• 2019年選手権2回戦 宇部鴻城vs宇和島東(7日目第1試合)

    大会7日目第1試合

    宇部鴻城

    1 2 3 4 5 6 7 8 9
    0 2 0 3 0 1 1 0 1 7
    0 0 0 0 2 1 1 0 1 3

    宇和島東

     

    宇部鴻城  岡田

    宇和島東  船田→和田

    大会7日目の第1試合は両チームの打線が活発に打ち合う打撃戦となった。先発・岡田の投打にわたる活躍で宇部鴻城が2012年以来となる甲子園での勝利を手にした。

    試合

    宇部鴻城は3年連続で山口大会決勝で敗退した悔しさをばねに4度目の正直で代表の座をつかんだ。投手陣は左の池村、右の岡田の2本柱が確立。池村は長身から繰り出す速球に威力があり、岡田は23イニングでわずか2四球とコントロールが光る。打線はスタメンのうち5人が一発を放ったようにパンチ力があり、酒井田中原田の中軸を中心にチーム打率3割6厘の数字以上の威力を秘める。7年前は3回戦まで進んでおり、それを超える成績を目指す。

     

    一方、宇和島東は牛鬼打線を引っ提げて9年ぶりに夏の舞台へと戻ってきた。打率5割以上をマークした4番村上を中心に下位まで長打力を秘め、集中打もある打線は相手にとって脅威だ。投手陣は制球力抜群の舩田と球威で押す和田の2年生2人が軸。舩田は多彩な変化球を武器に相手に的を絞らせない投球が光る。1998年以来の夏の勝利を狙う準備は整った。

     

    宇部鴻城は大方の予想を交わして左の池村ではなく、右の岡田を先発マウンドに上げた。山口大会では池村がエース格だったが、岡田は抜群のコントロールを武器に初回を三者三振と完ぺきなスタートを切る。

     

    すると、2回、宇部鴻城は6番池村、8番山本雄がともにストレートをとらえて1,2塁とすると、9番河村勇が真ん中寄りのボールをレフト線にはじき返して2者生還。主導権を奪う。

     

    岡田のテンポのいい安定した投球で流れをつかんだ宇部鴻城は4回表にも宇和島東の船田を捕まえる。やや高めに浮きがちなストレートをとらえて、7番藤井涼、9番河村勇のヒットで1点を追加すると、投手を務める1番岡田がカウント0-2から取りに来た真っすぐをとらえ、ライトスタンドへの2ランで5-0と大きくリードする。岡田の千両役者の活躍で宇部鴻城が完全に主導権を握った。

     

    反撃したい宇和島東は4回に入って岡田を捕まえ始める。代打・小野がスライダーをセンターにはじき返すと、2アウト2塁となって5番赤松もスライダーをライトに返して1点を返す。変化球に対してミート中心の打撃で攻略の糸口を見出す。

     

    さらに5回表には7番兵頭がフルカウントからのストレートを完ぺきにとらえて左中間へのホームランを放つ。立ち上がりから差し込まれがちだった岡田のストレートをようやく捕まえた会心の一撃であった。

     

    3点差に迫った宇和島東だったが、先発・船田が踏ん張れない。6回表にまたしても岡田にストレートをライト線に2塁打されると、内野ゴロで三進。ここで暴投が飛び出し、大きな1点が追加される。その裏、宇和島東も岡田を攻め立てて2アウト満塁のチャンスを作るも、8番小島がショートフライに打ち取られ、無得点。この回が大きな分かれ目となった。

     

    結局、岡田は宇和島東打線に13安打を浴びながらも四死球はわずか1と持ち味を発揮。9回に池村がこの日4本目のヒットとなるタイムリーを放つと、要所を締める投球でその後は9回の犠飛の1点に抑え、2012年に続く初戦突破を果たした。

    まとめ

    宇部鴻城は岡田がストレート主体の投球にナックルなど変化球をうまく組み合わせる投球で宇和島東打線の反撃を抑えきった。打線も序盤から宇和島東の船田を攻略。9番河村勇など下位打線の活躍が光り、尾崎監督が描いていた打ち勝つ野球に持ち込んだ。また、岡田は打撃でもホームランを放つ活躍ぶり。会心の試合運びで初戦を飾った。

     

    一方、宇和島東としては先発の船田が制球に苦しみ、後手後手に回ってしまったのが痛かったか。打線は中盤以降で13安打と力を発揮しながらも拙攻が目立ち、もう少し競った展開になれば面白かったかもしれない。ただ下位打線からホームランが飛び出すなど力強さも随所に発揮し、牛鬼打線復活を印象付けた。