【好投手列伝】愛媛県篇記憶に残る平成の名投手 2/2

平成の名投手

【好投手列伝】愛媛県篇記憶に残る平成の名投手 1/2 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

鎌倉健(川之江→日本ハム)

大会No.1投手(2002年夏) 鎌倉健(川之江) – 世界一の甲子園ブログ

2002年の選手権で4強入りし、旋風を巻き起こした川之江。そのチームをエースとしてけん引したのが速球派サイドハンドの鎌倉健(日本ハム)だった。サイドハンドの投手が減少傾向だった中で、140キロ台の速球と高速スライダーで相手打者をねじ伏せる姿は紛れもなく本格派そのものの投球内容だった。

初戦で仙台西を1失点完投で下すと、2回戦は優勝候補の浦和学院と対戦。初戦で報徳学園とのV候補対決を制して波に乗る強豪を相手に終盤に4点を勝ち越されたが、打線が奇跡的な粘りで好左腕・須永(日本ハム)を打ち崩し、劇的なサヨナラ勝ちを飾った。その後も桐光学園の清原や遊学館の小嶋(阪神)といった好左腕に立て続けに1点差で投げ勝ち、4強入り。準決勝では明徳義塾に敗れたものの、2002年の夏の中心にいたのは鎌倉健であった。

[Baseball Highlights] 2002【熱闘】鎌倉健 川之江vs遊学館 – YouTube

福井優也(済美→広島)

初出場の済美を選抜優勝、夏準優勝に導いた2年生エース。球種はほぼストレートとスライダーであったが、そのどちらも球質は一級品であり、ほとんどの試合を一人で投げ抜いたスタミナも特筆ものであった。選抜の東邦戦ではスクイズを2度にわたって封殺するなど、フィールディングも抜群であった。

失点が多かったとはいえ、点を失っても最後まで集中力を切らさずに投げ抜いた点も評価されるべきであり、強力打線が自慢の済美だったが、福井の我慢の投球があってこその快進撃だった。

済美vs東北 2004年選抜 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

広島東洋カープ 福井優也 済美高校2年時のピッチング1 – YouTube

熊代聖人(今治西→西武)

済美時代に待ったをかけたのが熊代を擁した今治西。2006年夏の準決勝で沢良木擁する済美を逆転で下し、愛媛の勢力図の潮目は変わった。当時2年生だった熊代はそこから3季連続で甲子園に出場。2年夏から3年春、そして3年夏と経験を重ねるごとに投球フォームもよくなり、下半身が使えてなおかつ躍動感も出てきた。

2年時はスライダーピッチャーの印象が強かったが、ストレートのキレ、スピードも徐々に増し、堂々たるエースの風格を身にまとった。また、打撃でも非凡の才能を持ち、3年夏の3回戦では文星芸大付の佐藤(横浜)から決め球のインローのストレートを狙いすましてレフトスタンドへ運んだ。まさに絵にかいたようなエースで4番であった。

今治西vs文星芸大付 2007年夏 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

2007年高校野球愛媛大会決勝 今治西vs済美 – YouTube

秋山拓巳(西条→阪神)

伊予ゴジラの愛称で親しまれた巨漢投手。「秋山が西条に進むなら」と愛媛の有力選手がこぞって西条に進んだほど、愛媛県内では圧倒的な存在だった。大型投手にありがちなもろさはなく、140キロ台のストレートをコンスタントにコーナーに投げ込み、力強い投球で秋の四国大会を制した。

しかし、甲子園では勝ち運に恵まれず、選抜初戦はPL学園に0-1と惜敗し、夏も2回戦で今宮(ソフトバンク)のいる明豊に0-4と完敗。もっと上位まで勝ち進んでもおかしくないチームであり、投手だっただけに惜しまれる結果であった。

08 秋季四国大会 西条 秋山拓巳選手 – YouTube

安楽智大(済美→楽天)

2年夏に甲子園最速タイ記録となる155キロをたたき出した剛腕。しかし、彼が最も輝いたのは2年生の選抜であった。1年生の時から噂の剛腕だった安楽は初戦で好投手・下石との投げ合いを制して広陵に延長13回サヨナラ勝ちし、好発進。その後は濟々黌、県岐阜商、高知と強豪校を相手にいずれも8回に勝ち越し点を挙げる接戦を制し、2004年の快進撃以来勝ち上がれていなかった済美を久々の決勝の舞台に導いた。

しかし、決勝は浦和学院に連投の疲れもあって1-17と大敗。5試合で772球を投じた内容は、アメリカでも大きく報道され、今の投球制限への流れを作ったとも言えるだろう。今後の連投に対する扱いがどうなるかはわからないが、安楽が楽天の1軍で活躍する姿を見たいところだ。

2013年春の選抜甲子園振り返りまとめ – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

高校野球 安楽智大 斉美高校 MAX158km Genius pitcher of high school sophomore – YouTube

山口直哉(済美)

済美を2004年以来14年ぶりに夏の4強に導いた小さな大エース。強打者が並んだ前年のチームと比較して、決して前評判は高くなかった2018年の済美だったが、初戦で秋の関東王者の中央学院に競り勝つと、2回戦はあの伝説の星稜戦に史上初の逆転サヨナラ満塁弾で勝利。山口は失点こそ多かったものの、内外に丁寧にスライダーを散らす投球で競り合いを制す原動力となった。

その後も2試合で26得点を挙げた強打の高知商、小園(広島)を擁する報徳学園を下し、ベスト4へ。最後は大阪桐蔭の前に散ったものの、金足農と並んでこの夏の最大のサプライズであった。

山口直哉 済美 甲子園での奪三振集 – YouTube

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