大会8日目第4試合
西日本短大付
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
1 | 0 | 8 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 13 |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
菰野
西日本短大付 村上→中野
菰野 森→奥野→栄田
初の3回戦進出を目指す菰野と14年ぶりの3回戦進出を目指す西日本短大付の試合は、序盤から西短打線が火を噴き、予想外のワンサイドゲームに。エース村上の好投もあり、投打で圧倒した西日本短大付がベスト16進出を決めた。
試合
西日本短大付は1回戦と同様にエース村上が先発、一方、菰野は初戦で好投を見せた左腕・栄田ではなく、サイド右腕・森を先発に指名した。
1回表、立ち上がりでまだ緊張感のある森に対し、西短打線が鋭い攻撃を見せる。先頭の1番奥が四球で出塁。続く2番井上蓮に対し、犠打やスチールなどが考えられたが、カウント1-1から西村監督の授けた策はヒットエンドラン!しかも引っ張った打撃で3塁線を破り、俊足の奥が一気にホームを陥れた。試合開始からあっという間に西短に流れを呼び込む先取点であった。
先制点をもらった西短・村上。1回裏、菰野の1番中川に1塁線を破られそうな打球を打たれるが、これをファースト古賀が好捕。さらに、2番菊地には二遊間強襲の当たりを許し、3番加瀬にもヒットを浴びるが、続く4番森をセカンドゴロに仕留め、バックも守りに助けられて無失点でしのぐ。初戦を終えたことで互いに堅さが取れ、積極果敢に打って出たが、西短は吉と出て、菰野は凶と出た。立ち上がり、ややボールが高かった村上にとっては味方の守備に助けられた回となった。
一方、2回表は捕手・栗本の盗塁阻止もあり、ランナーを出しながらも踏ん張った森だったが、3回表、西短打線に一気に切り崩される。
1アウトから2番井上蓮が四球を選ぶと、3番古賀は真ん中寄りに入ったストレートをライト前にはじき返し、1,3塁とチャンスを拡大。続く4番高峰は死球で満塁となると、ここから西短打線が森を一気に後略する。死球後の初球、アウトコースでストライクを取りに来る心理を見透かしたように5番村上が左中間へのタイムリーを放つと、6番斉藤の犠飛で3点目。さらに、7番安田は高めの速球をひっぱると打球はライトの頭上をやぶるタイムリー3塁打となって、5-0とリードを広げた。ここで菰野サイドは森をあきらめ、2番手で右腕・奥野を送った。
なんとか流れを食い止めたい菰野だが、一度傾いた西短への流れは止まらない。8番山下が四球でつなぐと、9番三苫の投手ゴロを処理した奥野が悪送球してしまい、6点目。この回、1番奥のタイムリー内野安打、2番井上蓮のショートゴロエラーでさらに2点を追加し、9-0と試合の大勢が決まった。
大量リードをもらった西短・村上は力感の抜けたフォームで淡々と低めをつき、打たせて取っていく。初戦以上に楽な状況となり、1試合マウンドを経験したこともあって、自分のテンポでリズムのいい投球が光った。菰野打線も初戦の南陽工戦を見てもわかるように、実力者が並んでいるのだが、甘いコースのなかなかボールが来ないため、突破口を開けない。また、セカンド三苫をはじめとして野手陣の好プレーもあり、エースの投球をバックアップした。
一方、菰野の2番手の右腕・奥野も代わり端は守備の乱れから失点を喫したが、4回以降はカーブ、カットボールを武器に自分の投球を取り戻す。こちらも打たせて取る投球で中盤を無失点投球。前半の展開が嘘のように中盤3イニングは両チームとも「0」が並んだ。奥野は7回に失策、死球、暴投が絡んで1点は失ったが、2番手として試合を引き締めなおす仕事はしっかりできたと言えるだろう。
西短は7回から2番手で2年生右腕・中野がマウンドへ。小柄ながら躍動感のあるフォームで低めを丁寧に突き、こちらも打たせて取る投球を見せた。サード高峰の好守など、バックの堅い守備にも支えられ、大量リードの中で余裕を持った投球ができた。
菰野は、8回から満を持してエース左腕・栄田をマウンドへ。しかし、やはりこの日先発をしなかった理由があったのか、本調子ではなかった様子。9回表に4番高峰のヒットを皮切りに6番斉藤、7番中野の連続タイムリーと1番奥のスクイズで3点を追加された。初戦の投球と比較すると、あまりボールが走っていない印象だった。
西短はこの日、12安打で13得点と相手の四死球、失策を効率的に得点に結びつけ、大勝。村上から中野への完封リレーで試合を締め、13-0と大差で3回戦進出を決めた。
まとめ
西日本短大付は強力打線がこの日も爆発。初戦は金足農の本格派・吉田大を、この日は菰野の技巧派投手を攻略し、対応力の高さを見せた。上位から下位まで切れ目なく、初回のヒットエンドランに代表されるように、豊富なバリエーションの攻撃で試合の流れを自分たちのものにした。また、点差がついてもコツコツと得点を積み重ねていくことで、相手に流れを最後まで渡さなかった。レベルの高い福岡でもまれてきた実力を存分に発揮した結果なのだろう。
また、投げては村上、中野がコントロールよくアウトコース低めを突き、鋭い攻撃を見せる菰野打線を完封。守りでも相手に流れを渡さなず、投打ががっちりかみ合っての3回戦に進出した。大舞台で力を存分に発揮できている。
一方、菰野は守りをベースにした野球だっただけに、序盤の大量失点はやはり厳しかった。絶対的エースの栄田が登板できなかったのは、おそらく何か事情があったのだろう。この日は自分たちの本来の野球ができず、流れを引き寄せられなかった。
ただ、それでも1回戦で盤石の内容で甲子園初勝利を挙げた功績は色あせることはなく、今大会で着実に一つチームとしてステップアップしたのは間違いない。栄田–栗本のバッテリーをはじめとしてスタメン全員が2年生の若いチームが、来年に捲土重来を期す。
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