大会No.1投手(1998年選抜) 松坂大輔(横浜)

1998年

第70回選抜大会ですい星のごとく、怪物・松坂大輔は現れた。今や高校野球といえば150キロ台のストレートも珍しくなかったが、前年までの甲子園は夏であってもMAX140キロ台前半が当たり前の時代であった。その中にあって最速150キロの速球と高速スライダー、タイミングを外すカーブをコーナーにズバズバ決める松坂の投球は衝撃以外の何物でもなかった。

 

回転数も多くうなりを上げる速球、打者の前で消えるとも言われたスライダーの前に前年4強の報徳学園、強打者・村田(横浜)を擁する東福岡、近畿王者の郡山と手も足も出なかった。準決勝でPL学園が唯一食らいついたが、そのPLの打者たちでさえ、「見たこともないボール」と目を丸くした。決勝では久保(ロッテ)を擁する関大一を3安打完封。まさに無敵の投球で頂点に立った。

 

当時は野球を見始めたところであり、なかなかそのすごさがわからない中でも得体の知れない強さを感じさせた横浜。そのからくりがわかったのは10年近くたってからであった。小倉コーチのもと、徹底して相手校のデータを取った横浜バッテリーは試合序盤はあえて相手打者の得意なコースからボール半分ずらした所に投げ込んでいたとのこと。それでも松坂の球威があれば打ち取れてしまい、相手が慣れてきたところで終盤に相手の苦手なコース・球種で勝負していたそうだ…

打てないわけである。あの大会は横浜高校だけはるか違う次元で野球をやっていた、そんな印象の第70回選抜記念大会であった。

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コメント

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