勝ち抜き予想…仙台育英
東日本勢を中心に、非常にハイレベルなチームが顔をそろえたブロック。開幕戦のカードが含まれ、組み合わせの妙もある中で、もし開幕戦を勝ち抜ければ、仙台育英が乗ってきそうとみる。
拓大紅陵vs佐賀商
平成初期の甲子園で、それぞれ準優勝と優勝に輝いたことのある伝統校同士の顔合わせとなった。
拓大紅陵は、実に24年ぶりの甲子園出場。1992年に準優勝に輝いた時と同じように、今年も継投が基本線。二宮、宮沢の両左腕はともに安定感があり、野手兼任の右腕・山辺も計算が立つ。ここというところでは思い切った継投策で相手の流れを寸断し、選抜4強の専大松戸打線も1点に封じ込めた。対する佐賀商打線は、大物うちはいないものの、コツコツとミートに徹し、小技も絡めてそつなく点を取れる。4番古川には一発長打の力があり、彼の前にランナーをためる展開を作れれば面白いだろう。
一方、佐賀商のストロングポイントは投手力。東條、溝口の両投手はいずれも完投能力があり、打たせて取るうまさがある。内外野の守備も安定しており、佐賀県らしい守って勝てるチームに仕上がっている。対する拓大紅陵打線の軸は4番捕手の片岡拓。千葉大会決勝では1点ビハインドの最終回に、専大松戸のエース門倉のインサイドのボールを見事にレフトスタンドへ叩き込んだ。いい捕手がいるチームは強いとよく言われるが、彼が攻守でチームの要として君臨していることで、チームに安心感をもたらしている。
実力校同士のカードだが、やはり、拓大紅陵が総合力で上回りそう。佐賀商としては先制して守り切る形をなんとか作りたいところだろう。
仙台育英vs札幌日大
栄えある開幕戦を引いたのは北国の2チーム。第108回大会で最初に凱歌を挙げるのはどちらのチームになるか。
仙台育英は今年も分厚い投手層を誇り、全国でも屈指の陣容を誇る。左腕・竹内に2年生右腕コンビの古川・加藤といずれも140キロ台を悠々マークする本格派が並び、相手からすると一人攻略してもまた実力者が出てくるのだから、たまらないだろう。また、昨夏の甲子園で「アライバ」を披露した砂-有本の2年生二遊間を中心にバックも鍛えられており、そうそう簡単に点はくれそうにない。対する札幌日大打線は、1番星野、3番川合、攻守の要の4番前田と上位に力のある選手が並ぶ。特に、川合は、重要な局面で決定的な仕事を果たしてきており、本番でも期待がかかる。
一方、札幌日大投手陣は、速球派右腕・石川から2年生左腕・前田へつなぐリレーを確立。タイプの違う2投手をつなぐことで、相手打線の目先をかわし、1試合を乗り切る構えだ。大事なのはどこで継投に踏み切るのか。相手が勢いに乗る前に決断を下したい。対する仙台育英打線は、昨年も走だったが、今年も1年生がスタメンに名を連ねる。その名は、3番を務める丹羽。思い切りのいい打撃とサードの安定した守備でスタメンを勝ち取り、ここという場面で結果を残してきた。決勝では多彩な投手陣を誇る東北からもマルチヒットを記録。今年も積極性と長打力を兼ね備えた打線になっている。
投打で仙台育英が上回るが、開幕戦の独特な緊張の中では何が起こるかわからない。札幌日大としては強力な上位陣でまずは先手を取りたいところだ。
49代表校中最後に登場する花咲徳栄は、選抜8強の実力校だが、最も難しい位置を引き当ててしまった。剛速球とフォークボールを駆使するエース黒川と岩井監督の息子さんである1番岩井を中心につながりのある打線はいずれも大会随一の実力を秘める。あとは、最も大会で待たされる中で、1回戦を勝ち上がって勢いに乗るチームを相手にしなくてはいけないという不運をどう乗り越えるか。今夏、波乱が多かった地区予選で、選抜上位校として帰ってきた数少ないチーム。本戦で実力を出し切った戦いができることを期待したい。

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