2021年選手権1回戦 大阪桐蔭vs東海大菅生(5日目第1試合)

2021年

大会5日目第1試合

東海大菅生

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 1 0 0 0 0 3 × 4
2 0 2 0 1 0 2 × × 7

大阪桐蔭

降雨コールド

 

東海大菅生  桜井→本田

大阪桐蔭   松浦→竹中

大会日程の関係もあり、雨の中で強攻された強豪同士の好カードは大阪桐蔭が3本のホームランで優勢に試合を運んだ。終盤、雨が強まる中で東海大菅生も追い上げを見せたが、続行不可能な状況となり、8回表1アウトで降雨コールドによる決着で大阪桐蔭に軍配が上がった。

試合

雲行きの怪しい中で始まった試合。大阪桐蔭はエース左腕・松浦、東海大菅生は選抜でも好投した2年生左腕・桜井がマウンドに上がった。

先手を取ったのは大阪桐蔭。1回裏、2アウトから3番主将の池田が内野安打と失策で2塁に進むと、続く4番花田がインサイドに入ってくるスライダーにうまく内からバットを出し、バックスクリーンへ運ぶ2ランとなって大阪桐蔭が2点を先制する。選抜では初回に躓いた大阪桐蔭だったが、この日はいい入り方を見せた。

しかし、試合巧者の東海大菅生もすぐに反撃。2回表に8番金谷がレフト前ヒットで出塁すると、続く9番桜井のライトへのテキサスヒットを花田が後ろへ後逸する間に、一塁ランナーが一気にホームに生還。3塁コーチャーの好判断も光り、取られた直後に1点を返す。

1点差に迫られた大阪桐蔭だが、この日は過去のチームにみられたような一発攻勢で突き放す。3回裏、先頭の2番藤原がインローのボールを引っ張ると、打球はレフトポールをライナーで巻くホームランとなって1点。さらに5番前田も浮いたスライダーをセンターの返すと、今度はバックスクリーンに飛び込むホームランとなって4-1と3点差に突き放す。

選抜では智辯学園の左腕・西村に自分たちの打撃をさせてもらえなかった大阪桐蔭打線だったが、この日は東海大菅生・桜井に対して序盤からしっかりタイミングが取れていた。

反撃したい東海大菅生打線だが、この日はスピードよりコントロールを重視し、そして選抜よりキレの増した松浦のストレートの前になかなか打球が前に飛ばない。こちらも選抜で真っすぐを打たれて初回に大量失点したところから成長が見て取れる投球であった。

5回裏にも池田のタイムリー2塁打で1点を大阪桐蔭が1点を追加。完全に大阪桐蔭のペースで試合が進んでいたが、中盤に入って雨が強さを増し、グラウンド状況はどんどん悪化していく。審判団も観衆も、そしてもちろん選手も降雨コールドが頭をかすめる中で7回表に東海大菅生が猛反撃を見せる。

この回先頭の6番山田、そして2番手で登板したエース本田の連続2塁打でまず1点を返すと、雨が強まる中で松浦の制球が定まらなくなる。2アウトを取られながらも満塁とチャンスを広げると、選抜で不発に終わった3番堀町は高めのボールを詰まりながらも右中間に落とし、2者が生還。ついに5-4と1点差まで詰め寄る。

さらに2アウトランナー2,3塁と逆転のチャンスで打席には2年生の4番小池。横浜で春夏連覇を成し遂げた父を持つサラブレッドがカウント2-3から渾身のスイングを見せるも、松浦の投球をとらえるには至らず空振り三振に終わる。

その裏、こちらも制球に苦しむ東海大菅生・本田から代打・田近が2点タイムリー2塁打を放って大阪桐蔭が2点を追加すると、8回表1アウトの場面でついに審判団が試合を中断。この回、バットがすっぽ抜けたり、ショートゴロが止まる場面を見て試合続行は困難と判断し、7-4の降雨コールドで大阪桐蔭が優勝した2018年以来の初戦突破を果たした。

まとめ

大坂桐蔭は雨で厳しい試合となったが、初戦敗退に終わった選抜から投打ともに成長した姿を見せた。特にエース左腕・松浦はキレのあるストレートによりファウルでカウントをかせいで投球が随分と楽になった。打線も3番池田を中心に振れており、上位下位満遍なくヒット、長打を連ねて得点。投打に大阪桐蔭らしさが蘇ってきたチームが6度目の夏制覇に向けて走り出した。

一方、敗れた東海大菅生にとってはあまりにも無情な雨となったが、投打に力では上回る相手に対して終盤に見せつけた粘り強さは見事であった。エース勝俣(オリックス)を擁して東京王者として臨んだ2015年選抜では0-8で成す術もなく大阪桐蔭に敗れたが、この日は両校の差が縮まってきていることは誰の目にも明らかだっただろう。

東海大菅生が再び激戦の西東京を勝ち抜き、再度王者に挑戦する日を待ちたいと思う。

2021年選手権1回戦予想 大阪桐蔭vs東海大菅生 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

試合続行不能 涙の試合… 東海大菅生VS大阪桐蔭 (ハイライトあり) – YouTube

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