2021年選抜準々決勝 東海大相模vs福岡大大濠(9日目第2試合)

2021年

大会9日目第2試合

 

東海大相模

1 2 3 4 5 6 7 8 9
2 4 1 0 0 0 0 1 0 8
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

福岡大大濠

 

東海大相模  石田

福岡大大濠  馬場→毛利

好投手を擁する両チームの対戦は、序盤から東海大相模が福岡大大濠の投手陣を攻略。第1試合に続いて意外な大差で、東海大相模がベスト4へコマを進めた。

試合

福岡大大濠の先発は2回戦でリリーフ登板した右腕・馬場。2試合分以上を投げてきたエース毛利の疲労を考慮しての起用となった。一方、東海大相模も2番ショートとチームの要だった主将・大塚が胃腸炎で欠場。ともに万全の状態でない中で試合に臨んだ。

大濠の馬場は初回、いきなり相模打線の餌食となる。1アウトからこの日大塚に代わって2番に入った綛田にスライダーが甘く入ったところを左中間に運ばれると、3番小島にはストレートを完ぺきにはじき返されて相模が1点を先制。さらに5番百瀬にもセンターへのタイムリーが飛び出してこの回2点が刻まれる。

大濠にとっては打力に大きく自信を持つわけではなく、逆転可能な点差でエース毛利につなぎたい。だが、初回の連打で作ったチャンスを併殺でつぶすと、2回表にも相模は2塁打の8番深谷を置いて、1番門馬がインサイドのストレートを完ぺきにとらえてレフトへの2ランホームランで4-0。2試合で4得点というのが嘘のような序盤からの猛打ぶりだった。

相模打線は初戦は甲府の変則左腕・若山に、2回戦は鳥取城北・山内の落ちるボールに苦しんだ。だが、この日の大濠・馬場はストレートとスライダーを内外に投げ分けるオーソドックスなタイプであり、反応しやすかったか。大濠バッテリーにとっては、緩急やコースの出し入れで勝負する前に好球をことごとくとらえられてしまった。

大濠はここでエース毛利に交代するも、相模打線の勢いは止まらない。2番綛田がライトへのヒットで出ると、ライトがはじくのを相模の走塁は見逃すはずもなく2塁を奪う。さらに立ち上がりボールのキレが欠ける毛利をとらえ、3番小島、4番柴田の連打と犠飛でもう2点を追加。眠っていた相模打線がこの2イニングでだけで9安打6得点と完全に目を覚ました。

大量リードをもらった相模のエース石田は得意のストレートで押していく投球で大濠打線を寄せ付けない。2回から6回まですべて3人で攻撃を終わらせる効率的な投球で淡々と試合を作っていった。大濠にとっては守り勝つチームカラーなだけに大量点差を跳ね返すような攻撃の選択肢も持ち合わせてはいなかった。

東海大相模打線は結局、1番から3番までで8安打を放つ暴れっぷりであった。2番を打っていた大塚の穴を綛田が完全に埋める活躍を見せ、3,8回にも着実に加点。東海大相模が九州屈指のディフェンス力を誇る福岡大大濠を圧倒し、2018年以来3年ぶりのベスト4進出を決めた。

まとめ

東海大相模にとってはこの試合は試合開始とともにアグレッシブな姿勢でペースをつかむ相模らしい内容がであった。試合前に主将を欠いた状況になってしまったが、これがかえってナインを団結させたか、素晴らしい集中力と機動力のある攻撃だった。エース石田も危なげない内容で大濠打線を3安打完封。投打に波に乗れる内容の試合を経て、虎視眈々と3度目の全国制覇を狙う。

 

一方、福岡大大濠は本来の良さを出す前に試合が決してしまったのはもったいなかった。やはり、勝利したとはいえ秋から成長を見せていた2回戦の具志川商との激戦がのこした爪痕は大きかっただろう。本来ならエースを先発させなくてはいけない試合だったが、この状況ではそれも厳しかったか。打線もこれだけ点差が開くと、選択肢が狭められてしまった。

2017年も引き分け再試合の末にエース三浦銀二が登板できずに敗退。近年は大エースを輩出し続けている福岡大大濠だが、「2番手投手との差」という課題を再び突きつけられる結果となった。

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