• 大会No.1投手(1990年夏) 南竜次(天理)

    2020年09月05日

    1990年の夏の甲子園で2度目の全国制覇を果たした天理。その原動力となったのが、190センチを超えるエース南竜次(日本ハム)の力投であった。選抜では2回戦で高松商に大敗し、春に監督が交代するなどチームが揺れ動いた時期もあったが、最後の夏、2年生の長身右腕・谷口(巨人)と形成した長身Wエースは相手校にとって脅威であった。

     

    初戦でのちのイチロー(マリナーズ)を擁する愛工大名電に快勝してスタートすると、2回戦で最大の山場を迎える。成田の好左腕・猪俣との投げ合いとなったが、自慢の打線が猪俣に6回まで無安打に封じられる。しかし、橋本監督の「ぼちぼち行こか」の一言で選手の緊張が和らぐと、7回に初ヒットが飛び出して同点。再び1点ビハインドで迎えた最終回に井上のタイムリーなど3安打を集め、難敵を相手に逆転サヨナラ勝ちを収めた。

     

    そして、その後も順調に勝ち上がって迎えた決勝で南は一世一代の快投を演じる。沖縄水産のエース神谷との投げ合いとなったが、5番大仲の犠飛で奪った1点を南が自慢の角度のある速球を軸に守り抜く。ここまで5試合で38得点と猛打を誇る沖水打線を封じ込め、最終回は2アウト2塁から痛打を食らうも、レフト小竹のファインプレーに助けられ、試合終了。

    これまで春夏合わせて3度の優勝を誇る天理だが、その3度とも不祥事やけがなどチームに何らかのアクシデントが起こっていた。逆境に強いバイオレット軍団が全国の頂点へ駆け上がった夏だった。

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