• 2021年選抜準決勝 中京大中京vs明豊(10日目第2試合)

    大会10日目第2試合

     

    明豊

    1 2 3 4 5 6 7 8 9
    0 0 0 5 0 0 0 0 0 5
    0 0 0 0 1 2 0 0 1 4

    中京大中京

     

    明豊      太田→京本

    中京大中京   柴田→畔柳→大江

    こちらは2004年夏以来の再戦となった試合は明豊が中盤の集中打で中京大中京をリード。終盤1点差に迫られるも、堅守継投で追い上げをかわし、明豊としては初めての決勝進出を決めた。

    試合

    中京大中京の先発は2回戦でリリーフ登板した左腕・柴田。エース畔柳の球数を考慮しての起用だろう。初回、先頭打者に四球を与えてランナーを3塁まで進められるが、当たっている4番黒木をファウルフライに打ち取り、難を逃れる。緊張する準決勝の先発マウンドだが、まずは無失点で乗り切った。

    一方、明豊の先発はここまで3試合連続で先発に中継ぎにとフル回転している左腕・太田。こちらは時折制球が乱れることもありながらも、持ち味の縦に割れるカーブを武器にそつのない中京打線を打ち取っていく。明豊にとっては、四死球からの崩れが心配だったが、こちらも無難に立ち上がる。

    だが、4回表に打者2巡目に入った明豊打線が柴田を捕まえにかかる。先頭の好調な3番竹下がヒットで出塁すると、四死球も絡んで1アウト満塁のビッグチャンスをつかむ。ここで打席にはここまで大会通じて無安打の7番塘原。カウント2-2から高めに浮いた変化球をきっちりレフトに打ち上げ、犠飛でまず1点。さらに打撃のいい8番太田にもタイムリーが飛び出し、2点目を挙げる。

    この場面であるいは交代かと思われたが、柴田は続投。続く9番蓑原は準々決勝でタイムリーを放っており、上り調子であった。高めに入ったストレートを逃さずとらえると打球は左中間を深々と破る当たりになって、2点を追加してリードは4点に。さらに1番阿南にもセンターへのタイムリーが飛び出したところで、ついに中京はエース畔柳をマウンドに送る。畔柳は2番をセンターフライに打ち取り、明豊の長い長い攻撃が終わった。

    その裏、中京大中京も太田の四死球から1アウト2,3塁のチャンスを作るも、6番加藤、7番櫛田と三振に打ち取られてチャンスをものにできない。太田は、ボールが続いてふらふらしているかと思いきや、要所で腕を振ってコーナーにボールを投げ込むという、相手にとっては実に攻略しづらい投手だ。

    そんな流れの中でも、中京大中京は5回裏に反撃開始。四球で出た9番満田が盗塁で2塁へ進むと、2アウト後に巧打の2番杉浦がライトへのタイムリーを放って1点を返す。さらに6回裏には四死球で出たランナーを犠打で送り、6番加藤の2点タイムリーで5-3。じわじわと明豊を追い上げる。ところが、続く2アウト2塁のチャンスで畔柳に代えて代打を選択。畔柳はこの日変化球主体の投球で明豊打線を抑えていたが、やはり本調子ではなかったか。

    その後、中京は2番手の2年生右腕・大江が、明豊も2番手の京本がともに長身からの角度あるボールを武器に好投。一度試合の流れは落ち着くが、中京ナインには畔柳が出られなくなった心理的影響か少なからずあったかもしれない。明豊は8回からファーストに入った黒木の好守もあって中京に得点を与えない。5-3のまま試合は最終回に進む。

    9回表、大江は上位につながる明豊の打線を無失点。エース畔柳の緊急降板というチームの危機を見事に救った。すると、9回裏に中京は先頭の6番加藤がアウトコースのストレートによくついていき、ライト線に落とす2塁打で出塁する。さらに7番櫛田もライトの前にしぶとく落とすヒットを放ち、同点のランナーも出塁する。

    しかし、続く代打・西川は空振り三振。さらに、櫛田に代わって代走で出場した冨田が飛び出してしまい、ランダンプレーの間に3塁ランナーが生還するも、残った状況は2アウトランナーなし。最後は1番細江を京本がサードゴロに打ち取り、大分県勢としては優勝した津久見以来54年ぶりの決勝進出を決めた。

    まとめ

    明豊は4試合連続で接戦を制しての決勝進出。この日はここまでやや不安定な内容だった左腕・太田、右腕・京本がともに好投を見せて、中京の追い上げをかわした。打線は序盤は中京の左腕・柴田に苦しんだが、4回に一気に攻略。集中打で5点を奪い、試合を優位に進めた。また、レフトの阿南やファーストの黒木らこの日も再三の好守で投手陣を盛り立て、流れを相手に渡さなかった。

    勝ち上がるたびに強さを増す全員野球で、若き指揮官・川崎監督のもと、大分勢の歴史を切り開く戦いは続く。

    対する中京大中京はやはりエース畔柳を先発させられない状況は厳しかった。4回はよく粘っていた柴田がつかまる中で、エースへの交代機がやや遅れてしまった感はあったが、その後交代したことを考えるとやはり難しい選択であったのだろう。また、攻撃陣も終盤に粘ったが、最終回は中京らしくないミスでランナーが挟殺。準々決勝まで盤石の強さを誇った伝統校が最後は明豊の勢いに飲まれ、甲子園を後にした。

    3月31日【 明豊 VS 中京大中京 】ハイライト~選抜高校野球2021 センバツ 準決勝 FULL – YouTube