大会No.1投手(1989年夏) 大越基(仙台育英)

1989年

平成元年の夏の甲子園で仙台育英を初の決勝へ導いたのが、エース大越基(ダイエー)であった。東北屈指の本格派投手として、注目されていたが、選抜の準々決勝では上宮の4番元木(巨人)に逆転2ランを被弾。悔しさをばねに夏の宮城大会を勝ち抜き、東の横綱として夏の舞台に帰ってきた。

 

夏の初戦は大西(中日)ら好打者を擁する鹿児島商工打線の粘りに合い、4失点完投。しかし、最終回に打ち込まれた投球内容に竹田監督から「喝」が入った。迎えた2回戦は選抜4強の京都西打線を相手に9回まで無安打投球を展開し、監督の期待に見事応えた。そして、準々決勝で再戦した上宮戦は4番元木に真っ向勝負。強気の内角攻めで大会No.1打者を1安打に抑え込み、10-2と大勝を収めた。

 

準決勝では尽誠学園・宮地(西武)との好投手対決を3-2と接戦でものにし、仙台育英として初の決勝進出を達成。しかし、決勝は帝京・吉岡(近鉄)との投げあいに延長の末敗れ、0-2で涙をのんだ。春夏通じて12度の決勝に進んでいる東北勢だが、この年が最も優勝に迫った年だったかもしれない。

コメント

タイトルとURLをコピーしました