• 2022年春の選抜甲子園大会前ブロック別予想

    Aブロック

    勝ち抜き予想:浦和学院

    常連校、伝統校、新鋭校が入り混じったブロック。浦和学院が頭一つ抜けているか。

    開幕カードは常連校の浦和学院と21世紀枠の大分舞鶴の対戦。浦和学院は経験豊富なエース左腕宮城と3番金田を中心とした長打力のある打線がかみ合う。前年の九州大会で大島の速球派左腕・大野に食らいついた大分舞鶴打線が、キレで抑えるタイプの宮城にどこまで食らいつけるか。打撃戦になれば勝機ありだ。

    2カード目は伝統校の倉敷工と初出場の和歌山東の対戦。積極性が光る倉敷工の強力打線を、和歌山東の技巧派右腕・麻田がどう封じるかがカギになりそうだ。個々の力では上回る相手を、「柔よく剛を制す」野球で下してきた和歌山東の持ち味が出るかどうか。得点の取り方もうまい和歌山東が若干有利か。

    浦和学院和歌山東になった場合は、地力でやや浦和学院が上回るか。ただ機動力も絡めた浦和学院の攻撃がかみ合わなければ、面白い展開になりそうだ。

    Bブロック

    勝ち抜き予想:広陵

    全て地区大会優勝校という最激戦ブロックだ。

    九州国際大付クラーク国際のカードは神宮大会の再戦に。昨秋勝利した九国有利の印象はある。4番佐倉を中心とした九州国際大付のパワーある打線がクラーク国際投手陣を捕まえた印象があるが、九国のエース左腕・香西の技巧的な投球が光った。一度対戦経験のあるクラーク国際がどう香西を攻略するか。クラーク国際としては、多少の失点も覚悟してある程度打ち合う展開に持ち込んだほうが勝ち目があるかもしれない。

    広陵敦賀気比のカードも見ごたえ十分。広陵は真鍋・内海、敦賀気比は春山・上加世田と中軸を中心に上位から下位まで切れ目のない打線を形成する。ただ、投手陣は森山・内海・岡山と複数計算できる投手がいる広陵に比べ、上加世田への比重が大きい敦賀気比がやや不利か。一応広陵有利かと思うが、そうはいっても初戦なだけに、先に打ってリズムをつかんだ方が勝ちそうだ。

    広陵九州国際大付になった場合は、これまた攻撃力の高いチーム同士の激突となる。機動力も含めた攻撃の柔軟性でやや広陵に分があるか。空中戦に持ち込めれば、九国のペースになりそうだ。

    Cブロック

    勝ち抜き予想:京都国際

    甲子園経験豊富なチームがそろった印象。京都国際が4チームの中ではやや抜けているか。

    京都国際長崎日大の対戦は長崎日大打線が京都国際投手陣をどう捕まえるかにかかっているだろう。特に左腕・森下のスライダーに対して、3番松尾を中心とした左打者がどう見極められるかが重要だ。一方、経験者の多く並ぶ京都国際打線は一発の力を持つ打者が並んでおり、打力は申し分なし。課題は攻撃の精度だけだろう。右腕・種村、左腕・川副の長崎日大の投手陣としては無駄な四死球は出したくないところだろう。

    二松学舎大付聖光学院の両チームはほとんど力の差はないだろう。二松学舎大付は左腕・布施、聖光学院は右腕・佐山、ともに頼れるエース投手を擁し、本調子ならそう多くの失点はしないだろう。パワーの二松学舎大付打線と機動力の聖光学院打線がそれぞれ自分たちの持ち味を出してどこまで相手投手を苦しめられるか。攻撃力の差でやや二松学舎大付に分があるか。

    もし、京都国際二松学舎大付となれば、奇しくも昨夏の甲子園と同一カードとなる。昨年は秋山(ロッテ)と森下の投げ合いとなったが、今年も二松学舎には好左腕・布施がいる。ただ、そうはいっても森下の方が少し格が上か。二松学舎大付としては3番親富祖を中心に右打者が森下攻略のカギを握る。

    Dブロック

    勝ち抜き予想:木更津総合

    4チームとも実力校であり、どこが出てくるか予想は立てづらいが、エース越井の存在感が光る木更津総合を候補に挙げる。

    木更津総合山梨学院のカードは初戦で当たるにはあまりにもったいない関東勢同士のつぶし合いに。木更津総合は越井、山梨学院は榎谷とともに大会屈指の実力を誇るエースを擁する。打線も木更津総合は山田、山梨学院は鈴木と、長打力のある1番打者を擁し、上位から下位まで切れ目がない。投打ともがっぷり四つの好勝負が展開されそうだ。木更津総合・五島監督、山梨学院・吉田監督のタクトの振り合いにも注目だ。ほんのわずか木更津総合有利とみる。

    日大三島金光大阪のカードはやや日大三島有利か。バッテリーを中心にディフェンス力の高い両チームだが、打力の差でやや日大三島に分がある。エースで4番の松永を中心に野口、永野とセンスのある打者が並び、つながりがある。金光大阪打線も秋の近畿大会で近江投手陣から6点差をひっくり返したように粘りがあるが、やはり金光大阪としてはロースコアの展開が望ましいか。

    木更津総合日大三島となれば、越井・松永の好投手対決となる。木更津総合打線のパワーがやや日大三島打線を上回るか。投手戦になれば、互角の様相となる。

    Eブロック

    勝ち抜き予想:高知

    しぶとい4チームが競い合うブロック。四国王者の高知がやや有利か。

    高知は前年のエース森木(阪神)を相手に練習してきた下級生が最上級生となり、打力を武器に四国を制した。4番高橋を中心にストレートには強く、東洋大姫路のエース森としてはインサイドをより強く意識させないと、抑えきるのは難しいだろう。打力に課題のある東洋大姫路としては複数の投手でつなぐ高知の継投を後手に回すような先制攻撃を見せたい。

    国学院久我山有田工の試合は、粘り強い国学院久我山打線が有田工の技巧派エース塚本を攻略できるかにかかっているだろう。日替わりヒーローの出た昨秋の戦いを見ても、終盤になればなるほど久我山の打線は力を発揮しそう。塚本としては序盤に伏線を張るような投球で、1試合通してのペースを考えたい。有田工打線は、2年生4番の角田のパワーに注目。打力の差で久我山が優位か。

    高知国学院久我山の対戦になった場合、非常に似たチーム同士の対戦となる。昨秋の神宮ではともに花巻東に敗れ、試合内容としては久我山の方が良かったが、投打の軸である高橋が機能すれば高知がやや優位となるか。

    Fブロック

    勝ち抜き予想:星稜

    常連校3校と21世紀枠の只見が入ったブロック。上位3チームに大きな差はないが、投打に伸び盛りの星稜を8強候補に挙げたい。

    星稜天理の対戦はあの松井秀喜(ヤンキース)を擁した1992年選抜以来となる。その時は天理が終盤に逆転勝ちを収めたが、今回も接戦となりそうだ。天理のエースは大型サイド右腕の南沢。長身からの独特の球筋に、4番若狭を中心としたパンチ力ある打線がどう立ち向かうか。天理打線も3番戸井、4番内藤の中軸には自信を持っているが、星稜のエース・マーガードの伸びのある速球を2人がとらえきれないと少し苦しいかもしれない。

    逆転選出を勝ち取った大垣日大は21世紀枠の只見と対戦。この試合は投打で大垣日大が上回るか。エース左腕の五島が通常通りなら只見打線を3点以内には抑えそうだ。控え投手陣の層も厚い。只見としては昨秋にリリーフとして活躍した速球派右腕・室井に先発・酒井悠がどうつなぐか。守り合いの展開に持ち込めれば勝機は見えてくる。

    星稜大垣日大になった場合は、投打に層の厚いチーム同士の激突となる。ただ投手陣のボールの力ではやや星稜に分があるか。昨秋の東海大会で速球派投手を打ち崩した大垣日大打線がマーガードのストレートを捕まえられるかがカギとなる。

    Gブロック

    勝ち抜き予想:花巻東

    Bブロックに並ぶ激戦ブロック。このブロックもどこが勝ち抜いても全く不思議ではない。

    強打の花巻東vs市立和歌山のカードは、佐々木麟太郎擁する花巻東の強力打線を市立和歌山のエース米田が封じれるかにかかっている。神宮大会でも強打がさく裂したように、中途半端なストレートは花巻東打線の格好の餌食となる。米田のストレートに本物の「キレ」が伴っているかどうか重要となる。市立和歌山は今年も打線はやや非力であり、花巻東が一度リードを保ってしまえば、試合は動きにくくなりそうだ。

    もう1カードの大島明秀日立のカードも好左腕・大野vs明秀日立の強力打線という構図になる。大野は最速146キロの速球を武器に力で押す投球ができるが、盟主日立の3番武田、4番石川のスイングの強さもけた外れだ。いかに緩急を交えられるかが勝負の行方を左右しそうだ。明秀日立のエース猪俣も注目の本格派右腕だが、大島の打線もかなりしぶとい打者が揃う。大野が本来の投球ができれば、やや大島が有利か。

    花巻東大島の対戦となれば、花巻東が打力の差でやや優位か。基本的にストレートには強く、今年は長打力という「飛び道具」も備わっている。大島としてはエース大野が打たれる状況も想定して、打線が花巻東投手陣に食らいつかなくてはならないだろう。

    Hブロック

    勝ち抜き予想:大阪桐蔭

    大坂桐蔭有利の予想は動かないだろう。伝統校、そして好投手を擁するチームがどこまで食い下がれるか。

    広島商丹生の対戦は、伝統校vs初出場の対照的な顔合わせに。広島商の縦横無尽な攻撃陣が丹生の好左腕・井上から何点取れるか。投手陣に不安のある広島商としてはある程度の得点を奪っておきたい。一方、丹生は怪我から復帰した主将の来田に期待をかける。広島商投手陣から四死球で得たランナーをうまく得点に結びつけたい。

    大坂桐蔭鳴門の対戦は、戦力で言えばやはり大阪桐蔭は有利だ。しかし、過去の甲子園で好左腕を相手に苦しんできた大阪桐蔭にとって、左腕・冨田を擁する鳴門はアップセットの全然起こり得る相手だ。鳴門打線もパンチ力のある打者が並んでおり、大阪桐蔭得意の選手層勝負の展開に持ち込まれる前に先手を奪って逃げれれば面白い。逆にリードを奪って左腕・前田につなげば、大阪桐蔭がかなり優位だ。

    大阪桐蔭と広島商の対戦になれば、広島商としては投手陣が無駄なランナーを出さないことが寛容だろう。冬の間に軸となる投手が出てきているか。投攻守に戦力で大阪桐蔭が抜きん出ているのは間違いない。