2022年選抜1回戦 大垣日大vs只見(4日目第3試合)

2022年

大会4日目第3試合

大垣日大

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 2 0 0 1 0 1 0 2 6
0 0 0 1 0 0 0 0 0 1

只見

 

大垣日大   五島

只見     酒井悠→大竹→室井

東海地区で逆転選出を果たした大垣日大と21世紀枠の只見の試合は、大垣日大のエース左腕・五島が18奪三振の好投で只見打線を1失点で完投。先制・中押し・ダメ押しと理想的な攻めを見せた打線もかみ合い、快勝で2回戦進出を決めた。

試合

大垣日大は秋の大会でエース格を務めた左腕・五島、只見も同じく秋の大会で先発の役割を果たしてきた酒井悠がマウンドに上がった。

五島はややスリークオーター気味の投法からキレのある速球と低めの変化球で打ち取るタイプ。元来、打たせて取る投球が持ち味であったが、この日は冬の間にキレを増した速球を武器に立ち上がりからどんどん三振を奪っていく。

一方、只見の右腕・酒井悠は緩いボールを駆使した投球で、こちらも打たせて取るタイプだが、2回表に早くも大垣日大打線がその投球をとらえる。四球で出塁した5番五島が盗塁を決めると、2アウト後に7番高橋がカーブをしっかりためて先制のタイムリー。さらに、2アウト1,2塁で9番袴田がインサイドのストレートを振り抜いた打球はセカンドとライトの間にポトリと落ち、2点目が入る。

大垣日大の各打者は酒井悠の投球をあらかじめ研究してきた様子がうかがえるバッティング。緩いボールに対して、突っ込んで打たされることがなく、しっかりためて軸回転ではじき返す。強豪校が番狂わせを起こされる時によく見られる雑な打撃は一切ない。

反撃したい只見打線。4回裏に記念すべき瞬間が訪れる。3回まで一人のランナーも出せていなかったが、先頭の1番酒井怜が四球を選ぶと、相手の失策も絡んで2アウトながら1,3塁のチャンスを迎える。ここで5番山内友はインコースのストレートに詰まりながらもライト前に落とすタイムリーを放ち、只見高校として初の甲子園での得点をたたき出した。

ただ、この得点が五島のスイッチを入れたのか、中盤以降さらに左腕からの投球はさえわたる。相手のストレート狙いを察知してチェンジアップを巧みに織り交ぜるようになり、只見打線はヒットはおろかランナーを出すことも難しくなる。

エースの安定した投球に打線も応え、5回表には取られた直後に3番米津がスライダーを完ぺきにとらえてレフトオーバーのタイムリー2塁打を放つと、7回表には1番河村の2塁打から得たチャンスに4番捕手の西脇がきっちり犠飛を放って得点を積み重ねる。

五島は7回裏に死球と7番猪俣のヒットで2アウト1,2塁のピンチを招くが、終盤に差し掛かってさらにストレートが走り出し、後続も三振に封じ込める。9回にも只見の3番手・室井から着実に得点した大垣日大が、エース五島の18奪三振の快投で只見を6-1と下し、2回戦進出を決めた。

まとめ

大垣日大はエース五島の「キレ」を追求したストレートとコンパクトかつ力強い打撃で危なげなく初戦を突破。さすが名将・阪口監督に鍛えあげられたチームだと感じさせた。大会前は選考問題でかなり色めきだったこともあったが、この日の戦いぶりでチームの実力はしっかりと証明して見せた。過去3度の出場で準優勝1回、ベスト4が1回と相性のいい選抜で、再びの快進撃を狙う。

一方、只見は大垣日大を相手に力負けで、ミスも出てはしまったが、選手たちはきびきびとした動きで笑顔も見られ、甲子園で実に楽しそうにプレーしていた。酒井悠を中心に各イニングで大きく崩れることなく守り抜いたことで、終わってみれば総失点は6。雪深い不利な環境の中でプレーしてきた選手たちが、自分たちの持てる力を存分に発揮した結果であった。

夏は王者・聖光学院など強豪がひしめく福島大会を戦うことになるが、今回の経験を大いに活かし、はつらつとしたプレーでまた甲子園を目指していくことになるだろう。

3月22日 【大垣日大 vs 只見】ハイライト& ホームラン – 「第4日第3試合」第94回センバツ高校野球 2022 – YouTube

2022年選抜1回戦予想 大垣日大vs只見 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

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