智辯和歌山の前に立ちはだかった好投手列伝 4/4

コラム

智辯和歌山の前に立ちはだかった好投手列伝 1/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

智辯和歌山の前に立ちはだかった好投手列伝 2/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

智辯和歌山の前に立ちはだかった好投手列伝 3/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

大会通算100安打、大会通算11ホームラン、大会最高打率を残した2000年夏をはじめとして数々の強打のチームで甲子園を沸かせてきた智辯和歌山。

しかし、強打のチームが好投手との対戦を引き寄せるのか、はたまたその逆か、これまで強打・智辯の前にあまたの好投手たちが立ちはだかり、打倒・智辯和歌山を果たしてきた。今回は、その好投手を順にご紹介したい。

2012年夏 2回戦 神村学園 3-2 智辯和歌山

神村学園

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 2 0 1 0 0 0 0 0 3
0 0 0 2 0 0 0 0 0 2

智辯和歌山

柿澤貴裕(神村学園→楽天)

2012年の九州の高校球界で絶対王者として君臨した神村学園。機動力と勝負強さの光る攻撃力、安定した守備力、野球脳の高さと全てにおいてハイレベルなチームだったが、左腕・平藪とともに右のエースとチームを支えたのが柿澤貴裕だった。打者としても夏の鹿児島大会で3ホームランを放つなど、投打に高いポテンシャルを誇る柿澤を中心に、この年の神村学園はチーム史上最強とも言える強さを見せ、優勝候補の一角に挙がっていた。迎えた甲子園初戦は8年連続の出場となる智辯和歌山。エース柿澤は序盤に3点の援護をもらうも、7番天野に2点タイムリー2塁打を浴びて1点差に迫られる。しかし、最後まで140キロ台の速球の威力は落ちず、2失点で完投勝ち。強打のチームを相手に堂々力の投球で押し切ったのだった。

この1戦で大きく弾みをつけたと思われたが、次戦で田村(ロッテ)、北條(阪神)を擁する光星学院に対して、神宮のリベンジを狙ったが、返り討ちにあってしまうのであった、

神村学園vs智辯和歌山 ダイジェスト(第94回選手権・2回戦) – YouTube

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2014年選抜 1回戦 明徳義塾 3-2 智辯和歌山

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 2
0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 0 0 3

岸潤一郎(明徳義塾→西武)

1年生から通算で3度目の大舞台となった明徳義塾のエース・岸潤一郎。最終学年を迎え、大きく成長した姿を見せた。2年生時に一度サイドスローを経験したことで磨いた内角への制球力、スピードよりキレを追及して高めた直球の質。鋭い変化を見せるカットボールにスライダーと完成度の高い投球で相手打線を封じ込めた。迎えた甲子園初戦は2年ぶりの出場ながら、大会屈指の打線を有する智辯和歌山だった。岸は相手に先手を許しながらも、質の高いボールをコーナーに投じて、追加点を許さない。延長で相手の3番山本に勝ち越し弾を浴びながらも、冷静さを失わずに延長15回サヨナラ勝ちを収めた。試合のレベルの高さもさることながら、この日の岸の投球は、今大会の全試合・全投手の投球の中でも間違いなくトップレベルのものであった。

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2017年夏 2回戦 大阪桐蔭 2-1 智辯和歌山

智辯和歌山

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
1 0 0 0 0 0 1 0 × 2

大坂桐蔭

徳山壮磨(大阪桐蔭→DeNA)

2011年を最後に甲子園の勝利から遠ざかっていた智辯和歌山。2014年、2015年とV候補に名を連ねながらも初戦で敗退し、かつての常連校も苦しい時代を過ごしていた。しかし、中谷コーチ(楽天)を招き、好捕手・蔵野もいた2017年のチームは久々に甲子園で戦えるチームへと成長を遂げた。初戦は興南の1年生左腕・宮城(オリックス)を打ち崩して6点差を逆転し、実に6年ぶりとなる聖地での1勝をマークした。そして、迎えた2回戦の相手は選抜王者の大阪桐蔭。春季近畿大会でも対戦して3-6と敗れていた相手に対して、智辯和歌山は序盤から猛打を浴びせる。しかし、捕手・福井に坂の下ー泉口の鉄壁の二遊間の誇る堅守の前に12安打を放ちながらも得点は1点だけ。大阪桐蔭のエース徳山壮磨の粘りの投球の前に1点が届かず、惜敗を喫したのだった。

手に汗握る熱戦 大阪桐蔭VS智弁和歌山 – YouTube

2017年選手権2回戦 大阪桐蔭vs智辯和歌山(9日目第2試合) – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

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2018年選抜 決勝 大阪桐蔭 5-2 智辯和歌山

智辯和歌山

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 0 2 0 0 0 0 0 2
0 0 0 2 0 0 1 2 × 5

大坂桐蔭

根尾昴(大阪桐蔭→中日)

2017年の春季近畿大会、夏の甲子園、秋季近畿大会と大阪桐蔭に3連敗を喫していた智辯和歌山。打倒・大阪桐蔭の一番手として臨んだ2018年の選抜では久々に上位進出。そして、準々決勝の創成館戦、準決勝の東海大相模戦とともに5点差をひっくり返す逆転劇を見せ、強打・智辯の完全復活を印象付ける戦いぶりで2002年以来16年ぶりとなる決勝進出を果たした。相手はどうしても戦いたかった最強・大阪桐蔭。前年の優勝投手・根尾(中日)に対して、(広島)・文元冨田の中軸を中心に立ち向かったが、根尾の大人の投球の前になかなか決定打が生まれない。勝負所で相手心理を見透かしたかのようにコーナーにキレのあるストレートを決めてくる根尾の勝負強さが一枚上手であった。この年の春季近畿大会でも敗れて、智辯和歌山は5連敗。同年秋季大会でようやく5-2と大阪桐蔭を倒した時の喜びはひとしおだっただろう。

【選抜決勝ダイジェスト】【智弁和歌山VS大阪桐蔭】36年ぶり連覇 – YouTube

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2019年選抜 準々決勝 明石商 4-3 智辯和歌山

智辯和歌山

1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 0 0 0 2 0 0 0 0 3
2 1 0 0 0 0 0 0 4

明石商

中森俊介(明石商→ロッテ)

前年秋の近畿大会準決勝で12-0と智辯和歌山を完膚なきまでに打ち倒した明石商。近年急激に力をつけてきた新興勢力の攻撃力を前に、智辯の捕手・東妻(DeNA)もなすすべがなかった。この試合の教訓を糧に冬場の練習で鍛え上げ、迎えた選抜の準々決勝で再び明石商と再戦となった。前年秋は宮口中森(ロッテ)の2枚看板で戦っていた明石商だったが、宮口の不調もあってこの大会は狭間監督中森と心中の覚悟であった。

スタミナに不安のある中森だったが、この試合は根性で力投。2点リードした中盤に西川黒川(楽天)、東妻の上位打線につかまって追いつかれるが、その後は崩れずに9回160球を投げ抜く。すると、その裏に先頭打者アーチをかけていた1番来田が智辯和歌山の2番手小林(広島)のストレートを一閃。打球はあっという間にライトスタンドへ消え、2019年選抜のベストゲームとも称された一戦は再び明石商に軍配が上がる結果となった。

【第91回 準々決勝9日目第4試合フル】明石商vs智弁和歌山 2019年3月31日■選抜高等学校野球大会(甲子園) – YouTube

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2019年選手権準々決勝 明石商vs八戸学院光星(12日目第1試合) – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

2019年選手権2回戦 花咲徳栄vs明石商(6日目第4試合) – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

 

2019年夏 3回戦 星稜 4-1 智辯和歌山

智辯和歌山

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4

星稜

奥川恭伸(星稜→ヤクルト)

2019年の高校球界のエースとして活躍した奥川恭伸。2年生時からその実力は折り紙付きだったが、勝負所で勝ちきれないイメージもあった。そんな印象を完全に払しょくしたのが、3回戦の智辯和歌山戦。5季連続出場の西川黒川(楽天)、東妻を中心に走攻守にまとまった完成度の高い優勝候補だ。2回戦では2008年の同校以来11年ぶりとなる1試合3ホームランの離れ業で明徳義塾を撃破。乗りに乗った相手とのV候補対決は3回戦ではあまりに早すぎた。この試合で奥川は6回に西川にタイムリーこそ浴びたものの、智辯和歌山の強力打線を相手に延長14回を投げてわずか3安打に抑え、奪った三振はなんと23。150キロ付近をコンスタントにマークし、変化球もキレキレではさしもの智辯打線も手が出なかっただろう。最後は福本のサヨナラ3ランで劇的な勝利を飾った。

決勝で履正社に敗れはしたものの、間違いなく星稜史上最高のエースであり、最高のチームであった。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?そうそうたる面々でしたね。しかし、こうしてみると智辯和歌山も数々の好投手達を苦しめてきたと言えるのではないでしょうか。いつの時代も好投手と強力打線の対決は観衆を沸かせてくれます。未来の甲子園でどんな名勝負が繰り広げられるか、今から楽しみですね。

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