2017年選手権1回戦 智辯和歌山vs興南(4日目第3試合)

2017年

大会4日目第3試合

 

智辯和歌山

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 0 2 4 1 0 1 1 9
0 0 6 0 0 0 0 0 0 6

興南

 

智辯和歌山  北→平田

興南     宮城→上原→川満→藤木

好左腕・宮城と智辯和歌山打線の対戦となった試合は中盤目まぐるしく動く試合となったが、智辯和歌山が逆転で6年ぶりの甲子園1勝。高嶋監督通算64勝目で2010年選抜で敗れていた借りを返した。

試合

智辯和歌山の先発を意表をついて左腕の。取り立てて目を見張るようなボールはないが、変化球でしっかりカウントが取れ、90キロ台のスローカーブも交えて緩急も付けられる。試合を壊さないタイプの投手で1,2回を無失点で切り抜ける。

一方、興南の注目の1年生左腕・宮城も140キロ台の速球とスライダーで智弁打線のインサイドをガンガン攻めるが、智弁も負けてはいない。7番富田の三塁強襲ヒットなどで2回は満塁のチャンスをつかみ、点こそ入らなかったものの宮城を攻めつける。

しかし、得点の門を先にこじ開けたのは興南だった。

先頭の宮城がライト前ヒットで出塁すると、送ってランナー2塁からの緩いボールを徐々に見極め始める。コーナーいっぱいを突く変化球に手を出さずに3連続四球による押し出しで1点をもぎ取ると、5番川満の2塁へのラッキーな内野安打で追加点。さらに嘉数が取りに来た真っすぐをたたいてレフト前に2点タイムリーと、4点を奪って北を一気にノックアウトした。さらにこの回代わった平田からも渡辺が2点タイムリーを放ち、打力で劣ると思われた興南が一挙6点を挙げる。

この6点で苦しくなったかと思われた智辯和歌山であったが、これで逆に目が覚めたのか打線が反撃を開始する。大崎文元がストレートに的を絞って打って出塁すると、満塁から1年生西川がまたストレートを打って1点を返す。さらに続く投手の平田がスライダーを呼び込んでたたいてタイムリー。この回は2点どまりだったが、得意球を両方叩いたことは大きかった。

5回には完全に宮城に合い始めた智弁打線が猛攻。2番森本がストレートをセンターへはじき返すと、打線には注目の3番。さきほど併殺に打ち取られていたが外角のストレートを叩いた打球は追撃の2ランホームランとなり、智辯の押せ押せムードになる。

さらに4番蔵野も低めのチェンジアップをすくって技ありのヒットを放つと、もう投げるボールがなくなった宮城は降板。代わった右の本格派・上原から文元が四球を選ぶと、今度は7番富田が2ランを放って、あっという間に同点に追いついた。

あとは追いついたものと追いつかれたものの勢いの差が出たか、6回表には3連続四球から4番捕手の大黒柱・蔵野がレフト前に痛烈な勝ち越し打。8,9回にも着実に加点し、投げては2年生右腕・平田がストライク先行の丁寧な投球で興南の反撃の芽を摘み取り、9-6で2011年以来の勝利を手にした。

まとめ

智辯和歌山は久々の「らしい試合」で勝利。大量ビハインドにも焦ることなく、自分たちのフルスイングを貫き通して買った姿は2000年ごろの「逆転の智弁」を思い起こさせた。。下位まで体格がよく長打のある打者が並び、選球眼もよく鍛えられた打線は全盛期をほうふつとさせるものがあった。次は王者・大阪桐蔭相手にどれだけ自分たちの打撃を見せられるか、楽しみな試合になりそうだ。

一方の興南は1年生左腕宮城が立ち上がりから素晴らしいボールを投げていたが、相手の打線が一枚上手だった。6点先取したことで逆に相手に火をつけてしまったか。だが、非力と言われた打線が6点奪い、最後まで粘りを見せたのは見事。宮城が1年生なだけに打力次第でこれからまた興南の名が甲子園に何度も現れそうだ。

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コメント

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