• 松山商vs九産大九州 2001年夏

    ワンサイドゲームが一転、息をのむ展開に!

    伝説のバックホームで優勝した1996年夏以来の出場となった松山商業。伝統の堅守を武器に愛媛大会を5年ぶりに制してきた。1回戦は南北海道の駒大苫小牧と打撃戦。中盤まで取っては取られての展開が続いたが、中盤以降阿部が復調し、76で新鋭を制した。

    一方、九産大九州は自慢の強力打線で夏の福岡大会を初制覇。上位から下位まで切れ目のない打線で初戦は弥冨の投手陣を打ち込んだ。投げては7種の変化球を操る右サイドのエース佐伯が持ち味を発揮。92と大勝で甲子園初勝利をつかんだ。

    ノーヒットから炎の集中打!

    2001年夏2回戦

    松山商

    九産大九州

     

    松山商    阿部→稲垣

    九州学院   佐伯→吉野

    試合は初回に弓達、池田の活躍で松山商がいきなり2点を先制。試合を有利に運ぶと中盤には再び上位打線の活躍で佐伯を攻略。技巧派右腕の佐伯に対して、センター返しの打撃で攻略した。

     

    そして、この流れを作ったのが松山商の2年生エース阿部(近鉄)。5年前の優勝時の2年生エース新田に似たゆったりしたフォームから繰り出す140キロ台の伸びのある速球とスライダーで強打の九産大九州打線に得点はおろかヒットすら許さない。7回に松山商が1点を追加し、好勝負が予想された試合は意外なワンサイドゲームになりつつあった。

     

    しかし、72アウトから強力打線が目を覚ます。初戦でチーム唯一ノーヒットに終わった4番植津(お兄さんも1999年春の甲子園に出場)が甘く入った内角ストレートをセンターへはじき返すと、そこから炎の連打。動揺した阿部から4連打を浴びせると、松山商は背番号1の稲垣に継投。しかし、稲垣からリリーフ登板していた吉野が1点差に迫る3ランホームラン。6連打で一挙6点を挙げた。

     

    ここまでくるとあと一息の展開だったが、ここから稲垣が落ち着いた投球。ランナーは許すも勝負どころの制球は間違わない。9回に5番岩井の貴重なタイムリーで1点を追加すると、最後は試合を締めて逃げ切った。

     

    松山商の阿部はこの好投で一躍注目の存在に。翌年の甲子園出場はならなかったが、この大会ではベスト4まで進出する原動力となり、プロ注目の存在となった。

    一方、敗れた九産大九州は負けたとはいえ試合後は充実感にあふれた表情。自分たちの打力を出し尽くした結果は十分満足のいく結果となった。