• 2017年選手権2回戦 聖光学院vs聖心ウルスラ(8日目第4試合)

    大会8日目第4試合

     

    聖心ウルスラ

    1 2 3 4 5 6 7 8 9
    0 3 0 0 0 0 0 0 1 4
    0 0 2 1 1 0 0 1 × 5

    聖光学院

     

    聖心ウルスラ   戸郷→林田

    聖光学院     前田→斎藤

    校名に「聖」の字が入り、宿舎も同じという似た者同士の一戦。しかし、聖光学院には11年連続という経験値があり、それが勝敗を分ける結果となったか。

    試合

    試合の先手を取ったのは聖心ウルスラだった。聖光学院の先発はこの日はエース斎藤ではなく、背番号10の前田。制球力に長け、分厚い投手陣の聖光学院の一翼を担う実力派投手だが、打力自慢の聖心ウルスラが序盤に早くも捕まえる。

    2回表に先頭の5番矢吹がヒットで出塁すると、7番柳田は左中間を痛烈に破るタイムリー2塁打。さらに死球でランナーをためて、9番戸郷がライト前にちょこんと合わせて落とす2点タイムリー。コントロールのいい前田に対して、積極的に打って出て3点を先制する。

    有利に試合を運べるかと思った聖心ウルスラだったが、ここからミスが多発する。3回表には2番園田、3番宮原が連打しながら、4番矢野のバントが捕手前のゴロとなり、2-5-3とわたる併殺打。攻撃型チームらしからぬミスで無得点に終わる。

    このミスを常連校・聖光学院は当然逃さない。3回裏、先発・前田の代打・小水内のヒットを足掛かりに1アウト2塁のチャンスを作ると、2番松本のセンター後方へのあたりをセンター宮原が落球。記録は2塁打となったが、聖心ウルスラとしてはショックの残る形で1アウト2,3塁のピンチ。ここで昨年から経験豊富な3番瀬川戸郷の甘く入ったストレートを引っ張り、3塁戦を破る2点タイムリー2塁打。一気に1点差に詰め寄る。

    一度追うもの・追われるものとなった流れはなかなか変わらず、4回裏には同じく昨年から経験豊富な7番小泉がヒットで出塁すると、2アウト3塁となって1番矢吹がセンター前へクリーンヒット。アーム式右腕の戸郷(巨人)に対して、ボールの見えやすい左打者がきっちり仕事を果たし、同点に追いつく。

    勢いに乗る聖光学院は5回裏に連続暴投、8回裏は捕逸と相手のミスを逃さず追加点。常連校の抜け目のなさが光る。守っては4回から救援したエース斎藤が安定感抜群の投球。聖心ウルスラもヒットは出るのだが、きちんと制球されたスライダー、チェンジアップの前になかなかチャンスを作れず試合は5-3で最終回へ突入する。

    だが、強打が売りの聖心ウルスラも黙ってはいなかった。9回表、先頭の5番請関が高めの変化球を完璧にとらえた打球は打った瞬間それとわかるライトへのホームラン。聖光学院の斎藤に今大会初失点をつける。湧き上がる聖心ウルスラだったが、その後を斎藤がきっちりと締めて以降は3者凡退。聖光学院が2勝目を挙げて、2年連続の3回戦進出を果たした。

    まとめ

    聖光学院は先制を許したが、腰を据えてどっしりと反撃。速球とスライダーが武器の好投手・戸郷をきっちり攻略し、相手のミスにも付け込んだ。もはや常連校の貫禄ともいえる試合運び。エース斎藤も落ち着いた投球で強打の聖心ウルスラ打線を抑え込み、安定した内容を見せた。投打とも収穫を得て、次戦は優勝候補・広陵戦。番狂わせの準備はしっかりできている。

    一方、聖心ウルスラは序盤主導権を握りながらも、自らその流れを手放してしまった感が強い。3点のリードが逆に気持ちを守りに傾けたのか、攻守ともにらしくないミスが相次いだ。打撃は全国で十分通用するものを見せただけに、この日の聖光学院の戦いぶりを参考にして再び甲子園の舞台に戻ってきてほしいチームだ。