2026年夏 ブロック別予想 Hブロック

2026年

勝ち抜き予想…沖縄尚学

昨年の春夏優勝校がぶつかるという、高校野球ファン垂涎のカードが実現。この勝者を中心に展開していきそうだ。反対の山は、岐阜・中京が最有力か。

鳴門渦潮vs八王子実践

2024年に続いて鳴門渦潮vs西東京勢の顔合わせに。前回は打撃戦だったが、今回はいかに。

鳴門渦潮は前回出場時とスタイルがよく似ており、今回も県大会をエース西村がほぼ一人で投げぬいた(というより徳島でよく見るスタイル)。右サイドハンドから力のある速球をアウトコース低めに集め、打たせて取っていく。四死球がやや多く、荒れ球ではあるが、球威があるため、そう簡単に攻略できるタイプではない。被安打は多いが終わってみると失点が少ない、そんな印象の投手だ。対する八王子実践は、西東京大会終盤を見ても、打線が強力とは言えないが、それでも粘り強さは侮れない。相手の四死球や失策を点にするのがうまく、犠打・エンドランなどで細かく得点を積み重ねる。4~6点を目標に、効率よく攻めたてたい。

一方、八王子実践の強みは安定した投手力。エース塚原は変化球を低めに集めて打たせて取る、ゴロピッチャーであり、守りからチームのリズムを作っていく。終盤は、球威で押す奥山が登板し、リードを守り切るのが必勝パターンだ。この継投策が八王子実践の生命線である。対する鳴門渦潮打線は、春まではここという場面で一般が出ない決定力不足を指摘されてきたが、この夏は打線が投手陣を援護した。一発長打が出るタイプの打線ではないものの、センター中心にコツコツと単打を重ね、得点をたたき出す。打撃でも3番を打つ西村にかかる期待は大きい。

投手力では八王子実践、打力では鳴門渦潮がやや有利か。総合力では大きな差はないが、やや鳴門渦潮有利と予想。

中京vs霞ヶ浦

中京は2016年の2回戦(vs常総学院)に続いての茨城勢との対戦に。今回はリベンジとなるか。

中京を引っ張るのはエースで3番の鈴木。投打の中心を務める大黒柱は、最速140キロ台後半を記録する速球と切れ味抜群のスライダーをコーナーに配し、ここという場面では三振を狙ってとれる。まだ、注目度はさほどに感じないが、今大会で一気に全国注目の的となる可能性を秘めた好右腕だ。対する霞ヶ浦打線は、アグレッシブな走塁を絡めて複数得点をたたき出すスタイル。茨城大会では、こここという場面でエンドランが決まり、流れを強奪してきた。中京のエース鈴木をどうかき回していくか、注目だ。

一方、霞ヶ浦の投手陣は技巧派左腕・小林から本格派右腕・稲山への継投が軸。小林はキレとコントロールで勝負するタイプであり、淡々と打たせて取っていく。相手に関係なく自分の投球ができるのが強みだ。対する中京打線は、かなり強力。打っても主軸を務める3番鈴木は、広角に長打を打つことができる強打者であり、彼を打たせると投球も乗ってくるため、要注意の存在だ。この鈴木を中心に俊足巧打の1番角谷をはじめとして、好打者がずらりと並ぶ。県大会決勝では、選抜出場の大垣日大の左腕コンビ、竹岡・谷之口からたっぷり13安打を浴びせて5得点。内容的にも圧倒しており、その打力はかなりのものである。

打力の差で中京がやや優勢か。霞ヶ浦としては柔よく剛を制す戦いをしたいところだ。

明徳義塾vs日南学園

1998年夏の再戦となったカード。ハイレベルな攻防となりそうだ。

明徳義塾の投手陣は、技巧派左腕・藤本から右腕・田宮への継投が必勝パターンとなる。藤本は近年の明徳義塾の好左腕(新地、池崎)と共通し、力みのないフォームから繰り出すキレのある速球と多彩な変化球を武器に打たせて取る。実戦派の好左腕であり、決勝では昨夏の甲子園経験メンバーが多く残る高知中央打線を相手に四死球は出しながらも無失点で封じて見せた。

対する日南学園打線は、投手としても活躍する田中・谷口のコンビが主軸を務める。二人とも野球センス抜群であり、特に田中のリストの強さは出色。当てただけに見えた打球でも、とんでもない打球速度で抜けていく。「剛の日南」を体現する存在であり、この二人を明徳の捕手・里山がどう封じるかが試合の行方を左右しそうだ。

日南学園の投手陣は、大黒柱の田中と2年生左腕・谷口が軸。田中は140キロ台中盤の速球にスライダー、カットボールを交えて打たせて取り、谷口もキレのあるボールで狙って三振が取れる。二人とも球威は十分であり、簡単に攻略できる投手ではない。

対する明徳義塾打線は1年夏から甲子園を経験している4番里山を中心に、小技も絡めたつなぐ野球で活路を見出してきた。明徳らしい野球IQの高さを感じさせる攻撃は健在であり、馬淵采配に乗った選手たちは、ここ数か月、練習試合も含めて負けなしで勝ち続けている。主砲・里山はなかなか調子が上がらなかったが、決勝ではチームの全得点をたたき出す活躍を見せ、復調気配だ。

投打のポテンシャルでは日南学園に分があるが、試合巧者の明徳義塾にはそれを出させないうまさがある。終わってみれば、明徳が僅差で勝利を収めているような気が…

沖縄尚学vs横浜

初戦再注目となった、昨年度の甲子園覇者対決。昨選抜を経験した面々も多く残っており、期待が高まる。

横浜のエースは、今大会No.1右腕の呼び声高い織田。1年秋から常に全国の注目の的だったが、振り返ってみると、紆余曲折ありながらも順調に成長してきたと言えるだろう。最速は157キロを記録し、アベレージが150キロ台を記録するというのは高校生レベルをはるかに超越している。2年生左腕・小林も150キロ台をマークするなど、破格の質と量を誇る投手陣だが、初戦はやはりエースが先発しそうだ。

これに対し、昨秋から得点力不足に悩まされてきた沖尚だが、優勝した昨夏も打てない時間帯はとことん打てない中で勝ち抜いてきた。相手の失投を逃さずとらえる集中力は最後の夏に向けて磨かれてきており、4番仲村を中心に下位まで切れ目のない陣容になりつつある。まずは、織田のストレートにどう対峙していくかがカギになる。

読みづらいのは、沖尚の投手陣の選択。昨年の優勝を経験した末吉、新垣の両輪は完全に本調子ではなく、むしろ沖縄大会では第三の男である左腕・久高が躍動。140キロ台の速球とスライダーを武器に沖縄大会決勝でも好投を見せた。ただ、野球ファンならご存じの通り、末吉も新垣も本来の実力を出せれば無双状態となる。この3枚看板が万全の状態になれば、どんな打線が相手でも失点は多くて「3」までには抑えられそうだ。

対する横浜打線は、この代のスカウトで「独り勝ち」と言わしめたほどのタレントが揃う。投げても150キロを記録する池田、主将の小野、スラッガー川上といずれも長打が期待できる打者が揃い、神奈川大会では向かうところ敵なし。また、点を取るうまさも昨年のチームに追いついてきた感があり、機動力を絡めてしたたかに流れを引き寄せる。沖尚のハイレベルな投手陣を相手にどう攻略してくるか見ものである。

総合力で見ると、打力の差でやはり横浜の優位は否めないだろう。ただ、沖尚にとって倒すチャンスが最もあるとすれば初戦だったのは間違いない。最終的には末吉の出来次第になる気もするが、初戦の難しさが今回も横浜に降りかかりそうな予感はする(選抜を見て思ったこと)。1994年夏の那覇商の再現なるか!?

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