• 大会No.1投手(1988年夏) 星野豊(浦和市立)

    2020年09月07日

    第70回大会は優勝投手の広島商・上野や大会No.1左腕の福岡第一・前田幸長(巨人)、津久見の剛腕・川崎(ヤクルト)に大垣商の篠田と好投手が目白押しだった。しかし、その中にあってもインパクト抜群だったのが浦和市立の笑顔のエース星野豊。大会前には全く下馬評に上がらなかった進学校のエースが強豪を次々に倒して、ベスト4まで勝ち上がった姿は痛快であった。

     

    何しろ浦和市立の県大会の成績は最低打率、最多三振、最少得点の「三冠王」。その貧打線が甲子園では嘘のように打ちまくると、エース星野もコントロール抜群の投球を見せる。1回戦で佐賀商を下すと、2回戦は前年準優勝で仁志(巨人)を擁する常総学院、3回戦は選抜4強で真中満(ヤクルト)が主軸を務める宇都宮学園をことごとく倒して勝ち上がった。

     

    準々決勝は同じく選抜で8強入りした宇部商が相手であった。好左腕・木村を相手に3点のビハインドを背負ったが、打線が幸運なヒットをあって追いつくと、延長10回に4点を勝ち越し、見事4強に進出。準決勝では広島商の機動力野球の前に散ったが、エースを中心にまとまった浦和市立は県大会とは全く別のチームに変貌していた。

    浦和学院や花咲徳栄が全国制覇を果たした埼玉県だが、今でも浦和市立ナインの雄姿は埼玉県の高校野球ファンの脳裏に焼き付いているだろう。