大会No.1投手(2011年選抜) 井上真伊人(加古川北)

2011年

伝家の宝刀・スローカーブを武器に老獪な投球で2試合連続完封を達成。初出場でベスト8進出を果たした加古川北の立役者となった、同大会には夏の優勝投手の日大三・吉永やのちにプロ入りする九州国際大付・三好(楽天)、鹿児島実・野田(西武)、波佐見・松田(阪神)、金沢・釜田(楽天)など多くの剛球投手が登場したが、投球の奥深さという点では井上が最も輝きを放っていた。

前年秋には大阪桐蔭・藤浪(阪神)に投げ勝って、桐蔭打線を完封。振り回してくる相手ほど井上の投球は効果的で、打者をよく観察して緩急・内外の出し入れで打ち取る投球は、スカウトが「社会人レベルの配球」と舌を巻くほどレベルの高い内容であった。球が速くなくとも、これだけの投球ができて、全国でも勝てるということを証明したことで、どれほど全国の球児を勇気づけただろうか。高校野球ファンの記憶に残る好投手であった。

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