【好投手列伝】秋田県篇記憶に残る平成の名投手 1/2

平成の名投手

【好投手列伝】秋田県篇記憶に残る平成の名投手 2/2 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

中川申也(秋田経法大付→阪神)

平成初期の甲子園を最も沸かせた技巧派左腕と言えるだろう。平成元年の甲子園に颯爽と登場した1年生左腕は、出雲商打線を安定した投球で抑えて初戦突破を果たすと、続く3回戦では初戦でV候補の横浜を下し、「1年生でしょ」と少し天狗になった発言をしたという星稜を相手に負けん気が火を噴いて、見事に封じ込めた。

内外角に正確にコントロールする技術と度胸の良さは一級品であり、準々決勝でも福岡大大濠の好投手・木村との投手戦に1-0で投げ勝ち、一気にベスト4まで勝ち進む原動力となった。

2年時は春夏ともに8強には届かなかったが、選抜でのスラッガー内之倉(ダイエー)との対決や、夏の育英・横浜商との延長の激闘は高校野球ファンの脳裏に強烈に刻み込まれた。中川はあの時代の高校球界の中心にいたと言っても過言ではないだろう。

【好投手列伝】福岡県篇記憶に残る平成の名投手 1/3 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

【好投手列伝】鹿児島県篇記憶に残る平成の名投手 1/2 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

【好投手列伝】兵庫県篇記憶に残る平成の名投手 1/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

⚾【平成元年】第71回高校野球選手権大会 第12日 – YouTube

菅原朗仁(秋田)

1991年夏に優勝した大阪桐蔭を最も苦しめたサイド右腕。秋田大会決勝で全国区の左腕である中川を擁する秋田敬経法大付を7-3と下すと、甲子園では初戦となった2回戦でこれまたプロ注目の好投手・細見(横浜)との投げ合いを4-3とサヨナラで制して堂々16強入りを決めた。

迎えた3回戦は初出場ながら主砲・萩原(阪神)を中心にタレントの揃う大阪桐蔭が相手。味方打線が初回に相手の本格派右腕・背尾(近鉄)からホームランなどで3点を挙げると、菅原はコーナーを丹念に突く投球で8回まで大阪桐蔭打線を1点に抑える。しかし、9回表に2アウトから6番沢村以降の4連打で同点に追いつかれると、延長11回にまたも沢村に今度はサイクルヒットを決めるホームランを浴びて力尽きた。

ただ、力では劣っても技で対抗してV候補を土俵際まで追い詰めた投球は見事であった。

【好投手列伝】大阪府篇記憶に残る平成の名投手 1/5 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

’91夏甲子園 大阪桐蔭vs秋田 – YouTube

佐藤慶和(金足農)

エース千葉が故障で本調子ではなかった1995年の雑草軍団こと金足農。その窮地を救ったのが、技巧派左腕・佐藤慶であった。名将・嶋崎監督の期待値も決して高くはなかったが、キレのあるストレートとカーブを低めに集める投球で倉吉東、前年4強の佐久長聖と完投で下した。チームの非常事態にも落ち着いてマウンドを守った背番号3の左腕の好投で、金足農は旋風を巻き起こした1984年以来11年ぶりとなる8強入りを果たしたのだった。

[プロ 野球 ハイライト] 1995熱闘甲子園 金足農vs佐久長聖 – YouTube

石川雅規(秋田商→ヤクルト)

1997年夏の初戦は秋田商・石川と浜田・和田(ソフトバンク)というのちにプロ野球界でローテーション投手となる技巧派左腕同士の投げ合いとなった。石川は中盤に浜田打線につかまって3点を失うが、コーナーを丁寧に突く投球で追加点を許さず、2点ビハインドで最終回に突入する。

その最終回は、浜田の守備陣のまさかの乱れもあって同点に追いつくと、浜田は満塁策を選択。奇しくも無死満塁で打席に立ったのは石川であり、浜田のボールを冷静に見切って押し出し死球を獲得。小柄な左腕同士の投げ合いはあまりにも劇的な形で幕を閉じたが、石川の粘り強い投球が呼び込んだ勝利であった。

【好投手列伝】島根県篇記憶に残る平成の名投手 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

【熱闘甲子園 毎日投稿】第79回大会(1997年) 1回戦 秋田商ー浜田 – YouTube

摂津正(秋田経法大付→ソフトバンク)

2000年の東北地区でNo.1の素質を持っていたのが秋田経法大付の右腕・摂津だっただろう。ソフトバンク時代の短いテークバックとは違い、高校時代はダイナミックな投球フォームから伸びのある速球を投げて打者を打ち取っていた。2年秋の東北大会で準優勝してつかんだ選抜の舞台では、東洋大姫路のホームラン攻勢の前に屈したが、当時からプロのスカウトの目をくぎ付けにするストレートを投じていた。

その後、社会人を経てプロ入りし、リリーバー・先発の両方で活躍。抜群のコントロールを武器に沢村賞投手にまで上り詰めたのは周知の事実である。

【好投手列伝】兵庫県篇記憶に残る平成の名投手 2/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

2000年春の選抜振り返りまとめ – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

秋田経法大付 摂津(現:ソフトバンク) 甲子園での投球 – YouTube

佐藤剛士(秋田商→広島)

2004年に秋田商を春夏連続出場に導いた本格派右腕。選抜では希望枠による選出だったが、ダルビッシュ擁する東北をはじめとしてハイレベルなチームの揃ったこの年の東北地区で4強まで勝ち進んだ実力は伊達ではなかった。佐藤剛士はまさに「剛腕」という言葉がピッタリ当てはまる投球を見せ、力のあるストレートで鳴門工・甲府工と連続完封で下し、8強まで勝ち進んだ。

選抜では準々決勝で名電のバント攻撃に、夏は済美・鵜久森(日本ハム)の豪打の前に散ったが、それまで勝ち進めない状況の続いていた秋田勢に勇気を与える選抜の躍進であった。

2004 86回大会 2回戦 済美 vs 秋田商 平成16年 – YouTube

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