2021年選抜2回戦予想 健大高崎vs天理

2021年

2021年選抜2回戦

健大高崎vs天理

55% 45%

〇6-2 下関国際 〇7-1  宮崎商

 

2012年、2015年に続いて3度目の対戦となるカード。強力打線vs好投手の注目の試合となりそうだ。

 

天理はエース達が10三振を奪う好投を見せて完投勝利。絶対的エースがまずは順調なスタートを切った。190㎝の長身から繰り出す角度のあるストレートと落ちるボールはともにカウント球にも決め球にもなる。ただ、宮崎商戦は終盤少し球威が落ちる場面も見られ、ストレートをとらえられたときにどれだけ相手の攻撃をしのぐ選択肢を持っているか。

対する健大高崎打線はさすがのスイングの鋭さを見せ、初戦は下位打線からの得点が目立った。上位から下位までスイングが鋭く、中軸が本領を発揮していない状態でも6点をたたき出した。ストレートに強い印象も受け、初戦の下関国際・古賀よりも達の方が相性がいいのではないか。序盤から達のストレートをとらえれば、あるいは一方的な展開も考えられる。

 

健大高崎は豊富な投手陣を擁する中で初戦は右腕・高松が完投。目立ったスピードはないが、コントロールも緩急も抜群の好投手で失点はある程度計算できそう。今仲、野中ら初戦で登板していなかった投手の先発も考えられ、まだまだ余力を残していそうだ。これまで技巧派タイプの投手が多かった健大高崎だが、今仲は本調子であれば最速145キロをマークする本格派である。

対する天理はこの日は4番瀬の出塁を起点に下位打線の活躍でチャンスメークしたが、宮崎商・日高の投球に中盤までは苦しんだ。健大高崎・高松も似たようなタイプだけに、今回は攻めを早くしたいところだ。4番瀬以外に上位にやや当たりが出なかった中で、1番内山に長打が飛び出したのは好材料か。初戦同様に相手のミスや四死球に付け込んで少ないチャンスを確実にものにしたい。

 

天理が勝つためには達の好投が絶対条件となる。3点以内なら天理にも分があるが、それ以上の得点なら健大高崎が優位に進めそうだ。

 

主なOB

健大高崎…三ッ間卓也(中日)、長坂拳弥(阪神)、湯浅大(巨人)、山下航汰(巨人)、柘植世那(西武)

天理…門田博光(南海)、鈴木康友(巨人)、関本賢太郎(阪神)、中村奨吾(ロッテ)、太田椋(オリックス)

 

群馬 奈良

春  6勝  1勝

夏  3勝  4勝

計  9勝  5勝

春は群馬県勢が、夏は奈良県勢がリード。同じカードが複数回実現していることが多く、智辯学園vs前橋工が3回、東農大二vs智辯学園が2回、健大高崎vs天理が2回行われている。今回の健大高崎vs天理は3度目の対戦となるが、2度あることは3度あるか、はたまた3度目の正直か、注目のカードとなる。

 

思い出名勝負

2012年選抜1回戦

健大高崎

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 1 0 0 0 1 3 0 4 9
0 0 0 0 2 0 0 0 1 3

天理

 

健大高崎 三木

天理   中谷→山本竜→漆原

 

2012年選抜の1回戦の中でも屈指の実力校同士の対戦で注目された好カード。

健大高崎は前年夏に初の甲子園出場を果たしてから2季連続の甲子園出場。エース左腕三木は技巧派タイプの好左腕で、落ちるボールを武器に関東大会で2試合連続の完封をし、安定感のある好投手だ。打線は長打もある1番竹内に始まり、中山、長坂(阪神)、内田とずらり打率4割台でしかも走れる選手をそろえていた。選抜も初出場ながら、上位に進む力は兼ね備えていた。

対する天理は前年秋に奈良大会で3位になりながらも近畿大会で快進撃。技巧派左腕・中谷と速球派右腕・山本竜の好投に加えて、2試合連続ホームランを放った4番吉村の覚醒でチームは快進撃を見せた。準々決勝ではのちに春夏連覇を果たす大阪桐蔭の藤浪を打ち込んで逆転勝ちを収めるなど準優勝を果たし、近畿決勝で敗れた智辯学園ともにアベック出場での上位進出が期待された。

 

試合は序盤から波乱の展開で幕を開ける。初回の1アウト1,3塁のピンチを切り抜けた健大高崎は2回表に4番内田のヒットとディレードスチールでチャンス拡大。5番大澤もヒットでつなぐと、併殺の間に内田が生還して先制点を奪う。ここで天理はエース中谷が腰痛を訴えて途中降板。昨年の選抜を経験していた頼れる左腕を早々と失うこととなる。

2番手に速球派右腕・山本竜を送り、その後はピンチをしのぐが、天理としては中谷のキレのあるボールに相手が慣れ始めたところで、スピードボールの山本竜にスイッチしたかったところだろう。2度の全国制覇の経験を持つ橋本監督にとっても、しょっぱなから大きな誤算だったことは間違いない。

それでも秋を勝ち上がる原動力となった打線が5回裏につながる。7番古田のヒットを足掛かりに死球、エラーも絡んで無死満塁のチャンスを作ると、1番東原のスクイズと勝負強い2番綿世のタイムリーで逆転に成功する。

しかし、逆転したのもつかの間、健大高崎打線が徐々に山本竜の速球に慣れ始める。6回表に4番内田のタイムリーで同点に追いつくと、7回にはお家芸の機動力を発揮。ヒットで出た7番小林を1塁において、8番秋山バスターでストレートをジャストミート。これを天理のセンター東原は抜かさずにきっちり止めるが、打球の行方を見た3塁コーチャーが好判断でホームへ回し、健大高崎が貴重な勝ち越し点を挙げる。

序盤、点数にこそつながらなかったが、健大高崎は執拗な盗塁で天理の2年生捕手・山岸に圧力をかけ、勝負どころでは好判断で得点をたたき出す。ただ足が速いだけでなく、常日頃から状況判断を徹底していることが天理との大きな差となって現れた。

7回表に3点を加えた健大高崎は最終回には山本竜を完全に攻略。3番手の漆原もとらえ、結局13安打で9得点を奪って試合を決した。天理は最終回に期待の4番吉村の3塁打を足掛かりに1点を返すが、時すでに遅し。エース三木は天理打線を散発7安打で3失点完投し、健大高崎が初出場で全国制覇3度の名門を下して選抜初勝利を挙げた。

 

健大高崎はその後、神村学園・鳴門と下してベスト4に進出。準決勝で藤浪の大阪桐蔭に敗れたが、全国で十分戦える手ごたえを得た。ただ、その後春季関東大会でも優勝するが、エース三木の酷使がたたって、群馬県大会では伊勢崎清明にまさかのコールド負けを喫する。複数投手制の重要性も改めて認識した青柳監督の元、その後は出場するたびに2勝以上をマーク。「機動破壊」を掲げた健大高崎時代の華々しい幕明けとなった。

一方、敗れた天理は中谷が疲労骨折だったことが判明。エースへの依存度が高すぎたことを反省し、夏の奈良大会は投手陣総動員で勝ち上がって春夏連続出場を決めた。また、目の前で健大高崎の機動力を見せつけられた経験から、大型打線にもスキのなさが身に付き、甲子園3回戦では前年秋に健大高崎を破っている浦和学院のミスに付け込んで6-2と快勝。地力では上の相手に完勝し、ここ数年力がありながらも勝ち上がり切れない印象を払拭してベスト8進出を果たした。

2021年選抜2回戦 天理vs健大高崎(6日目第3試合) – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

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