2026年選手権決勝予想 健大高崎vs智辯和歌山

2026年

2026年選手権決勝

健大高崎vs智辯和歌山

49%   51%

〇7-1  八幡商   〇2-1  社

〇1-0  東海大甲府 〇7-3  敦賀気比

〇4-1  佐野日大  〇11-3  仙台育英

〇1-0  有明    〇7-1  横浜

〇1-0  天理

充実した投手陣を武器に守り勝ってきた健大高崎と、勝ち上がるたびに打線の調子が上向いてきた智辯和歌山。対照的な勝ち上がりの両チームが、第108回選手権大会の王者を決めるべく、向かい合うこととなった。

智辯和歌山投手陣vs健大高崎打線

智辯和歌山は、準決勝でエース和気が横浜打線を8回まで4安打1失点の快投。この世代のトップクラスのタレントが揃っていた横浜打線を圧巻の投球で封じて見せた。速球・スライダーの出来も素晴らしいが、何よりカットボールの配合が効果的。速球自体も手元で少し動いているのだが、ストライクゾーンの中で勝負しながら、打ってきても芯を外せるという好循環に入っている。準々決勝も5回までで、この日も球数は100球ほどと疲労もそこまでたまっていないだろう。

ただ、2021年の決勝ではエース中西(中日)を後ろに回す思い切った起用を見せており、場合によっては久葉・長井・米原ら他の投手陣の先発もあるかもしれない。

これに対し、健大高崎はここまで5試合中3試合が1-0と際どい勝ち方が続いている。各打者が振れていないわけでは全くなく、機動力も積極的に絡めようとはしているが、もう一つ「はまっていない」感もある。鉄壁の投手陣に守られて勝ち上がってきたが、決勝で対峙する智辯和歌山の打力を考えると、少し不安ではある。準決勝では3番を大岩、5番を石田翔とし、これまでの試合と入れ替えたが、大岩が2安打を放ち、少し打線のつながりはよくなってきた感はある。あとは、DHでずっと好調を維持している8番豊永もそろそろ打順をあげてもいい頃ではないだろうか。

そして、彼らの十八番である機動力!屈指の好捕手・山田に対し、仕掛け続ける姿勢を失ってはいけない。2012年の選抜・大阪桐蔭戦では、当時2年生捕手だった森友哉(オリックス)にワンバウンド投球をキャッチして、二盗を刺され、盗塁の戦意を喪失してしまった苦い記憶が青柳監督にはあるだろう。同じ轍を踏まないためにも、行くべきところでは行くという断固たる決意は必要になるはずだ。

健大高崎投手陣vs智辯和歌山打線

ここまで5試合で失点はわずか2と鉄壁のディフェンスを誇る健大高崎投手陣。延べ6人の投手を起用し、相手打線との兼ね合いも見ながら、いわば「理想的な運用」で勝ち上がってきたと言えるだろう。ただ、いくら人数が多くても、投手陣において大事なのは「軸」。その軸が、球威十分の速球を武器にボールの力で押せる2年生エース石垣と、リリーバーとして試合を落ち着かせることができる左腕・北田だ。決勝でどの投手が先発するかは分からないが、この二人が勝負所でカギを握る存在であることは間違いない。ここに手元で動くボールの質が光る右腕・佐藤や、ショートリリーバーとして機能する石田翔をどう混ぜていくか、ということになるだろう。

これまで安定感抜群の戦いを見せてきたが、次戦で対戦する智辯和歌山の打線は、過去5試合で対戦したチームの打線よりワンランク、下手したらツーランク上の打線となる。各投手がより細心の注意を払って投球しなくてはならない。

その智辯和歌山打線は、準決勝であの横浜・織田をわずか2回3分の1でKO。本調子ではなかったとはいえ、楠本の勝ち越し3ランは、「あのボールをあんな打球にしてしまうのか」というほど、破壊力を感じさせるものであった。2,3回戦は打線が苦労した印象があったが、準々決勝からは明らかに上り調子。彼らの打撃を見ていると打たされるという感覚はなく、自分のポイントまで呼び込んでしっかり振り切るスイングが徹底できている。特に、ここにきて2番荒井、4番山田と主力打者二人が調子を上げてきているのは心強い。打線全体を見渡しても、当たりが止まっている打者はほとんどおらず、不安なく決勝へ望めそうだ。

1990年代から2000年代前半にかけて豪打を武器に栄華を極めた同校だが、その後は、特に大会終盤に、打倒・智辯和歌山に燃える剛腕に抑え込まれることもしばしばあり、受難の時代があった。しかし、準決勝の横浜戦は、久々に、立ちはだかる剛腕を「打」で呑み込んだ試合だったと言えるだろう。ここ数年は初戦敗退か、決勝進出かと両極端な結果になっているが、今夏は明らかに「表」の目が出ている。このまま、5年ぶり4度目の夏の栄冠へ、突っ走るのか!?

 

ここまで両者とも安定した試合内容で勝ち上がってきたが、打線の調子・長打力を鑑みると少し智辯和歌山が優勢に映る。健大高崎としては、投手陣がなんとか3点以内に抑えて、終盤に機動力を絡めた勝負に持ち込めれば、面白い展開になってきそうだ。

主なOB

健大高崎…長坂拳弥(阪神)、柘植世那(西武)、湯浅大(巨人)、下慎之介(ヤクルト)、三ツ間卓也(中日)

智辯和歌山…岡田俊哉(中日)、西川遥輝(ヤクルト)、黒原拓未(広島)、黒川史陽(楽天)、細川凌平(日本ハム)

 

群馬  和歌山

春  2勝  2勝

夏  1勝  1勝

計  3勝  3勝

対戦成績は、春夏ともに全くの五分の星。一番最近の対戦が、1979年と強豪県同士の割には、50年近く対戦がなかったことになる。

1965年の選抜準々決勝では市立和歌山商(現・市立和歌山)と東農大二が対戦した。のちに阪神で生え抜き打者として2000本安打を達成することなる強打者・藤田平を擁した市立和歌山商は、エース岡本の好投もあって、小倉・中京商(現・中京大中京)と優勝経験のある強豪を連破。この試合でも、強打の東農大二打線をわずか5安打で完封し、勢いに乗って決勝まで勝ち進んだ。最後は、かみそりシュートを武器とする岡山東商・平松(大洋)の前に屈したが、見事な準優勝であった。

一方、1963年の選手権3回戦では桐生と南部が対戦。1,2回戦と連続完封で勝ち上がった桐生はエース高橋が絶好調であったが、この試合では南部打線に立ち上がりからつかまり、3回までに4点を失う。しかし、ここから打線が奮起し、桐生打線は3回裏から7回裏までなんと毎回得点で9点を奪取。リリーフ下山への継投も決まり、見事な逆転勝ちでベスト8進出をきめた。(ちなみに南部は2001年の選抜でも優勝した常総学院に7-0から試合をひっくり返されている。中高時代に南部で合宿生活を送っていた者としてはちょっと悲しい)。

久々のマッチアップが選手権決勝となった両県。ともに平成・令和と優勝を重ねてきている中、更なる栄冠を積み重ねるのはどちらの代表校になるのか。

 

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