2014年夏の甲子園大会前予想

2014年

昨年は優勝候補が次々序盤に敗れる中で前橋育英の初優勝に沸いた。今年はどのチームが栄冠に輝くのか。

トップ集団を形成するのは、東海大相模・大阪桐蔭・龍谷大平安・沖縄尚学・日本文理・明徳義塾の6校だろう。

東海大相模は自慢の140キロカルテットで頂点を狙う。エースの青島はライバル横浜との準決勝で3失点完投。相手の4番高浜(日本ハム)から3打席連続三振を奪った。2年生の吉田(オリックス)は決勝の向上戦で20三振。縦に落ちるスライダーの切れ味は抜群だ。2年生左腕・小笠原(中日)、佐藤雄偉知もボールに力があり、この投手陣を打ち崩すのは容易ではない。打線はスタメンに2年生が5人並ぶ若いチーム。そんな中で4番平山が5割の打率を残し、中心となった。杉崎・豊田ら2年生も強者ぞろいだ。今年5月になくなった原監督の墓前に優勝を届けるため、アグレッシブベースボールで駆け上がる!

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大阪桐蔭は昨秋のコールド負けから見事にチームを立て直した。春季近畿大会では優勝。夏の大阪大会準決勝では昨秋コールドを食らった履正社に見事リベンジを果たした。相手の速球派右腕永谷の真っすぐを見事にとらえた。決勝では復活を目指すPL学園に9-0と完勝。時代の移り変わりを感じさせた。投手陣は右サイドの福島がエース。左打者の内角をカットボールで攻められ、左を苦にしない。2008年夏に優勝投手となったお兄さんに続きたい。2年生左腕の田中は体を目いっぱい使ったフォームで球速以上に伸びがある。打線はレギュラー全員が3割をマーク。穴のない打線だ。1番主将の中村は言葉でチームをひっぱるゆうとうせいたい引っ張る優等生タイプ。府大会では死球で鼻骨を折るアクシデントもあったが、チーム一丸で乗り越えた。次を攻撃型2番の峯本が打ち、今年の打線のセールスポイントとなっている。3番香月(ロッテ)も昨年からの経験者で、4番正随は足もある。6番横井のパンチ力も見ものだ。2年前のような圧倒的な力はないが、泥臭く頂点を目指す。

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龍谷大平安は史上8校目の春夏連覇を目指す。投手陣は春同様複数投手制で挑む。先発はともに2年生の高橋(ヤクルト)と元氏。速球派・技巧派とそれぞれ持ち味が異なり、交互にマウンドに立つ。後ろは3年生エースの中田が強気の投球でしのぐ。選抜で登板の少なかった犬塚は最も多いイニングを投げた。打線は春から少し打線を変更。3番から8番に移った姫野が打率5割と復活。下位打線の起点となった。1番の徳本はお馴染みの俊足でチャンスを作り、こちらも攻撃的2番の大谷が打ってつなぐ。4番の河合は明るいキャラクターと強打でチームを引っ張る。下位まで層の厚い打線と複数投手がおり、どちらかというと夏に勝ちやすいタイプのチーム。あとは春夏連覇の重圧さえ乗り切れれば頂点はおのずと見えてくる。

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神宮王者の沖縄尚学は4季連続の甲子園。ライアン投法のエース山城は足を高々と上げたフォームから威力のある真っすぐで相手をねじ伏せる。ボールの力は出場校の投手の中でも屈指のものがある。立ち上がりをうまく乗り切って試合に入りたい。控えには長身の上原が控える。打線は1番赤嶺、3番西平、4番安里と長打も打てるタレントが揃う。昨秋の神宮決勝同様、沖縄大会でも終盤に粘り強さを見せた。準決勝の宜野座戦では延長10回に11得点。一度火が付くと止まらない打線だ。選抜では2度の優勝があるが、夏はまだ2勝したことがない。同校初の2勝を挙げたのち、夏の初優勝を成し遂げたい。

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同じく神宮のファイナリストの日本文理も優勝を狙う力を持つ。選抜では豊川にまさかの初戦敗退を喫した。夏は雪辱を誓う。エースの飯塚(DeNA)はMAX145キロを誇るが、荒っぽさがない。コンパクトなテークバックから力の抜けたフォームでストレート・スライダー・カットボールを投げ分ける。連投のきくタイプだ。後ろに控える左腕藤田は昨年の明治神宮大会準決勝で今治西を抑え込んだ。打線は昨年の神宮決勝で5ホームランを放った強力打線。1番星は2年生ながら破壊力のある核弾頭。3番小太刀はバットコントロールがよく、4番池田は勝負強い。8番鎌倉、9番飯塚に1発があるという恐ろしい打線だ。決勝の関根学園戦では9回裏に小太刀が逆転サヨナラ3ラン。2009年決勝の粘りは現チームにも受け継がれており、あの時なしえなかった全国制覇を狙う。

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明徳義塾は岸投手が4度目の甲子園。大黒柱の最後の夏に優勝を狙う。エース岸は3度甲子園に出場し、すべて8強以上。経験値は出場校の投手の中でトップだろう。真っすぐは球速もさることながら重みがあり、打者を詰まらせる。カットボール・スライダーで打者の胸元を突き、調子がいい時は打てる気のしない投手だ。そして、試合の流れを読む力にも長けている。打線は森・西岡・安田らが力をつけ岸をサポート。代打の切り札・田中は4打数3安打7打点と最高のポイントゲッターだ。あとはセンスの光る左打者・多田の復活に期待。

本番でも岸の負担を周りがどれだけ減らせるかにかかっているが、優勝する力は十分に持っている。

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彼らを追いかける第2位集団はかなり多数存在し、激戦が予想される。

初戦で沖縄尚学と対戦する作新学院は4年連続の出場。決勝で選抜ベスト4の佐野日大・田嶋を打ち崩し、甲子園にやってきた。前年までの大黒柱だった山下が抜けた穴は大きかったが全員でカバー。エースは左腕の藤沼。昨年のエース左腕渡辺と似たタイプで変化球を低めに集めて打たせて取る。2年生の朝山は140キロを超す真っすぐが持ち味で昨年の甲子園でも好投。打線は吉沢、添田の2年生コンビが引っ張り、積極的に打たせる小針野球で得点を強奪する。佐野日大、白鴎大足利と2校が選抜に出場した栃木だったが、最後はやはり作新がまくった。激戦区を勝ち抜いた自信を胸に頂点を狙う。

https://www.youtube.com/watch?v=6qZfP2i648s

三重高校はこの1年東海地区公式戦で負けなし。昨夏は済美・安楽、今春は智弁・岡本とスター選手擁するチームに敗れたが、この夏こそ頂点を目指す。持ち味は打力。昨夏・安楽から先制タイムリーを放った長野が主将・1番・センターとしてチームを牽引。4割を超す打力と俊足でかき回す。3番宇都宮、4番西岡と1発のある強打者が並び、秋4番を打っていた世古を7番における布陣で下位まで充実している。春以降監督に就任した中村監督の方針で守備の意識が高まり、好守にすきがなくなった。本番ではエース左腕の今井がどれだけスライダーを低めに制球できるか。いずれにしろ1つ勝てば一気に波に乗る可能性を秘めている。

https://www.youtube.com/watch?v=F_p14OuxDpk

同じ東海地区の大垣日大も昨夏のメンバー8人が残っており、阪口監督は自信を見せる。エースの高田はスライダーを武器に34イニングで33奪三振。走り込みで鍛えた下半身でスタミナも十分。昨夏開幕戦で後半逆転負けを喫した悔しさを晴らしたい。後に控える滝野も馬力があり、頼りになる。打線は左打者7人を並べ、種田、内藤、滝野らの強打で得点に結びつける。阪口監督もここ数年で一番と自信を見せる。まずは森田を擁してベスト8入りした7年前に肩を並べたい。

https://www.youtube.com/watch?v=XYUVmtmHvZc

神戸国際大付は激戦区・兵庫から念願の甲子園初出場。前年まさかの県予選初戦敗退を喫した悔しさを晴らした。エースの黒田は力の抜けたフォームから必殺のスライダーで48イニングで67個もの三振を奪った。怪我が多く、手術を重ねたガラスのエースだったが、最後の夏にようやく本領を発揮した。2番手の左腕・高橋は昨年春から登板しており、経験豊富な投手だ。打線は3番高橋・5番飯迫は打率こそ低いが、ツボにはまれば長打のある打者。2年生4番竹村はチャンスに強い。68番が打率4割台と下位まで穴のない打線だ。これまで強いながらももろさが見られていたが、ようやく夏の兵庫代表の座を射止めた。この勢いで甲子園でも上位に食い込みたい。

https://www.youtube.com/watch?v=jUNphY5AXNk

八戸学院光星は自慢の強打で東北勢悲願の全国制覇を目指す。マウンドから近い位置から投手に投げてもらう近距離バッティングで鍛え上げた打撃でスイングスピードを磨き、北條・森山・新井兄弟ら強打者を並べる。4番の深江はツボに入った時の1発に魅力がある。

選抜大会では1回戦で名門・横浜に打ち勝ち、自信を深めた。投手は中川・呉屋・八木の2年生3人でつなぐ。中川は打ち込まれる場面もあったが、コントロールはよく安定感がある。インサイドをしっかりついて打ち取っていきたい。2年生捕手馬場とのコンビで抑え込めるか。優勝のカギは投手陣にありそうだ。

https://www.youtube.com/watch?v=opua5ydirZU

広陵は4年ぶりの夏の甲子園となる。昨秋は広島新庄に屈辱のコールド負けを喫したが、悔しさをばねに成長。春季中国大会で優勝を果たし、チームは自信をつけた。夏の決勝では再び広島新庄と対戦。1点先制を許したが、その裏好投手山岡の立ち上がりを攻めて2点を奪い。すぐに逆転。そのリードをがっちり守り切って頂点をつかんだ。エースの吉川は身長こそ低いが、140キロ台の速球チェンジアップ・スライダーで強気に攻める好投手。捕手の太田とともに機動力のある広島新庄打線を封じ込んだ。その他にも4人の投手が控え、層は厚い。打線は7人が3割を超える。12番の赤川・松原のでかき回し、佐野・太田が返すのが得点パターンだ。積極的なプレーでの失敗はOKという攻める野球が信条。全員野球で頂点を目指す。

https://www.youtube.com/watch?v=ReYUe4cRa1k

健大高崎は昨年の前橋育英に続く群馬県勢2連覇を目指す。県大会では優勝投手・高橋光成から7回に一挙6点を奪って見事な逆転勝利。準決勝では選抜ベスト8の桐生第一の山田を打ち崩して競り勝った。決勝で継投によるノーヒットノーランという快挙を達成した投手陣はエース左腕高橋、2年生左腕川井と右サイドの松野という陣容。全員コントロールがよく、松野は143キロと球速もある。機動破壊と名高い走る野球は単純に足の速さの身でなく、スタトの精度・状況判断など総合的に相手投手を追い込んでいく。6試合で35盗塁と新記録を樹立した。そんな中で3番の脇本(ロッテ)はどっかり中軸に座る。ノーステップ打法から55ホームランをマークしたパワーとスピードを兼ね備える中心選手だ。

2012年選抜以来の出場でその時のベスト4にまずは並びたい。

https://www.youtube.com/watch?v=yXeQR-cUKug

盛岡大付は注目の好投手・松本裕樹(ソフトバンク)を軸にまずは初勝利を目指すが、上位を狙う力は秘めている。初戦が東海大相模だが、食うだけの力は十分あるだろう。松本は150キロを記録したストレートと多彩な変化球で42イニングで42奪三振。ストレートだけに頼らない技巧的な投球ができる。打撃でも4番に座り、高校通算54ホームラン。左打席からの飛距離はすさまじい。3番の菜花も昨年の選抜を経験しており、頼りになる。5番の2年生遠藤はパンチ力のある好打者だ。決勝ではライバル花巻東に競り勝って優勝。甲子園の実績では大きく水をあけられており、この大会で上位を狙いたい。

https://www.youtube.com/watch?v=RgGoL9UJOmo

智弁学園は大会注目のスラッガー岡本(巨人)を擁し、打力は大会でも上位クラスだ。岡本は柔らかさを兼ね備えた長距離砲。懐の深い打撃フォームから高校通算73ホームラン。速球にも変化球にも対応できる。1番に俊足の大西が入り、中軸が返す。4番の吉岡は足もある強打者。5番岩田は小柄ながらパンチ力がある。6番主将高岡、72年生の広岡(ヤクルト)と中軸を打てる打者がずらりと並ぶ。課題は投手陣。右の浦中は四死球の多さが課題。好投した選抜の佐野日大戦のようにリズムよく投げたい。左腕の尾田は切れとコントロールが持ち味。球威はないだけに制球に細心の注意を払いたい。先行して自分たちのペースに持ち込んで戦えば、どこがあいてでも互角に持ち込めるだろう。初戦は好投手・岸を擁する明徳だけに余計に先取点が鍵となる。強敵を倒して波に乗りたい。

https://www.youtube.com/watch?v=AS21sX7BACw

九州国際大付は7試合で7ホームランの長打力が持ち味。中心となるのは4番捕手の清水(日本ハム)。恵まれた体格からの飛距離と捕手としての肩でチームを支える。3番の古沢(ソフトバンク)も強打者。滋賀から越境留学してきたが、鋼の肉体でチームの中核を担う。2本のホームランをマークした。62年生の山本(DeNA)も期待の長距離砲だ。準々決勝では小野(楽天)を擁する西日本短大付属にコールド勝ち。勢いに乗った。エースの安藤は緩いボールを打たせる投手で、被安打は多いが、失点は6試合で5にとどめた。九国らしい豪快なチームカラーで目指すは若生監督の初優勝だ。

https://www.youtube.com/watch?v=Cfyvy-49AAI

8年連続出場の聖光学院は右サイド船迫、2年生右腕・今泉の継投で上位を狙う。昨年のエース左腕・石井が不調に陥ったが、他の投手がカバーするあたりはさすが。八百板、柳沼ら上位の左打者を軸に機動力を絡めて点を取る。

https://www.youtube.com/watch?v=UlYLyOgX0yI

昨秋の中国王者・岩国はエース柳川のスライダーが切れ味抜群。選抜でスライダーを使いすぎて攻略されたため。2年生捕手・水野と使い方を間違わないようにしたい。

https://www.youtube.com/watch?v=yiZ68x1DHEM

富山商業の左腕・森田は大会屈指のサウスポー。左打者の外角に逃げるスライダーは攻略が難しいだろう。

https://www.youtube.com/watch?v=nk-0diTcIXI

関西は昨年の選抜に導いた逢沢、小郷、土井の左打者3人が中核を担う。やや上位偏重の打線だけに彼らの出来にかかっているだろう。

https://www.youtube.com/watch?v=_p7eBBClyXU

敦賀気比は今春敗れた福井工大福井に見事リベンジ。冬磨き上げた強打を浅井、峯らを中心に見せていきたい。

https://www.youtube.com/watch?v=onVcWi5qRH8

東海大甲府は2年ぶりの甲子園。3番望月は強打を誇るスター候補。強打で2年前の4強を目指す。

https://www.youtube.com/watch?v=tpZwOSjdPps

佐久長聖は両角、寺沢の長身の右左の投手を擁す。どことなく2002年の野村・比のという同じ長身の右左の投手を擁していた時を思い出させる。

https://www.youtube.com/watch?v=nfpEIBtTp8Q

二松学舎大付は長年苦渋を飲まされてきた帝京を下して念願の夏初出場。1年生トリオの大江・今村・三口がチームに活気を与えた。長距離砲・秦、カーブの制球が光るエース・大黒ら個々の能力は高く上位を目指す。

https://www.youtube.com/watch?v=014IgcQqD4A

春日部共栄の変則左腕・金子も注目。浦和学院・小島、川越東・上條ら好左腕の揃った埼玉大会を制した。制球・球威ともあり、平安打線との対決は楽しみだ。

https://www.youtube.com/watch?v=YbRnZZGY2HY

東邦は1年生の速球派・藤嶋と3年生のイケメンエース大井で甲子園へたどり着いた。選抜4強の豊川のエース田中を打ち崩すなど打力も高いものがある。

https://www.youtube.com/watch?v=1SJLrVT8StE

星稜は決勝で小松大谷相手に9回裏8点差をひっくり返す奇跡の逆転劇。アメリカでも報道された衝撃的な勝ち上がりで逆転の星稜を冠された。北陸の名門が勢いに乗っている。

https://www.youtube.com/watch?v=lBRZ__JyXtg

城北は好投手を擁する多良木、九州学院、熊工、文徳と強豪を連覇してきた。3投手の継投と粘り強い打線で地味ながら強いチームだ。

https://www.youtube.com/watch?v=7RfHX24q1-g

その他では、大分の150キロ右腕・佐野(オリックス)、山形中央の速球派・石川(日本ハム)、近江の2年生エース・小川、日南学園の技巧派左腕横川の投球も注目だ。

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