2017年選手権2回戦 明豊vs坂井(6日目第4試合)

2017年

大会6日目第4試合

 

坂井

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 0 0 1 3 0 2 0 6
0 0 1 0 3 0 0 3 × 7

明豊

 

坂井  吉川

明豊  佐藤→橋詰→溝上

今大会屈指のシーソーゲームは明豊の2年生濱田の活躍で明豊が制し、2011年以来6年ぶりの甲子園勝利を手にした。

試合

坂井の左腕・吉川は切れのある速球と低めの変化球の制球に優れ、県大会で準決勝・決勝と連続完封の好投手。立ち上がりランナーこそ出すものの要所を締めて得点を許さない。

一方、明豊の先発は背番号10の右腕・佐藤楓。こちらもストレートとスライダーを子気味よく投げ分けて、坂井打線を序盤0点に封じていく。

試合が動いたのは3回裏、1アウトランナー2塁で打席に3番濱田。坂井・吉川のストレート攻めに対して、見切ったようにインサイドのボールをフルスイングした打球はあわやスタンドに入るのかといった痛烈な打球でレフトフェンスを直撃。とても2年生とは思えないヘッドスピードでチームに先制点をもたらす。

5回表に坂井が3番帰山のセンターへのタイムリーで追いつくも、再び5回裏に濱田が試合を動かす。1アウト2塁と同じ局面で今度は外角のボールをしっかりとらえて打球が右中間を破るタイムリー2塁打。フォロースルーの大きな打撃で打球の伸びが一人だけ違うと感じさせられた。その後、6番本多、7番吉村にもタイムリーが飛びだし、4-1と序盤は明豊ペースで試合が進む。吉川の直球・変化球ともしっかりためて逆らわずにはじき返す打撃が光った。

5回までで被安打12と絶対エース吉川が打ち込まれて嫌な展開の坂井だったが、打線が2番手で登板した明豊のアンダーハンド橋詰をとらえだす。県大会決勝で緩いボールを武器に完封勝利を挙げた橋詰だったが、この日は制球に苦しんでコースが甘くなる。6回表には8番石川が甘く入ったスライダーを完璧にとらえてレフトオーバーの2塁打を放つなど、3連打で同点。

8回表には2アウト2,3塁のチャンスを作って9番山内の3塁ゴロが失策を誘って2点勝ち越し。山内は2打席連続で2点をたたき出すラッキーボーイぶりだった。明豊バッテリーとしては少し配球が外角一辺倒になってしまったことが悔やまれた。

だが、この試合のハイライトはここからだった。8回裏、1アウト2塁のチャンスで1番主将の好打者・三村がアウトコースのボールをしっかり叩いた打球はレフトオーバーのタイムリー2塁打。1点差に迫り、疲れの見える吉川に襲い掛かる。さらに2アウトとなったところで、打席には怖い3番濱田。カウント1-1から中に入った速球を見逃さずたたいた打球はレフトスタンドへ届く逆転2ラン。会心の一発で逆転した明豊が9回を3番手・溝上が締め、見事な逆転勝利を飾った。

まとめ

明豊は3番濱田が3長打4打点の大活躍。技術もさることながら、ここで打てたらという場面できっちり結果を残すスター性が素晴らしかった。4番の杉園がノーヒットと苦しんだ中でも濱田を中心に15安打と打ちまくった打線はさすが打力の明豊といったところだった。次は春季九州王者・神村学園との強打対決。楽しみな九州ダービーだ。

一方、敗れた坂井高校はエース吉川が苦戦する中で、打線が一度はひっくり返した戦いぶりは見事。明豊のアンダーハンド橋詰をしっかり呼び込んでたたく打撃で見事に攻略した。人格者の川村監督率いるチームが統合などで苦しんだ時期もあったが、無事立て直して甲子園へ戻ってきた。福井商・敦賀気比・福井工大福井の3校中心に福井県でこれからも存在感を示していきたい。

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