日大三 高木翔己

大会8日目第3試合
下関国際
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
| 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 |
| 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | × | 3 |
日大三
下関国際 鶴田
日大三 中村→河村
試合前予想
2001年、2011年と強力打線で2度の全国制覇を達成した日大三。しかし、2010年代は西東京のライバル校である早稲田実や東海大菅生の後塵を拝し、なかなか結果を残せずにいた。だが、2018年の代は主将・日置を中心に粘り強い野球で春夏連続出場を達成する。投手陣は井上、中村、広沢(ヤクルト)と3人の速球派右腕が先発し、技巧派左腕・河村に繋ぐパターンを確立。打線は、過去2度の全国制覇時のような豪快さはないが、上位から下位まで粘り強い打者が揃い、2回戦では奈良大付、3回戦では龍谷大平安と地元近畿勢を倒して8強まで勝ち上がってきた。
迎えた準々決勝。相手は3季連続出場となる新興勢力の下関国際であった。前年からのメンバーが多く残っており、3度目の大舞台とあって経験豊富な面々が揃っていた。エース鶴田はツーシームを武器にする好投手であり、このボールで右打者は内角を詰まらせ、左打者は泳がせる。打線は大物うちこそいないものの、コンタクト率の高い打者が揃い、2回戦では創志学園の好投手・西純(阪神)を待球作戦で消耗させ、9回に攻略。1回戦から花巻東、創志学園、木更津総合と難敵ばかりを相手に接戦を勝ち抜き、侮れないチームへと変貌していた。
展開
試合は、2回表に日大三の先発・中村が制球を乱して3四球を与えると、9番佐本のタイムリーで下関国際が1点を先制。6回にはエースで4番の鶴田のタイムリーでもう1点を加点し、下関国際の2点リードで終盤戦へ入っていく。鶴田は投げても、自慢のツーシームを武器に、6回まで日大三打線に1本のヒットも許さない。「あの三高がノーノーを食らうのか…」という雰囲気が流れる中、7回裏にようやく初ヒットが生まれるが、得点にはつながらず。2-0で試合は8回裏を迎えることとなる。
そして、代打へ
鶴田はここまで打たせて取る投球で球数も80球台と、理想的な投球パターンであった。しかし、勝負をかた8回裏、日大三打線が一気に攻勢をかける。しかも、下位打線の7番から。三高打線は、下位までよく鍛えられている。
まずは、先頭で途中出場の飯村が打席に。初球のスライダーを迷いなく振りぬくと、打球はセンターに弾むヒットとなる。さらに続く8番柳沢に対し、小倉監督は迷わず強攻策を指示。このあたりはさすが強打の三高だ。この作戦に柳沢が見事に応え、インコースの速球を引っ張ってライト戦を破る2塁打を放つ。無死2,3塁で一打同点のチャンス。ここで、再び三高ベンチは勝負をかけ、正捕手の佐藤英に代打・高木を送る。
その高木、ここまで飯村、柳沢とインサイドのボールをとらえるヒットが続いており、下関国際の捕手・品川がアウトコースよりに構えるのを逃さなかった。外ギリギリを狙ったボールがやや内寄りに入るのを逃さず、とらえた打球はセンター前に!二人のランナーが喜び勇んでホームを踏みしめ、ついに試合を振り出しに戻した。この後、2アウト3塁となって、3番日置がライトへ逆転タイムリーを放ち、3-2と見事なうっちゃりでベスト4進出を決めた。
派手さはなくとも、粘りと勝負強さでつかんだ4強入りは、過去2度の全国制覇に勝るとも劣らない勲章であった。


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