近江vs光星学院 2001年夏

2001年

近江ブルーが甲子園を席巻!

春夏通じて初のベスト8入りを果たした近江と昨夏ベスト4入りし、今年で青森勢3年連続の8強入りを達成した光星学院の顔合わせとなった。甲子園も21世紀に突入し、新時代を予感させる顔ぶれとなった。

近江は春夏7回目の出場で初の8強入り。先発・竹内(西武)、中継ぎ・島脇(オリックス)、抑え・清水の3投手による「3本の矢」で相手打線を抑え込む投手力が売り。失点が計算できる中で打線は確実に加点して勝つパターンが生まれた。

 

初戦は盛岡大付の投手陣を中盤に攻略して41と夏7年ぶりの白星を挙げた。3回戦では塚原星雲の先発・長谷川を攻略し、四死球も絡めてビッグイニングを築き、111と大勝で夏初めての2勝目を手にした。

一方の光星学院は昨年青森勢として31年ぶりの4強入り。前年は打撃が売りのチームだったが、今年はエース左腕・松崎(楽天)を中心に守りがいい印象。主戦投手が故障する中で、松崎が粘り強い投球でマウンドを守った。

 

初戦は昨年の智辯和歌山に続いて、初戦で和歌山勢の初芝橋本と対戦。初回から1番主将の池田が相手2年生左腕・若松から長打を放つなど打線が大量援護し、92で快勝。3回戦では春夏連続出場の佐賀・神崎と対戦。神崎の左腕・納富に苦しんだが、終盤リリーフした左腕黒田から主将・池田が会心の逆転2ラン。2年連続の8強を決めた。

 

ともにディフェンスの安定したチーム同士の対戦。経験値で光星学院に少し分がありそうだが、チーム力に大きな差はなかった。

打ち合いを制した近江が初の4強へ!

2001年夏準々決勝

近江

光星学院

 

近江     竹内→島脇

光星学院   松崎→御船

試合は序盤から両チームが攻め合う展開。初回四球で出た1番池田を3番樋口がこの大会5本目となるヒットで返す。さらに5番大谷も3塁打で2点目。いきなり近江の先発・竹内のボールをとらえる。

 

だが、近江も打線好調ですぐに反撃。2回に3塁打の橋本を9番戸田のタイムリーで返すと、3回には失策がらみで同点に追いつく。だが、光星学院はその裏当たっている1番池田の2塁打から3番樋口の犠飛で同点。前半常にペースを握っていたのは光星学院だった。

 

しかし、5回に試合が動く。3番・岡の四球などから築いたチャンスに、好調な6番・橋本がタイムリーを放って同点に追いつくと、さらにランナー12塁からなんとダブルスチール。動揺した松崎から7番小森が粘ってセンター前に勝ち越しタイムリー。初めて近江が

リードを奪う。

 

だが、光星学院も譲らない。樋口がこの試合3打点目となるタイムリーを放ち、すぐに1点差にせまる。

 

その後は近江・島脇、光星学院・御船の両投手が好投、特に島脇は大きく縦に割れるカーブを武器に光星学院打線を67回と沈黙させる。

 

すると、8回表近江はまたしても足で突破口を開く。四球で出た9番戸田を1番木村のエンドランで進めると、ここで2番笹嶋、3番岡、4番松村が3者連続のタイムリー。一気に光星学院を引き離す。

 

この日は取っては取られての展開。その裏、4番松崎・5番大谷の連打をきっかけに2点を返したが、反撃もここまで。9回は1番池田を打ち取り、島脇が見事試合を締めくくって近江が初の4強入りを果たした。

 

近江はその後、準決勝では守備のいい松山商のスキをついて後半に逆転勝ち。3人の投手リレーを活かして決勝に進み、決勝では敗れたとはいえ強打の日大三を単打のみの10安打に抑えて好勝負を演じた。

 

一方、光星学院も自分たちの持ち味を発揮して8強入り。この2年後にもベスト8まで進み、この時期を境に青森勢は一気に強豪県へとのし上がった。悲願の白河の関越えを果たせるか注目が集まる。

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