• 大会No.1投手(1983年選抜) 水野雄仁(池田)

    2020年09月23日

    池田を夏春連覇に導いた阿波の金太郎こと水野雄仁(巨人)。その実力はやはりけた違いのものがあった。練習時から池田の強力打線を相手に打撃投手を務めて培った球威、スピードは選抜で他校を圧倒。独特のテークバックから繰り出される剛速球を前に手も足も出ない状態が続いていた。

     

    池田といえば「やまびこ打線」が有名だが、この年のチームは水野が投げてリズムを作り、中盤以降に打線が爆発するのがパターンであった。新チーム発足時の徳島大会では前年のメンバーが多く残る鳴門と対戦。初回にいきなり無死満塁のピンチを作り、伝令が「1点は仕方ない」と言う中で、「何言ってる!俺は全部三振に取るぞ!」と言って本当に三者連続三振を取ったという。この瞬間、水野はチームにおいて絶対的な存在になったのだろう。

    夏に水野が序盤から打ち込まれると、PLの前にもろくも崩れ去ったことがそれをある意味証明していた。

     

    選抜では準々決勝まで1失点に抑えると、準決勝では苦手としている明徳と対戦。序盤の1失点のみで踏ん張り、終盤の逆転劇につなげた。迎えた決勝は横浜商打線をわずか2安打に完封。Y校の選手をして「スピード違反だ(笑)」と言わしめて号泣を武器に、山あいの子たちが大海で見事全国の栄冠を手にしたのだった。