• 2019年選手権1回戦 関東一vs日本文理(5日目第1試合)

    2020年08月09日

    大会5日目第1試合

    日本文理

    1 2 3 4 5 6 7 8 9
    1 0 1 3 0 0 1 0 0 6
    0 0 4 2 0 1 2 1 × 10

    関東一

     

    日本文理  南→長谷川

    関東一   土屋→谷

    強力打線を誇るチーム同士の対戦は予想通りの打撃戦に。関東一が2度の逆転劇の末に打ち勝ち、2015年以来4年ぶりの初戦突破を果たした。

    試合

    日本文理はこの1年間県内では負けなしと圧倒的な強さで新潟大会を制した。チーム打率は4割台を誇り、強打の伝統はしっかりと引き継いでいる。中でも2番の長坂は打率6割5分と打ってつなげる恐怖の2番打者だ。エースは故障から復活し、新潟大会での失点はわずか2。投球回数以上の三振を奪っており、キレのあるスライダーを武器に安定感抜群の投球を展開する。

     

    一方、関東一は3年ぶりの大舞台。ここ2年間は二松学舎大付の後塵を拝していたが、今年は投打に安定した試合運びで東東京大会を勝ち抜いた。投手陣は技巧派の土屋と速球派のの2人がマウンドを守り、6試合で失点はわずか3.打線は上位陣に非常に力があり、出塁率の高い大久保を主砲の平泉が返すのが得点パターンだ。ここ数年は出場すれば上位に進む率が高く、今年も期待がかかる。

     

    試合は序盤から互いの打線が相手投手を攻め立てる展開に。まずは日本文理が初回にエースのタイムリーで1点を先制すると、3回表には強打の2番長坂が2塁打で出塁し、再び南のタイムリーで1点を追加する。土屋のアウトコース主体に配球に対してしっかり踏み込んで対応して見せた。

     

    これに対して、初回、2回とチャンスを築きながら得点を上げられなかった関東一だったが、制球の安定しないを3回裏に捕まえる。1アウトから4番平泉が豪快な一撃でセンターへ放り込むと、1アウト1塁から6番渋谷の2塁打でチャンスメーク。満塁となってラストバッターの土屋がこれもアウトコースのストレートを右中間にはじき返し、走者一掃で一気に逆転に成功する。長谷川の取りに来たアウトコースの真っすぐを確実にとらえ、攻略して見せた。

     

    しかし、打たれたら打ち返すのが「打撃の文理」。その直後の4回表、再び土屋をとらえる。下位打線の7番佐藤、8番斎藤が連打でチャンスを作ると、送って1アウト2,3塁から1番桑原がセンターへはじき返してすぐさま同点に追いつく。土屋のボールが狙ったところよりやや甘くなるところを逃さない。さらに、2番長坂は高めに浮いたストレートを逃さず。レフトの頭上を破り、1点を勝ち越し。2009年、2014年を思い起こさせる強打を見せ、逆転に成功する。

     

    しかし、この日は県大会で安定感を誇っていたエースが安定しない。先頭の3番平川に内野安打を許すと、先ほどホームランの主砲・平泉にアウトコース甘めの真っすぐをライト線に運ばれてすぐ同点に追いつかれる。この日は狙ったコースになかなかボールがいかず、インサイドを狙ったボールがやや甘く入ってしまった。さらに、5番野口にもアウトコースのストレートをセンターに返されて再び逆転。流れを引き寄せきれない。

     

    4回までで両チーム計11得点。いったい何点入るのかという展開だったが、この流れを関東一の2番手・が変える。上背はないものの、角度のある真っすぐと落ちるボールで日本文理の強力打線に真っ向勝負。ストライク先行の投球で打たせていき、関東一の守備にリズムをもたらす。

     

    この流れに打線が乗り、関東一は日本文理の2番手・長谷川を攻める。2枚エースの関東一に対して、絶対的エースを攻略された日本文理はやや分が悪かったか。6回裏に四球で出たランナーを好調の6番渋谷がレフトへのタイムリーで返すと、1点を返された7回裏には3番平川の2点タイムリーで、8回裏には7番藤松、8番金森の長短打で追加点を挙げる。好走塁も絡めたスピード感のある攻撃で、後半は完全に関東一が流れを引き寄せた。

     

    投げてはが後半5イニングをわずか1安打に抑える好投。最終回は四死球で満塁のピンチを招いたが、渾身の真っすぐで打ち取り、関東一が2015年以来となる甲子園1勝を挙げた。

    まとめ

    関東一はスコアだけを見れば、打ち勝った試合だが、内外野の果敢な守備や好走塁が随所に光り、「守り勝ち、そして走り勝った」試合だったように映った。打線は好球必打で相手エースを攻略。特に4番平泉のパンチ力は素晴らしく、主砲として仕事を果たした。土屋と持ち味の違う2投手を擁する強みも存分に発揮。力強い野球で初戦突破を果たした。

     

    日本文理は敗れはしたものの、序盤は持ち味の打力を十分に見せつけた。特に桑原長坂の自慢の1,2番はチャンスメークにタイムリーときっちり役目を果たした。誤算だったのは、エースの投球だったが、けがの影響による投げ込み不足もあり、致し方ないところだろう。自慢の強打に存在感を見せた試合であった。