2025年選抜準々決勝予想 智辯和歌山vs広島商

2025年

2025年選抜準々決勝

智辯和歌山vs広島商

51%  49%

〇6-0  千葉黎明   〇10-2    横浜清陵

〇9-4  エナジック    〇6-2      東洋大姫路

投打に好調な選抜優勝経験校同士の激突。打力では智辯和歌山に分があるが、広島商の試合巧者ぶりも侮れない。

智辯和歌山は、1,2回戦とエース渡辺が先発。2回戦では序盤に大量リードを奪ったことで、渡辺の投球イニングを4イニング(球数82球)に抑え込むことができた。その渡辺は速球に威力があり、カーブでも容易にカウントを整えられるため、自分から崩れるタイプではない。過去2試合とも初回に先制点をもらったことで非常にリズムよく投げられていた。また、2回戦でリリーフした山田、宮口も速球には非常に威力があり、後半戦にも不安はない。2回戦でエナジックの機動力野球に対して、落ち着いて守れたことも自信になるだろう。

対する広島商打線は見た目の迫力はそこまでではないが、相手が一瞬見せたスキ、失策や四死球などに付け込んでいける抜け目のなさがある。特に2回戦の東洋大姫路戦での2回の集中打は見事であり、早くも序盤で試合を決してしまった。その2回戦で4番名越は3安打を記録。チームにあって数少ない長打力の持ち主が復調したのは大きいだろう。基本的に犠打を駆使してランナーを進める形は変わらないが、令和版・広島商は、状況によってはエンドランなど思い切った攻めも可能。まずは、智辯投手陣の速球に打ち負けないようにして、得点機を伺いたい。

一方、広島商投手陣も質量ともに非常に分厚い。1回戦ではエース大宗が先発して試合を作り、2回戦では徳永-片岡虎の技巧派左腕・リレーで東洋大姫路打線をかわした。次の試合は投手陣総力戦でのしむことになりそうだ。大宗は腕が非常に長く、流れるようなフォームから前でボールを離せるため、ストレートに打者を手元で差し込む伸びがある。球数は多くなっても打たせて取ってイニングを稼げるのが彼の持ち味だ。徳永、片岡虎はいずれも緩い変化球を駆使して、緩急を活かす。荒谷監督が智辯打線を見ながら、誰を先発に選ぶのか、注目だ。

対する智辯打線は、2試合連続2桁安打と好調を維持。ベスト8に残ったチームの中でも、打線の状態は一番いいかもしれない。上位から下位まで満遍なくヒットが出ており、千葉黎明戦では技巧派左腕、エナジック戦では本格派左腕を攻略。相手のボールに対し、体を開かずにセンターから逆方向へ鋭くはじき返す打撃を徹底できている。特に5番荒井、6番山田は5割以上の打率をマークしており、絶好調だ。4番福元に少し当たりが出ていないのは気がかりだが、状態は悪くなく、準々決勝も打順は同じで行きそうな気がする。1,2回戦と初回に先制しており、今回も同じ形が理想だ。

智辯和歌山投手陣は分厚く、そう多くの失点はしなさそう。となると、広島商投手陣がいかに智辯打線を抑えてロースコアの展開に持ち込めるかだろう。やはり、打撃戦では智辯に分がある。ともに過去2試合、先行して逃げ切る形をとっており、前半のペース争いに注目だ。

主なOB

智辯和歌山…岡田俊哉(中日)、西川遥輝(ヤクルト)、黒原拓未(広島)、黒川史陽(楽天)、細川凌平(日本ハム)

広島商…達川光男(広島)、鶴岡一人(南海)、三村敏之(広島)、大下剛史(広島)、柳田悠岐(ソフトバンク)

 

和歌山  広島

春  5勝  3勝

夏  4勝  7勝

計  9勝  10勝

強豪県同士の対戦は春は和歌山勢が、夏は広島勢がリードしている

1996年選抜では準決勝で高陽東と智辯和歌山が対戦。高陽東・宗政と智辯和歌山・高塚(近鉄)のげ合いとなった試合は、高陽東が2点をリードした8回裏に2アウトランナーなしから智辯打線が奮起!炎の6連打で4点を上げ、見事な逆転劇で決勝への切符をつかんだ。この大会は春夏計7度の決勝進出を誇る智辯和歌山にあって、唯一打線が爆発しないで勝ち上がった大会であり、チーム打率は2割6分台ながら、剛腕・高塚を中心にディフェンス力ベースで勝ち進んだ大会であった。

一方、1990年の夏の3回戦では初出場の山陽と星林が対戦。初戦となった2回戦で星林は中漂津に、山陽は葛生にそれぞれサヨナラで勝って進んできた。山陽は2年生エース川岡がガラスで手を切るアクシデントがあり、不安視されたが、試合が始まるとカーブを効果的に使う投球で星林打線を翻弄。上級生の野手たちも川岡を援護し、6-1と快勝で準々決勝進出を決めた。この大会、山陽はベスト4まで進み、大旋風を巻き起こした。

伝統を誇る県同士の激突、制するのはどちらか…

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