【好投手列伝】北海道篇記憶に残る平成の名投手 4/4

平成の名投手

【好投手列伝】北海道篇記憶に残る平成の名投手 1/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

【好投手列伝】北海道篇記憶に残る平成の名投手 2/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

【好投手列伝】北海道篇記憶に残る平成の名投手 3/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

川越翼(白樺学園)

2011年に白樺学園に甲子園初勝利をもたらしたイケメン右腕。県大会で好投したエース小林の不調もあって、甲子園初戦の鳥取商業戦で先発のマウンドへ。1点リードの9回裏に同点に追いつかれてなおも無死3塁のピンチを背負ったが、ギリギリで踏ん張って延長11回完投勝利をもぎ取る。11安打を浴びながらも2失点でしのぐ粘りの投球が光った。

2回戦の智辯和歌山戦は先発した小林が初回でKOされ、早くもマウンドに登る。5季連続出場の4番道端を中心に経験豊富な面々が揃った打線を相手に終盤まで5失点で踏ん張ると、7回に3番小林の同点グランドスラムが飛び出し、一気に試合を振り出しに戻す。その後は押し気味に試合を進め、アウトコースを丹念に突く投球で互角の試合を演じた。最後は、10回裏に味方の拙守も絡んで逆転サヨナラ負けを喫したが、V候補相手に堂々と渡り合った試合となった。

2011.08.14 智辯和歌山 vs 白樺学園 ハイライト – YouTube

大串和弥(北照)

甲子園のマウンドを3度経験した技巧派左腕。内外、高低を正確なコントロールで投げ分けることができ、相手の意表を突く配球も武器に、2013年の選抜では菰野・尚志館と下して8強に進出。2012年からの2年間の北海道の高校野球は北照と大串を中心に回っていたと言っても過言ではないだろう。フィールディング、試合の組み立て方も含めて非常に総合力の高い投手であった。

その後、優勝を狙って臨んだ選抜・準々決勝の浦和学院戦ではインサイドを突き切れずに10-0でまさかの完敗を喫することに。雪辱を期した最後の夏はライバル駒大苫小牧との死闘を制して春夏連続出場を達成した。迎えた初戦は常総学院との対戦となり、大串-小畑のバッテリーは常総の4番・内田(楽天)に真っ向勝負を挑んだ。結果はインサイドのボールを3ランされて敗れたが、春からの成長を見せた投球であった。

北照 大串和弥投手・11K(尚志館戦・第85回選抜) – YouTube

伊藤大海(駒大苫小牧→日本ハム)

2年春に駒大苫小牧を2007年夏以来7年ぶりの全国の舞台へ導いた2年生エース。回転軸がキレイな縦回転のストレートは非常にスピンも効いており、初戦は創成館打線を3安打で完封。創成館・稙田監督もこの年の打線には自信を持っていたが、狙っていてもバットがボールの下を通ってしまい、まったく付け入るスキを与えなかった。2回戦で履正社に逆転負けを喫したが、全国の舞台にその実力を存分に見せつけた。

最終学年となったとなった2015年は北海・山本との好投手対決に惜敗。この年は選抜準優勝の東海大四・大沢や北照・川端など、南北海道は好投手の宝庫であったが、その中でもストレートの質は伊藤が一番だっただろう。現在は北海道日本ハムの未来のエースを目指し、プロのマウンドで奮闘している。

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【センバツ・高校野球】 創成館vs駒大苫小牧 ハイライト – YouTube

西嶋亮太(東海大四)

2014年夏の甲子園で最もインパクトを残した投手ではないだろうか。天にも届くのではないかというスローボールを駆使した投球で南北海道大会を勝ちぬくと、初戦は古沢(ソフトバンク)、清水(日本ハム)を中心とした強打の九州国際大付と激突。スローボールを駆使した緩急で1失点完投勝ちし、一躍メディアの注目を浴びた。

スローボールが彼の代名詞となったが、やはり一番すごいのはスローボールを投じた次の一球でアウトコースへ寸分たりとも狂うことなく突き刺す技術の高さだろう。キレのあるボールをコントロールできる基本があってこそのスローボールであり、あの緩い球がなくとも抑えきれるだけの力を持った投手であった。

2014高校野球33 東海大四21年ぶりの夏1勝・エース西嶋12Kの好投&超スローボール・九州国際大付属4番清水優心タイムリー2ベース・山本武白志凡退 – YouTube

大沢志意也(東海大四)

東海大四を初の決勝進出に導いた立役者。前年の夏のエース西嶋から受け継いだスローボールが話題となったが、ストレートと多彩な変化球をコーナーに投げ分ける制球力が好投の要因であった。ストレートについては球威より伸びで相手を抑えるタイプ。細身な体ながらけれんみのない投球で、効率よく打たせて取った。

甲子園本番では初戦が豊橋工、2回戦が松山東とともに21世紀枠が相手。やりにくさもあった中で、落ち着いたピッチングを展開し、ベスト8まで勝ち上がった。準々決勝、準決勝は健大高崎、浦和学院とともに関東勢が相手。それまで東海大四は全国大会で関東勢を相手に8連敗と苦戦していたが、大沢が伸びのあるストレートを武器に相手打線を抑えこんだ。

特に、準決勝の浦和学院は前年秋の神宮で0-10と屈辱のコールド負けを喫した相手。森監督をして「昨年とは別人」と言わしめ、9安打を浴びながらも1失点で完投した。夏は準決勝で北照に3ホームランを浴びて敗れたが、それでも選抜でも彼の好投は色あせるものではなく、北海道の高校野球の歴史に新たな1ページを刻み込んだ。

大会ベストナイン(2015年選抜) – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

2015年春の選抜甲子園振り返りまとめ – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

東海大四-浦和学院 準決勝 – YouTube

大西健斗(北海)

2016年夏に下馬評をかわして準優勝を果たした技巧派右腕。前年夏の開幕戦では鹿児島実を相手に1アウトも取れずに降板することに。しかし、最終学年で迎えた夏は松山聖陵・アドゥワ(広島)や日南学園・森山といった好投手との投げ合いを丁寧な投球で制し、順調に勝ち上がっていった。

迎えた準決勝の相手は選抜4強の秀岳館が相手。試合前の予想では圧倒的に秀岳館が有利だったが、松尾(DeNA)や九鬼(ソフトバンク)など鋭いスイングを誇る打者達を相手に大西は決して自分のペースを乱すことなく投げ抜き、終わってみれば3失点で完投。目立ったボールはなくとも、正確なコントロールと度胸の良さで、高校生のお手本とも言える投球を見せた。

決勝は疲れから作新学院に打ち込まれたが、前年秋に予選敗退も喫したチームが見せた快進撃に北海道の高校野球ファンは酔いしれた。

2016年夏の甲子園振り返りまとめ – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

よくやった、北海高。 – YouTube

阪口晧亮(北海)

2017年の選手権大会で最もインパクトを残した速球派右腕の一人だろう。前年準優勝を経験した左腕・多間と2枚看板を形成していたが、南北海道ではコントロールがばらついたこともあって、やや安定感にかけていた。

しかし、強豪・神戸国際大付との初戦で先発すると、最速148キロのストレートがコーナーに決まり、神戸国際大付を翻弄。4番・猪田を中心に、報徳学園・西垣(楽天)や明石商・加田を倒した強力打線をして全く手が出ない投球は見ていて壮観であった。終盤に多間が終盤につかまって逆転負けを喫したものの、この日の投球がドラフト指名につながったのは間違いないだろう。

2017年選手権2回戦 神戸国際大付vs北海(5日目第3試合) – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

自己最速連発 北海高校 阪口 – YouTube

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