• 2019年選手権1回戦 鳴門vs花巻東(4日目第1試合)

    2020年08月04日

    大会4日目第1試合

    鳴門

    1 2 3 4 5 6 7 8 9
    3 0 1 0 3 1 0 2 1 10
    0 0 0 0 2 0 0 1 1 4

    花巻東

     

    鳴門  西野

    花巻東 中森→西舘→小野寺→野中

    2013年準々決勝の再戦となった試合は鳴門の渦潮打線が序盤から爆発!6年前のリベンジを果たし、2回戦進出を決めた。

    試合

    鳴門は前年夏に続く甲子園出場。エース西野や核弾頭の塩唐松をはじめとして、前年夏に花咲徳栄を追い詰めた経験者を多く残していた。西野はキレのあるスライダーを武器に、今大会で唯一予選大会を一人で投げ抜き、打線も打率6割越えの4番を中心に破壊力がある。県大会初戦で鳴門渦潮との競合対決を制すると、勢いそのままに徳島大会を制した。2010年からの10年間で8度目の夏の甲子園であり、今や完全に鳴門時代を築き上げている。

     

    一方、花巻東も2年連続の甲子園だ。こちらはスター選手はいないものの、投打ともに層の厚い陣容を誇る。決勝では佐々木朗(ロッテ)擁する大船渡と対戦。相手エースが登板しなかったとはいえ、注目の対戦を2桁得点で圧勝し、甲子園に乗り込んできた。技巧派左腕・中森や本格派の西舘を擁する投手陣を水谷・田村ら2年生が主軸を務める打線が強力に援護する。2015年以来の夏の1勝を狙う。

     

    試合は初回から鳴門打線が花巻東の先発・中森をとらえる。1番塩唐松のセンター前ヒットを皮切りに2つの四球を選んで、満塁のチャンスを作ると、6番藤中に走者一掃のタイムリー2塁打が飛び出し、一挙に3点を先制する。中森の低めのスライダーに対してしっかり見極め、高めに浮いたボールをとらえる理想的な先制攻撃だった。

     

    これに対して、鳴門の先発・西野に対して花巻東も序盤からヒットは出るものの、要所で厳しくコースを突いてくる西野の投球に序盤はなかなか突破口を開けない。昨年に王者・花咲徳栄打線を相手に接戦を演じた経験も活きていたのだろう。守りからリズムを作ってリズムをもたらす。

     

    勢いを得た鳴門は2番手のエース格・西舘も攻め立てる。流れを変えようと送り込まれた速球派右腕に対して、3回表に4番の2塁打を皮切りに犠飛で1点を追加すると、5回表には四球とエラーで労せず無死満塁のチャンスを築き、8番原田のセンター前ヒットと9番西野の犠飛で3点を挙げ、7-0と大きくリードを広げる。西舘の140キロ台のストレートに各打者が力負けせず打ち返し、鳴門打線の破壊力を見せつける。

     

    なんとか意地を見せたい花巻東は5回裏にようやく西野をとらえる。2四球でランナーをためると、3番中村が初球の高めのストレートをライトオーバーに返して、2者を迎え入れる。それまで勝負所で打たされていたが、中村の一撃は狙いすました一打であった。

     

    逆転の花巻東としてはここから攻勢をかけたいところだったが、西野のしぶとい投球の前に次の1点を先に奪えない。6年前の対戦では、相手エースの板東(ソフトバンク)に球数を投げさせて追い込んでいったが、この日のエース西野は根負けしてくれなかった。

     

    こうなると再び鳴門がペースをつかみ返す。8回表には2アウトランナーなしから3番田口、4番が連続内野安打。5番宮崎がすかさず甘く入ったストレートをとらえ、ライトへの2塁打で2点を追加した。きわどいボールをファウルで粘り、好球を1球で仕留める打撃は見事。3回から登板した西舘の投球数は120球に上っていた。

     

    花巻東も終盤の8,9回にヒットを連ねて2点を返すも、西野は154球で完投勝利をマーク。自慢の強打でペースをつかんだ鳴門が昨年果たせなかった2回戦進出を果たした。

    まとめ

    序盤からペースをつかんだ鳴門打線の破壊力は素晴らしかった。技巧派左腕の中森から速球派右腕の西舘に代わっても、惑わされることなく攻略して見せた。特に西舘の速球に対してコンパクトなスイングで攻略して打棒は伝統の渦潮打線健在をアピールするものだった。投げては西野が花巻東打線に粘られながらも4失点で完投。6年前の悔しい敗戦のリベンジを見事に果たして見せた。

     

    対する花巻東としては得意の継投でかわそうとしたが、ミスも絡んで失点を重ねてしまったことが痛かったか。チームカラーのカバーリングと走塁を活かして食らいつきたかったが、点差が開きすぎてしまったことで、そういう展開に持っていけなかった。1年生時から注目されていたエース西舘も本領発揮はならず。上のステージでの活躍を誓い、高校でのステージは幕を下ろした。