• 2017年選手権準々決勝 天理vs明豊(12日目第2試合)

    2021年09月08日

    大会12日目第2試合

     

    天理

    1 2 3 4 5 6 7 8 9
    6 0 0 0 0 5 2 0 0 13
    2 0 1 0 0 0 0 0 6 9

    明豊

     

    天理  碓井→輪島→坂根

    明豊  橋詰→溝上→三浦→佐藤

    強力打線を擁するチーム同士の対戦は序盤から天理打線が爆発!最終回の明豊の反撃をしのぎ、優勝した1990年以来のベスト4進出を果たした。

    試合

    明豊の先発は県大会決勝で完封勝利を挙げたアンダーハンドの橋詰。初戦の坂井戦は相手打線につかまってしまったため、今日は持ち味を発揮したいところだったが、初回から天理打線が猛爆する。1番宮崎、2番杉下と左打者に連打を食らって2アウト満塁のピンチを招くと、これも左打者の6番森本に流し打ちのタイムリーを打たれて2失点。得意の緩急を活かしたいところだが、天理の各打者が手元まで呼び込んで逆方向へ打つため、なかなか抑えることができない。

    さらに続くランナー1,2塁のチャンスで打席には7番安原。ポイントゲッターとして下位に置いている長距離砲がとらえた打球はバックスクリーンに飛び込む3ランホームランとなって一気に突き放す。続く8番山口も3回戦の決勝打の勢いそのままにレフトスタンドへ叩き込む2者連続アーチ。3回戦では湿りがちだった打線が試合開始と同時にエンジン全開だ。

    しかし、2戦とも打ち勝ってベスト8に進出した明豊打線も黙ってはいない。打者の内へ食い込むボールが持ち味の天理のサイドハンド・碓井に対して、1回裏に1番三村から4番杉崎まで4連打を放って2点。各打者の振り切る打撃で碓井を攻略する。3回表にも3番濱田、4番杉崎碓井のシュートを狙い打ち、さらに1点を返して試合はわからなくなる。

    次の1点が重要になる局面だったが、中盤以降は碓井が落ち着きを取り戻す。インサイドのこだわらずにベース板を広く使った投球を取り戻し、4回以降は強打の明豊打線にヒットすら許さない。3回まで8本のヒットを浴びながらのこの投球は引き出しの多さを感じさせた。

    これでリズムを取り戻した天理打線はグラウンド整備の終わった6回に再び明豊投手陣をとらえる。6回表に山口のこの日2本目となる3ランホームランなどで一挙5点を加えると、7回には5番城下のヒットで先発全員安打をマーク。各打者が大振りをせずに逆方向へはじき返す打撃で、ここにきて一気に打線が爆発した印象だった。

    13-3と大量リードを奪った天理は9回裏にエース碓井を休ませて、2番手輪島をマウンドに送る。しかし、これが明豊打線の導火線に火をつける結果となってしまった。

    ストレートに威力はあるものの、制球の甘い輪島をとらえて無死満塁のチャンスを作ると、代打・三好の打球はレフトスタンドへ飛び込む満塁ホームラン!選手層の厚さを見せつけて一気に6点差に詰め寄り、にわかに試合は緊迫感を帯び始めた。さらに3番手で初戦に完封勝利を挙げた坂根をマウンドに上げるも、一度火のついた明豊打線は止まらない。2アウト満塁から5番佐藤にタイムリーが飛び出していよいよ2点差に迫る。最終回の明豊打線の迫力は鳥肌ものであった。

    さらに2アウト1,3塁とチャンスは続いたが、最後は坂根がインコース高めのボール球を打たせてゲームセット。序盤、中盤の大量リードを守り切って4強進出を決めた。

    まとめ

    天理打線は初戦、2戦目ともう一つあたりが出きっていない印象もあったが、この日は上位から下位までまんべんなく20安打をマーク。特に、7番安原、8番山口で計3本のホームランを放った長打力は圧巻であった。ここ数年は優勝候補に挙げられながらも力を出し切れずに敗れていたが、中村監督のもと投手戦も打撃戦も制しての4強入り。天理の「底力」を見せつける夏となっている。

    一方、敗れた明豊もらしさは十分に出した試合となった。智辯和歌山出身の川崎監督のもと、打力と体力を徹底的に鍛え上げ、今宮健太(ソフトバンク)を擁した2009年以来8年ぶりの8強進出を果たした。2年前の夏に仙台育英に1-12と惨敗したところから、再びチームを作りなおして臨んだ夏。近年元気がなかった大分勢にあって、久々の上位進出を果たし、復活を印象付けた。