強豪に食らいついた進学校
西条・新田の一般枠2校に加え、21世紀枠高松の、希望枠の三本松と実に4校が出場を決めた2005年選抜の四国勢。実に71年ぶりの出場となる高松だったが、1回戦で引いたくじは中国大会覇者の宇部商という厳しい組み合わせになった。

宇部商行はエースで4番の好永を中心とした打撃のチーム。前年秋は強豪・関西との打撃戦も12-8と制した。好永は驚くほどの球威・球速はないが、制球力と緩急が持ち味の好左腕。打線でも4番を打ち、まさにチームの軸となる選手だ。その周りを固める面々も強力。江本、

一方の高松は香川県内では泣く子も黙る進学校。そんな高校の伝統ある野球部がエース田窪の好投と少ないチャンスを活かす打線で秋は四国大会まで進出。福井(広島)-西田の選抜Vバッテリー擁する済美に敗れたが、学校の文武両道ぶりが評価されて、21世紀枠に選出された。
中盤に追い上げるも、中国覇者の底力が勝る
2005年選抜1回戦
宇部商
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
| 1 | 0 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 6 |
| 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
高松
宇部商 好永
高松 田窪

下馬評は当然宇部商有利。高松が守ってどこまで食らいつけるかといったところ。
初回、いきなり宇部商自慢の上位打線が田窪に襲い掛かる。攻撃的2番上村が田窪得意のシンカーをはじき返すと、3番工藤、4番好永もシンカーをとらえて先制点。田窪の決め球を左打者が3連打して自慢の打力を見せつける。
その裏、高松は1番の因頭がいきなり好永のカーブをとらえて3塁打。チャンスを作るも、その後の打者が宇部商・好永の真っすぐに力負け。同点のチャンスを逃す。2回裏にも四球と犠打エラーでチャンスをもらいながら、バントミスなどで得点ならず。何とも歯がゆい展開となる。
ちなみにこの日は高松OBの私の父も応援席に駆け付けたらしいが、初回先頭の因頭が初球をファールすると、アルプス席では「おお、当たるぞ!」と盛り上がったらしい。ほほえましというかなんというか…(笑)
3回表宇部商はランナー1,2塁のチャンスでパワーヒッターの江本がカーブをためて引っ張って2点タイムリー。優位に試合を進める。
だが、3回裏試合はこの試合一番の盛り上がりを見せる。高松は1番因頭四球のあと、2番樫原・3番稲毛の連打で1アウト満塁のチャンスを作ると、4番森が入ってくるボールを逆らわずにライト前へタイムリー。さらにこの回押しだしでもう1点を加えて、1点差に迫り、スタンドは大歓声に包まれる。
ただここで流れを簡単に渡さないのが中国王者。その直後の攻撃で9番主将の井田が豪快なセンターオーバーの3塁打で追加点。さらに5回にも6番豊田のタイムリーで追加点を挙げる。
その後は両投手が好投。宇部商のエース好永は切れのある真っすぐを武器に高松打線を力で圧倒。後半は危なげない投球で2失点完投。一方、高松の田窪も長身から投げるボールを活かして丁寧に投げぬき、終盤は追加点を犠飛の1点に抑え込んだ。試合は宇部商が6-2で勝利を収めた。
まとめ
宇部商は打線の力強さを存分に証明。どこからでも長打の飛び出す打線で得点を重ね、点数以上の迫力を見せた。しかし、2回戦では愛工大名電・斎賀の丁寧な投球に打線が沈黙。牽制死などもあり、2-0で4安打完封負けを喫した。しかし、夏はさらに鍛えあげた猛打が爆発。5試合で67安打35得点を挙げて見事4強入りを果たした。
一方、高松は好永から6安打4四死球と塁上をにぎわせたが、バント・走塁・守備のミスが響いた。特に5失策の守備は悔やまれるところ。ただ、久しぶりの出場はOBにとっては実にうれしい報告となった。


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