• 2017年選手権2回戦 仙台育英vs日本文理(9日目第3試合)

    大会9日目第3試合

    日本文理

    ×

    仙台育英

     

    日本文理   稲垣

    仙台育英   長谷川

    初戦で強力打線が火を噴いた両チームの対戦。打撃戦が予想されたが、第二試合に続いてこの試合も投手戦となった。

    試合

    1回表、日本文理は1番飯田がレフトへ流してクリーンヒットを放ち、送って1アウト2塁。ここで3番の注目の強打者・川村の放ったセンター前への打球を仙台育英のセカンド・斎藤が背面キャッチ。ヒットと思って飛び出したランナーが戻れずにダブルプレーとなり、仙台育英がピンチを逃れる。

     

    日本文理の先発・稲垣も1回裏、仙台育英の3番山田に粘った末に外角のスライダーをライト線にはじき返されるが、その後を抑えて無得点。制球よく投げ込み、ピンチを脱する。

    この回、先頭の西巻の当たりを日本文理のセンター飯田がダイビングキャッチするなど、両チームともに好守が光る立ち上がり。

     

    だが、先制点を奪ったのは仙台育英だった。2回裏5番杉山のヒットにけん制悪送球なども絡み、1アウト1,3塁のチャンス。ここで8番斎藤のぼてぼてのサードゴロで3塁ランナーが生還。日本文理のサード堀内はダブルプレーを狙うも間に合わなかった。ホームで十分殺せるタイミングだっただけに惜しいプレーだったが、おそらくこの時は両チームともこれが決勝点になるとは夢にも思っていなかっただろう。

     

    3回以降は両先発投手が好投。仙台育英の左腕・長谷川は力のある速球で内外角を突き、縦横2種類のスライダーも駆使して日本文理の強力打線を牛耳っていく。守備も長谷川を援護し、3回表は2アウト2,3塁でのショートゴロを西巻が好捕し、無得点。5回には1アウト1,2塁で飛び出した2塁ランナーを刺すなど落ち着いたプレーで一つ一つ0を並べていく。

     

    一方、日本文理の稲垣も粘りの投球。6回には3番山田にこの日2本目の2塁打を許すも、1アウト3塁で5番杉山、6番渡部を連続で内野ゴロに打ち取って、無失点。日本文理のセカンド・寺杣の好守も光った。稲垣は右打者へのインサイドのストレート、左打者のインサイドへのスライダーが冴え、強打を誇る仙台育英打線になかなか踏み込んで打たせない。

     

    ここからは両チーム好守の応酬。特に仙台育英の守りは堅く、7回のライト杉山のダイビングキャッチなど内外野が堅い守りで日本文理の打球を阻み続けた。

     

    日本文理の稲垣は8回にもランナー3塁のピンチを招くが、中軸を凡打に打ち取り、1失点の好投。外角へのスライダーとスプリットを制球よく投げわけ、初戦15得点の仙台育英打線を封じ込んだ。

     

    日本文理は9回表に3番川村にようやく初ヒットが出て、チャンス到来。代打・倉川にもヒットが出て1,2塁とするも、この日の長谷川は最後まで崩れず。左打者への外角速球とスライダーが切れ、制球難などどこ吹く風といった感じでこの日はコーナーいっぱいにボールを集め続けた、最後は稲垣とのエース対決を高め速球で空振り三振に取ってゲームセット。1-0の僅少差で仙台育英が接戦を制した。

    まとめ

    仙台育英は1回戦と打って変わって、接戦で強さを発揮。しかし、この試合が仙台育英の本来の姿だったのかもしれない。球際に強い守備でピンチの芽を摘み取り、エース長谷川も守備に報いる好投。宮城県大会での東陵との延長15回引き分け再試合の経験も生きたのかもしれない。次は選抜王者・大阪桐蔭との試合。ジャイアントキリングの準備は万全だ。

     

    日本文理は看板の強打が抑え込まれてしまったが、この日はエース稲垣が抜群の内容。守備陣もよく盛り立て、日本文理らしくはないかもしれないが、大井監督のラストゲームにふさわしい好試合だった。栃木・宇都宮工で甲子園準優勝投手となりながら、新潟に足を踏み入れて、新潟の高校野球のために心血を注いだ成果が近年の日本文理の甲子園での躍進に現れていた。新潟明訓・佐藤監督、日本文理・大井監督の2人の功労者が新潟を去り、またこれから新しい歴史が紡がれていく。