• 2021年選抜準々決勝 天理vs仙台育英(9日目第1試合)

    2021年03月29日

    大会9日目第1試合

     

    仙台育英

    1 2 3 4 5 6 7 8 9
    0 0 2 0 0 0 0 1 0 3
    2 0 0 4 2 2 0 0 × 10

    天理

     

    仙台育英  古川→伊藤→松田

    天理       達→仲川

    過去全国大会で何度も顔を合わせた強豪校同士の激突は、天理が中盤以降仙台育英のミスにも乗じて着々と加点。意外な大差で東北の雄を下し、準決勝進出を決めた。

    試合

    天理のエースはもちろんエースの。1,2戦と安定感抜群の投球を見せていたが、この試合は立ち上がり制球に苦しむ。2アウトから連続四球を与えると、5番秋山への投球は死球となって2アウト満塁の大ピンチを迎える。しかし、続く6番遠藤の打球はショート杉下がジャンピングキャッチ!天理バッテリーは難を逃れる。

    一方、仙台育英の左腕は初戦以来のマウンドとなる2年生左腕・古川。1回裏、先頭の内山を三振に取るが、2番木下に四球を与えると、3番内藤、4番と連続タイムリーを放って2点を先制する。立ち上がり古川のボールが高かったとはいえ、大会を通して天理の各打者の積極性は素晴らしい。「今年は打力がない」と中村監督が言っていたのがはるか昔のことに思える。

    だが、東北勢初の優勝を狙う仙台育英も黙っているはずがない。3回表、2回戦で4安打と調子を取り戻した3番八巻のストレートを豪快に引っ張ってライトへのホームランでまず1点。さらに4番吉野も痛烈なセンターへのヒットで出ると、初回にチャンスを活かせなかった6番遠藤のストレートを流し打ってライトの頭を超す2塁打。2,3塁となって7番島貫はきっちり犠飛を打ち上げ、同点に追いつく。

    3回の攻撃を見ると、のストレートに対して仙台育英の各打者がきっちりアジャストしており、まったく力負けしない打球が続いた。逆転はならなかったが、このままいけば仙台育英の逆転は時間の問題かと思われたが…

    4回裏、それまで堅守を見せていた仙台育英内野陣が突如乱れ始める。2番手で登板したエース伊藤が2,3回と落ち着いた投球で打ち取っていたが、1アウトから5番戸井のショートゴロを渡辺が後逸。さらに6番成田のヒットの後に7番杉下の当たりもショート渡辺の前で少しはねたか捕球できず、満塁にピンチが広がる。

    この回、やや変化球が高めに浮きがちだった伊藤にとっておあえつら向きの併殺コースの打球が一転して満塁となる。続く好調の8番達は三振に打ち取って2アウトとアウルが、9番捕手の政所にカウント2-3から取りに行ったストレートを完ぺきに狙われてレフトへのタイムリーを浴びる。さらに1番内山もアウトコースのストレートを左中間にはじき返して2点を追加。初戦は明徳の各打者を寄せ付けなかった伊藤のストレートを天理の各打者がものの見事にとらえて見せた。

    この4点は天理のにとっては大きな援護となる。変化球でなかなかカウントを整えられず、高めのストレートも見極められ、4回まで5安打5四球といつ崩れてもおかしくない内容。しかし、5回以降はまだばらつきはありながらもストライクゾーンで勝負して打ち取っていくようになる。仙台育英としては捕まえるタイミングを逸した格好だった。

    こうなると、以降は完全に天理のペースとなる、5回裏には死球で出た3番内藤を1塁において4番はアウトコースの変化球を狙い打ち2塁打に。以前の思い切りの良さが完全に戻ってきた4番がチャンスを広げると、伊藤は後続を連続三振に取るも、2アウトから7番杉下にストレートを左中間に奇麗に運ばれて8-2。この場面、連続三振の後に選手の負傷でややリズムを崩してしまったのは不運であったが、これで試合の流れは完全に決してしまった。

    天理のは結局、8回を投げて球数が160球を超えながらも3失点でまとめる粘投。その後も追加点を挙げた天理が10-3と大差で仙台育英を下し、優勝した1997年以来24年ぶりの準決勝進出を決めた。

    まとめ

    天理は頼みのが序盤は今にもつかまりそうな内容だったが、瀬戸際で踏ん張り続けると、打線が相手のミスに付け込んで逆転勝ちに成功。正直、スコアが逆の結果になっていてもおかしくなかった気もするが、好球を積極的に打っていく打線に助けられた。特に相手エース伊藤のストレートをことごとくとらえた打撃は素晴らしく、大会中の成長ぶりが著しい。大舞台での活躍が大きな自信となっており、大黒柱・を支えるナインが頼もしく見えた一日だった。

    一方、仙台育英は3回の同点劇を見ると、さすがと思わせる打球を連発していただけに、ミスから崩れての大敗は惜しまれる結果だった。選手個々の能力で言えば、特に打線に関しては天理を上回っていたが、やはりそれだけでは勝てないのが野球なのだろう。いい当たりをことごとく天理の堅守に阻まれたのも痛かった。なかなか手の届かない白河の関越えに向けて、試練が続く結果となった。

    3月29日【 仙台育英 VS 天理 】ハイライト~選抜高校野球2021 センバツ 準々決勝 FULL – YouTube