大会ベストナイン(2007年夏)

2007年

右投手 野村祐輔(広陵)

大会No.1投手(2007年夏) 野村祐輔(広陵) – 世界一の甲子園ブログ

決勝で佐賀北に逆転満塁ホームランを打たれて準優勝に終わったが、限りなく優勝まで近づいた大会No.1の右腕であった。小林(巨人)との息の合ったバッテリーでストレート、スライダー、タイミングを外すカーブを自在に操り、三振を取る投球と打たせて取るを使い分けた。特に必殺のスライダーは切れ味抜群で狙っていてもなかなかとらえることはできなかった。

また、選抜の準々決勝では帝京に立ち上がりを突かれて6失点したが、夏の大会では序盤の失点をほぼ防ぎ、選抜の課題を克服した。その後も、抜群のコントロールを武器に、明治大学、広島カープで活躍。現在も広島のローテーション投手として、役目をはたしている。

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左投手 浦口侑希(長崎日大)

長崎日大を春夏通じて初の4強に導いた本格派左腕。打っても4番と野球センスの塊と言える男は、マウンドで常に笑顔を絶やさず、速球とスライダーを武器に真っ向勝負を挑んだ。星稜・高木京(巨人)、京都外大西・本田、楊志館・甲斐(ソフトバンクの甲斐の兄)と好投手ばかりが相手だったが、最後まで粘って投げ勝つところに勝負強さとスタミナを感じさせた。

長崎日大高 校歌《2022年(令4)第94回選抜大会 出場》【2007年(平19)第89回選手権大会 4強】 – YouTube

捕手 鎌田康豪(帝京)

好投手ぞろいの帝京投手陣を懸命にリードした2年生捕手。エース大田(DeNA)が本調子でない中、代わりにエース格となった左腕・垣ケ原を好リード。3回戦では、前の試合で仙台育英・佐藤由(ヤクルト)を打ち崩した智辯学園打線を巧みな配球で7安打完封し、2年連続の8強入りを決めた。

捕手として投手にしっかり要求する姿勢は素晴らしく、2回戦では同級生の右腕・高島(中日)が初回に先制2ランを打たれて動揺していたが、変化球主体の配球でしっかり立ち直らせて見せた。5番としても勝負強い打撃で打点をマークするなど、まさに扇の要として活躍した選手であった。

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一塁手 中村晃(帝京)

甲子園史上最も壮絶な乱打戦…「大逆転のちサヨナラ押し出し ...

今やプロ野球界でも屈指のヒットメーカーとして活躍する中村晃(ソフトバンク)だが、高校時代は通算60ホームランを放つなど、中距離打者寄りは長距離打者の印象が強かった。2年夏の如水館戦、3年選抜の広陵戦(野村から)でそれぞれ一発を放つなど、勝負を決める場面で一発を放ってチームを牽引した。

最後の夏は15打数7安打と好成績を記録。一発こそ出なかったものの、当時から抜群のバットコントロールでヒットを量産した。エンドランの指示にも応えてタイムリーを放つなど、作戦面にも対応することができ、まさに柔と剛を兼ね備えた強打者であった。

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二塁手 林竜希(広陵)

今治西1-7広陵/広陵が4回に逆転 | 今治西-広陵/広陵・林 ...

2年生ながら広陵の6番セカンドとして攻守でチームに貢献した。特にバッティングは非常に好調で、5割を超える打率をマーク。逆方向への打撃でヒットを量産し、劇的な勝利となった1回戦の駒大苫小牧戦でも逆転につながる貴重な一打を放った。

そして、決勝戦の佐賀北戦では逆転を許した直後の9回表にせんとうだしゃでヒットを放って出塁。犠打で二進後、三塁が空いたスキを狙って積極的に次の塁を狙った。結果はアウトであったが、中井監督はベンチで拍手。積極的な広陵らしいプレーを体現し、アウトにはなったものの、悔いのないプレーを見せた。

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三塁手 副島浩史(佐賀北)

決勝戦で奇跡的な逆転満塁弾を放ったスラッガー。福井商との開幕戦、帝京との死闘でもホームランを放っており、やや小粒な印象の佐賀北打線における貴重なポイントゲッターであった。特に決勝の広陵戦では、3打席目まで野村のスライダーに全くタイミングが合っていなかったが、4打席目に甘く入ったところを一発で仕留める抜群の勝負強さを見せ、優勝を手繰り寄せた。

また、サードの守備でも痛烈な打球を次々に処理。エース久保が3塁線を破られるのが嫌だったため、3塁方向にやや傾いた体勢から好守備を見せ、逆に守備で相手にプレッシャーをかけることができた。守りで相手に脅威を与えて優勝できたのは、この年の佐賀北と2013年の前橋育英だけではないだろうか。

2007年佐賀北逆転満塁本塁打 8回裏~ – YouTube

佐賀北vs広陵 2007年夏 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

遊撃手 長谷川裕介(常葉菊川)

春夏連覇を狙う常葉菊川に初戦で勢いをつけたのが、3番長谷川の打棒であった。優勝した選抜では打率1割台と低調だったが、2回戦で対戦した日大山形・阿部(前年8強入りに貢献)から長打を連発。初回にレフトスタンドへ3ランを放つと、7回にはライトオーバーの3塁打、8回にはバックスクリーンへ再び3ランと3長打、6打点の暴れっぷりであった。春から体重・筋力のアップにも成功し、パワーアップした広角打法で観衆を魅了した。

2007常葉菊川 選手権 日大山形戦 長谷川3ランホームラン① – YouTube

左翼手 浜元雄大(今治西)

選抜でV候補の一角に挙げられながらも常葉菊川・田中(DeNA)に17三振を奪われて完封された今治西打線。冬場から徹底して振り込みを行ってきたが、疲れによるコンディション不良もあり、本番で力を発揮できなかった。しかし、振り込んだ成果は着実にチームに身についており、愛媛大会では済美との延長戦の死闘を制し、春夏連続出場を決めた。

すると、本番では初戦の八代東戦で17安打12得点の大爆発。2番を務めた浜元は痛烈な2塁打を放ち、大量点の口火を切った。その後も、2回戦では剛腕・小熊(中日)からヒットを放って出塁し、先制のホームを踏めば、3回戦の文星芸大付戦では好左腕・佐藤(横浜)から同点劇につながる一打を放った。毎試合のように打順が変わりながらも、4試合で17打数7安打ときっちり仕事を果たし、選抜での打てなかったイメージを払拭してみせた。

2007年高校野球愛媛大会決勝 今治西vs済美 – YouTube

今治西vs都留 2007年選抜 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

今治西vs文星芸大付 2007年夏 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

中堅手 佐藤龍司(智辯学園)

仙台育英2-5智弁学園/智弁学園が佐藤由攻略 | 仙台育英-智 ...

2003年から4年連続でライバル天理に代表の座を譲っていた智辯学園。小坂監督が就任し、生まれ変わってきていたチームは、2007年に強打を看板に春季近畿大会を制覇した。夏の県大会では準決勝でライバル天理との直接対決に。5年連続代表を狙うチームとの壮絶な乱打戦を制し、5年ぶりの代表切符をつかみ取った。

初戦で7番関本に2本の3ランが飛び出して尽誠学園に12-2と大勝すると、続く2回戦では仙台育英の最速右腕・佐藤由(ヤクルト)と激突。4回に大会最速を更新する155キロをマークしたが、5回裏にチャンスが到来する。下位打線で1アウト満塁のチャンスを作ると、打席には1番佐藤龍。強力打線を引っ張ってきた主将が高めのストレートをとらえると、打球はライトの頭の上を完全に破る2塁打となって2点を先制。この回一挙5点を挙げて、注目右腕を攻略した。

続く3回戦の帝京戦ではも、経験豊富な左腕・垣ケ原の前に他の打者が苦しむ中、3塁打を含む3安打を記録。得点にこそつながらなかったが、最後までその背中でチームを牽引してみせた。

⚾【平成19年】智弁学園 vs.仙台育英【高校野球】155km/h甲子園球速 – YouTube

智辯学園vs仙台育英 2007年夏 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

右翼手 吉岡規仁(大垣日大)

選抜ではチーム打率が3割を超し、好調な打線でエース森田を援護した大垣日大。その象徴は5試合とも第1打席で出塁した1番センターの小川であった。しかし、夏の大会ではその小川が2回戦以降なかなか出塁できず、苦しむこととなった。

その1番小川の代わりの役割を果たしたのが2番吉岡。左打席からシュアな打撃を見せ、2回戦からの3試合で11打数6安打と大活躍を見せた。2回戦の創価戦では大貴重な2点タイムリーを含む3安打を記録すると、3回戦以降は1番に定着してチャンスメーク。吉岡の活躍で大垣日大の得点力をキープした。

2007年夏甲子園3回戦 大垣日大vs新潟明訓 監督インタビュー「イェーイ」 – YouTube

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