大会No.1投手(1986年選抜) 酒井盛政(新湊)

1986年

初出場の新湊を選抜4強に導いたエース・酒井盛政。スピードは120キロ台ながら、抜群の制球力でストレートを内外角に投げ分け、決め球のカーブとの緩急を武器に強豪校を次々と倒した。ゆったりとしたフォームからのキレのあるボールを前に各打者が詰まった打球になる場面がよく見られた。

 

初戦は近藤真一(中日)を擁する享栄が相手。優勝候補の一角であり、抽選会では新湊が相手と決まった瞬間にガッツポーズする一幕があった。しかし、2回に酒井が自らタイムリーを放つと、その1点を守り切って見事完封勝利を収める。試合前に誰も予想しえなかった衝撃の大番狂わせだった。

その後、飯田哲也(ヤクルト)を擁する拓大紅陵には4点差をひっくり返しての逆転勝ち。さらに準々決勝では京都西との延長戦をボークによる決勝戦でものにし、それまで上位進出に縁のなかった富山代表が初めて4強へと進出した。その大旋風の中心にいたのは、派手さはないが、基本を忠実に守る投球を見せたエース酒井盛政であった。

新湊 1986春 – YouTube

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