• 2022年選抜準決勝 大坂桐蔭vs国学院久我山(10日目第2試合)

    大会10日目第2試合

    大坂桐蔭

    1 2 3 4 5 6 7 8 9
    3 0 5 1 0 2 0 2 0 13
    0 0 0 0 0 2 0 0 2 4

    国学院久我山

     

    大坂桐蔭    川原→別所

    国学院久我山  渡辺→松本→成田

    準決勝の第2試合は初回から大阪桐蔭の猛打がさく裂し、一方的な展開に。しかし、国学院久我山も中盤以降は反撃して見せ場を作り、意地を見せた。

    試合

    国学院久我山の先発は左腕・渡辺。多彩な投手陣を擁するチームに合って、左打者が多く並ぶ大阪桐蔭打線に対して、安定感の光る左腕を持ってきた。

    しかし、結果的に初回から失点を喫するわけだが、この決断が裏目に出たとは言えないほど、大阪桐蔭の攻撃が凄まじすぎた。1回表、2番谷口がレフト前ヒットで出塁するが、アウトになった1番伊藤、3番松尾の打球もフェンス手前まで飛ぶ大飛球に。いつスタンドインされてもおかしくないような「圧」が久我山ディフェンス陣にかかる。

    2アウト後、谷口が盗塁を決めると、ここまで9打数7安打と大当たりの4番丸山がスライダーをうまく拾ってライトにタイムリーを放つ。久我山バッテリーの執拗なインサイド攻めにも全くフォームを崩されない打撃を見せる。さらに、続く5番海老根はワンバウンドしそうな変化球を掬い上げてレフトフェンス直撃の2塁打。投手の逃げ場をなくすような打撃でチャンスを広げると、6番田井がきっちり2点タイムリーを放った、この回3点を挙げる。

    3点という得点以上に圧倒的な攻撃を見せた大阪桐蔭。投げては初戦で完投勝利を挙げた川原が完ぺきな立ち上がりを見せる。制球難があったとはどこ吹く風という安定したコントロールと長身からの角度で久我山打線を圧倒。最も期待できる3番木津、4番下川辺も序盤は完全に封じ込められてしまい、得点はおろかランナーすら出ない状況になる。

    この流れを盤石にせんと、3回表には再び桐蔭打線が爆発。3番松尾がインサイドのボールを力でセンター前に持っていくと、4番丸山は久我山バッテリーが続けたインサイドを狙い打ち。ライト線に打球が転がり、ライトがクッションボールの処理に手間取るのを逃さず、一気にホームを突いて4点目を奪う。このあたりの走塁もランナーコーチを含めて桐蔭は抜け目がない。

    さらに5番海老根、6番田井とヒットが続いたところで、ついに渡辺は降板。決して調子は悪くなく、やろうとしていることも伝わってくる投球だったが、大阪桐蔭の確実性と対応力が凄すぎた。さらに代わった速球派左腕・松本からも8番鈴木が松本の得意とするインサイドの速球を狙い打ってタイムリー。この回1番伊藤のタイムリーも含めて5点を挙げ、試合の大勢を決めた。

    攻撃の手を緩めない大阪桐蔭は6回表にも3番松尾が完ぺきな当たりのレフトへの2ランを放つなど、この日4安打をマーク。大会序盤は乗り遅れている印象もあったが、ここにきて完全に復調し始めた。

    6回表まで押されっぱなしの国学院久我山だったが、6回裏に反撃を開始。9番萩野、1番齋藤がともにセンター方向に痛烈にはじき返す当たりを放ち、川原攻略の糸口をつかむ。犠打で2,3塁とすると、4回にチーム初ヒットを放っていた3番木津がインサイドの速球を詰まりながらもライトへ運び、2点を記す。劣勢の中でも自分たちのできる攻撃を貫いて奪った、意義ある2点であった。

    終盤に大阪桐蔭打線に追加点を奪われたが、最終回にも2番手の大型右腕・別所をとらえ、8番鈴木の犠飛と1番齋藤のタイムリーで2得点。試合結果は大阪桐蔭の大勝に終わったが、最後まで勝負をあきらめなかった国学院久我山にも温かい拍手が送られた。

    まとめ

    大阪桐蔭は投攻守にほとんどスキのない内容で完勝。特に初回の攻撃は度肝を抜かれるほど迫力があった。1番伊藤、3番松尾の当たりが深い位置で守っている久我山守備陣のポジショニングにはまると見るや、すぐさま低い当たりを放つ打撃に変更。単打で確実に2塁からホームに迎え入れる攻撃で得点を重ねた。2016年に関大北陽の清水投手の緩いボールを打ち上げさせられて1-2で夏の大阪に散った教訓がしっかり生きていた。

    各自がコンパクトな打撃と抜け目ない走塁で得点を重ねれば、投げては右腕・川原が安定感のピッチングを展開。内外野も堅い守備で支え、久我山になかなか付け入るスキを与えなかった。例年と比べて際立ったスター選手は不在なものの、全員が高いレベルでチームプレーをこなす姿は、ここまで公式戦負けなしなことも納得せざるをえないものである。

    選抜優勝はおろか、この一年本当に無敗で駆け抜けてしまうのではと早くも感じさせるほどの強さ。止めるチームは現れるのか、とにもかくにもまずは選抜決勝で近江とのリベンジマッチに臨むこととなる。

     

    一方、国学院久我山は準決勝こそ大敗したが、ここまでの道のりは本当に素晴らしいものであった。3人の投手を適材適所で使い分けた尾崎監督の継投、投手陣の良さを引き出した捕手・吉川の大胆なインサイドワーク、打者ごとに守備位置をこまめに変える内外野の野手陣と、すべてにおいて非常に考えてプレーしていることを感じさせるディフェンスであった。

    また打撃陣もセンター方向に基本に忠実に打ち返すバッティングも含め、高知戦でも巧みなバント攻撃など、こちらも身の丈に合った、高校生のお手本と呼べる攻撃を見せた。激戦の西東京でなかなか甲子園に出てこれなかったが、今大会で大きな自信をつけたのは間違いないだろう。若き指揮官である尾崎監督のもとで、これから「久我山時代」が到来する可能性は十分にある。

    またもや大量得点【大阪桐蔭13-4国学院久我山 】決勝進出!センバツ高校野球 準決勝 2022/3/30 – YouTube

    2022年選抜準決勝予想 大坂桐蔭vs国学院久我山 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)