2020年交流試合 創成館vs平田(2日目第2試合)

2020年

大会2日目第2試合

平田

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
0 0 1 0 0 0 1 2 × 4

創成館

 

平田   古川→高橋

創成館  白水→坂口→前田

投手力に勝る創成館と21世紀枠の平田の一戦は創成館の3投手が好投を披露。快勝で2018年以来の甲子園勝利を飾った。

試合

創成館は前年秋の九州大会で4強に進出。稙田監督の元、高い投手力を武器にした守りの野球はここ数年でしっかり染みついてきた感はある。今後の長崎の高校野球を引っ張っていくチームの一つなのは間違いないだろう。今年もエース左腕・白水を中心として複数の好投手を擁し、失点は計算できそう。過去の甲子園でなかなか爆発しなかった打線が援護点をもたらすことができるか。

対する平田も守りの野球を武器に21世紀枠で選出。過去には春季県大会でも優勝を飾るなど、島根県内では屈指の実力校として知られていた。今年のチームは古川三島のバッテリーが軸で、古川は球威のあるストレートを主体とした強気の投球が持ち味。三島のインサイドワークで勝負強い創成館打線を封じられるか。

 

創成館・白水は立ち上がり、安定して低めに制球でき、多彩な変化球で打たせて取る。特にスライダーは決め球にもカウント球にも使え、キレもコントロールも抜群だ。内外野の守りも安定しており、さすがここ数年九州で上位で戦ってきたチームだけある。

対する平田の先発・古川はどっしりした下半身から繰り出す重いストレートが武器。こちらも立ち上がり、ストライク先行の投球で左打者の多い創成館打線に立ち向かう。インコースも果敢に攻める投球で2回までは無失点で切り抜ける。

平田は2回表、白水の変化球主体の投球を見定め、四球に内野安打を選んで満塁のチャンスをつかむが、走塁ミスなどもあって得点を挙げられない。ここも創成館守備陣の落ち着いた守りがピンチを摘み取った。

すると、守りからリズムをつかんだ創成館が3回裏に先制点を挙げる。7番矢野が変化球をレフトにうまく流し打って出塁すると、犠打失敗などで嫌な流れになりつつも、盗塁でカバーして2塁へ進塁。2アウト後に1番田中がコンパクトなスイングでインコースのストレートをセンターに返し、1点を先制する。平田バッテリーの強気な内角攻めに対して、創成館打撃陣もしっかり意図をもった攻撃で攻略した。

リードをもらった白水は2回のピンチをしのぐと、その後は安定感を取り戻して好投。対する平田の古川も先制点は許したものの、強気の内角攻めを続け、4回以降は再び創成館のスコアに0を並べる。

創成館は6回からは2番手で右スリークオーターの坂口をマウンドへ。アウトコースへの制球力が抜群で、徹底して厳しいコースをつき、平田打線にヒットを許さない。2018年の代もそうだったが、タイプの違う好投手を複数擁する創成館の投手力は全国でも屈指である。稙田監督の指導のたまものだろう。

投手陣の作った流れに今度は打線が応える。古川の内角攻めに苦しんでいたが、4番猿渡がカウント0-2から取りに来た真っすぐをとらえて右中間への3塁打で出塁。ここで5番長田はきっちり犠飛を打ち上げ、待望の追加点を挙げる。さらに8回裏には疲れの見える古川を完全に攻略。やや球威の落ちたボールをきっちりとらえて4安打を集中し、2点を追加して試合を決めた。

創成館は9回に登板した3番手の前田もきっちり0封。3投手の継投で平田打線をわずか3安打に完封し、4-0と快勝で甲子園1勝を挙げた。

まとめ

創成館は持ち前の守りでリズムを作る投球で快勝。登板した3投手がそれぞれ持ち味を出し、守備陣も堅い守りでサポートした。打線も勝負所で足を絡めた攻撃で終盤は着実に加点。2018年の公式戦で大阪桐蔭に唯一土をつけ、選抜でも智辯和歌山を追い詰めたように全国屈指のディフェンス力には定評がある。あとは課題の攻撃でこの日のように機動力を活かして得点を重ねられれば、全国上位に再び顔を出す日は近いはずだ。

一方、敗れた平田も終盤まで1点差で食らいつき、堂々とした戦いぶりを見せた。特にエース古川の投球は一般枠のチームと比較しても全く引けを取らないもので、球威のあるボールで内角を強気に突き続ける投球は全国の高校球児のお手本になるものであった。この甲子園での経験をうまく活かし、今度は地力での出場を目指す。

②-2 2020高校野球 甲子園交流試合 創成館 vs 平田 ダイジェスト – YouTube

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