• 2021年選手権2回戦 盛岡大付vs沖縄尚学(9日目第4試合)

    大会9日目第4試合

    沖縄尚学

    1 2 3 4 5 6 7 8 9
    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
    0 0 0 2 0 0 0 2 × 4

    盛岡大付

     

    沖縄尚学   當山→美里

    盛岡大付   渡辺

    強力打線同士の打ち合いも予想された試合は、盛岡大付・渡辺が予想をはるかに上回る好投を披露。8回2アウトまで完全試合という圧巻の内容で沖縄尚学打線を1安打完封し、ベスト16進出を決めた。

    試合

    沖縄尚学の好左腕・當山と盛岡大付の強力打線の対決が注目された試合。しか、主役を奪ったのは盛岡大付のエース渡辺だった。

    球速は130キロ台でスピードは目立つわけではないが、とにかく両コーナーを突くコントロールが素晴らしい。変化球も含めて失投がほとんどなく、好打者揃いの沖縄尚学打線から快音が全く聞かれない。

    一方、沖縄尚学の左腕・當山は初回にいきなり先頭の松本にヒットを浴びるが、左腕から繰り出す切れのあるボールで盛岡大付打線を序盤3回無失点に抑える。盛岡大付打線は上位から下位までとにかく振りが鋭く、思い切ったスイングをかけてくるが、當山もそれに臆することなくボールを投げ込んでいく。また、守備陣も好判断で走者をアウトにするなど序盤は互角の展開であった。

    しかし、この日、當山に圧力をかけてきたのは相手打線だけでなく味方の攻撃陣の沈黙だっただろう。全く得点の雰囲気がしないまま4回裏、ついに當山がつかまってしまう。2番南が内野安打で出塁すると、3番金子、4番小針が強いスイングでストレートもスライダーも打ち返してまず1点。さらに満塁とチャンスを広げ、6番平内のショートゴロの間にもう1点を加える。

    當山のボールはスピードキレもあって決して悪いボールではなかったが、盛岡大付打線のスイングの強さが勝った印象。集中打で奪ったこの先制点が渡辺に余裕を与え、沖縄尚学打線を封じ続ける。圧倒的な球威があるわけではなく、一つ一つのボールは目立たないが、抜群のコーナーワークと相手の読みを外す観察眼の良さで7回まで一人のランナーも許さない。

    まさに高校生投手のお手本のような投球。夏の甲子園史上初の大記録も目前に迫っていたが、8回についにその時は訪れた。2アウトから6番大城がアウトコースのストレートをとらえると打球はショートの横を超えるセンター前ヒットに。過去には佐賀商・新谷(西武)があと一人に迫りながら逃した夏の完全試合。やはり並大抵の記録ではない。

    それでも快投を見せるエースに打線は援護点をもたらす。4回の2点のみで踏ん張っていた當山。バックも堅い守備で盛り立てていたが、疲れの見えた8回にわんこそば打線が本領を発揮する。1アウトから4番小針がスライダーを救い上げてレフトスタンドへ運ぶと、6番荒井はストレートをセンターバックスクリーンへ持っていき、この回2点。好投手・當山にたっぷり13安打を浴びせ、ついにマウンドから引きずり下ろした。

    援護をもらった渡辺は最後まで自分のリズムを崩さずに沖縄尚学打線を1安打で完封。球史に残る快投で強豪を退け、8強入りした2017年以来4年ぶりの3回戦進出を果たしたのだった。

    まとめ

    盛岡大付はこの日はなんといってもエース渡辺の投球に尽きるだろう。コントロールとインサイドワークでここまでの投球ができるというのは、高校生の投手にとっては最高のお手本なのではないだろうか。持ち味の打線は沖縄尚学のエース當山に苦しめられたが、終わってみれば2発を含む13安打で4得点。投打に充実した盛岡大付が優勝戦線をかき回す存在となるか。

    一方、敗れた沖縄尚学は再三の好守と當山の粘投で食らいついたが、ここまで攻撃陣が沈黙するのは予想外だっただろう。ストレートを狙いつつ変化球にも対応する姿勢で臨んだが、臨機応変に攻め方を変えてくる渡辺の前に翻弄されてしまった。それでも當山のボールのキレや内野陣の送球の正確さなど、随所にハイレベルな技術を見せてくれた沖縄尚学の戦いぶりは、決してその評価を下げるものではなかった。

    2021年選手権2回戦予想 沖縄尚学vs盛岡大付 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

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