら4番を務める萩原英之 1080p – YouTube

    二塁手 国吉大陸(興南)

    走攻守3拍子揃った理想のトップバッターとして興南の春夏連覇達成に大きく貢献した。コースに逆らわずに打ち返し、なおかつ長打もある打撃、セカンドの堅実な守備、報徳学園戦で見せた高速スライディングに代表される好走塁と、どれをとってもハイレベルなプレーであった。特に報徳戦での2塁からのホーム生還は、5点ビハインドの状況でチームに勇気を与える得点となり、優勝へ向けて最大の関門を突破する原動力となった。

    2010年春夏連覇…興南高校のレギュラー二塁手!グラブ捌きが異次元の柔かさ! – YouTube

    三塁手 我如古盛次(興南)

    選抜で大会最多安打のタイ記録を作った打撃は、夏も健在であった。選抜ではミートポイントが捕手寄りのV字バッティングによる右打ちに定評があったが、夏の舞台では思い切りのいいプルヒッティングも見せるようになり、相手バッテリーにとってはますます攻めどころがなくなっていった。

    仙台育英戦では好投手・田中がインサイドを攻めたボールに対して、そこを右打ちするのかという打撃でライト前タイムリーを放ち、先制点を奪取。劇的な勝利を重ねてきた強豪の勢いを止める一打となった。その後も、準決勝の報徳戦の逆転打や決勝での3ランホームランなど、4番真栄平の不調をカバーして余りある活躍ぶりを見せた我如古。サードの守備位置からも再三エース島袋を励ますなど、最後まで主将兼中軸としてその役割を全うした。

    興南vs報徳学園 2010年夏 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

    我如古盛次 興南高校 甲子園での安打集 – YouTube

    遊撃手 田村昌大(新潟明訓)

    前年に日本文理が新潟県勢初の準優勝を飾っており、県内のライバルとして後れを取るわけにはいかなかった2010年の新潟明訓。ショート兼主将兼3番としてチームを引っ張ったのが田村であった。初戦は5年前の準V校の京都外大西が相手だったが、田村は1点差に迫られた中盤に貴重な右中間へのタイムリーを放ち、初戦突破に貢献。がっしりした体格からパンチ力のある打撃を見せた。

    3回戦は西日本短大付に1-0と辛勝し、迎えた準々決勝は名門・報徳学園が相手。1年生の右腕・田村(西武)の快速球の前に7回まで無得点に抑えられていたが、8回に田村がレフトへタイムリーを放って1点差に。結局1-2で惜敗したが、1年生投手に対して3年生主将が見せた意地の一打であった。

    【好投手列伝】新潟県篇記憶に残る平成の名投手 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

    第92回全国高校野球選手権大会 2回戦 新潟明訓 対 京都外大西 1/5 – YouTube

    左翼手 高橋究(成田)

    成田(千葉)高橋究外野手 準決勝・東海大相…:「夏の球児」2010 ...

    成田打線の5番としてチームの得点源になった左の強打者。エース中川の好投があったとはいえ、2回戦以降は県大会が嘘のように成田打線は活発に打ちまくった。

    特に底力を見せたのが、3回戦の北大津戦。相手の軟投派右腕・岡本に打たされて凡退が続いていたが、高橋はボールをしっかり呼び込んで叩く打撃で7回にチーム初得点となるライトへのタイムリー3塁打をマーク。同点で迎えた最終回にはレフトへ逆方向の勝ち越しのタイムリー2塁打を放ち、中川が不調に苦しんだ試合をものにした。

    敗れた準決勝の東海大相模戦ではセンターバックスクリーンにホームランを放つなど、全方向に長打を放ち、5試合で31得点の強力打線を支え続けた。

    成田vs北大津 2010年夏 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

    92回全国高等学校野球選手権大会 北大津高校 対 成田高校 – YouTube

    中堅手 八代和真(報徳学園)

    俊足の選手がずらりと並んだ2010年の報徳学園打線を象徴するトップバッター。3塁までの到達タイムが11秒を切る驚異の快速で相手野手陣にプレッシャーをかけ、チームの得点を生み出した。広角に無理なくコンパクトに打ち返す打撃も光り、準決勝の興南戦ではV投手の島袋から3安打を記録。優勝校を最も苦しめたチームの1番打者として、観衆の脳裏にその存在はしっかり刻み込まれた。

    報徳学園 八代和真 – YouTube

    右翼手 渡辺勝(東海大相模)

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    選抜でまさかの初戦敗退を喫した東海大相模。エース一二三(阪神)がサイドスローに転向したことで、一時期の不調からは脱したが、まだ投球の安定感にはかける部分もあった。そんな中で2年生ながら1番打者としてチームを力強く牽引したのが渡辺勝(中日)。足を大きく挙げて体重ごとボールにぶつけるような打撃で快打を連発。積極果敢な打撃と相手のスキを突く走塁で次々と先の塁を奪っていき、相手投手の神経をすり減らした。

    2000年に優勝経験があったとはいえ、そのほかの大会ではなかなか上まで勝ち上がり切れなかった東海大相模が壁を突き破ったのがこの大会。翌年の選抜優勝も含め、相模復活に向けて渡辺の貢献度は非常に大きかったと言えるだろう。

    激戦ブロック 2011年選抜 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

    東海大相模 渡辺 勝がいいっ!! – YouTube