大会7日目第2試合
花咲徳栄
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
| 0 | 0 | 4 | 7 | 0 | 0 | 0 | 6 | 0 | 17 |
| 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
日本文理
花咲徳栄 黒川→古賀→長谷川
日本文理 染谷→箕浦→井伊

雨が激しく振る難しいコンディションの中で迎えた第2試合は、花咲徳栄打線が日本文理の投手陣を攻略し、大量点を奪取。17-0と思わぬ大差がつき、2003年以来となるベスト8進出を決めた。
試合
花咲徳栄は黒川、日本文理は染谷と両エースが先発マウンドへ。ともに1回戦は好投を見せており、互角の投げ合いが予想された。
1回表、花咲徳栄の先頭打者は監督の息子さんでもある1番岩井。初戦は無安打に終わっており、早くヒットが欲しいところだ。変化球を2球見逃してカウント2-1と追い込まれるが、続く高めの速球をうまくセンター方向へ返すと、打球は二遊間を抜けるヒットとなって、今大会初安打を記録する。この回、2番鈴木の犠打失敗や守備妨害などでチャンスを生かし切ることができなかったが、染野の投球に対する花咲徳栄打線の感触は悪くなかったのではないだろうか。
一方、花咲徳栄のエース黒川も染谷と似たタイプであり、上から投げ下ろす角度のある速球とフォーク、スライダーを織り交ぜる投球で打ち取っていく。1回裏、日本文理の強力な上位打線に対し、アウトコース主体で力のあるボールを集め、最後は3番秦にセンター深い位置まで運ばれるも、鈴木がキャッチして無失点でしのぐ。
2回表裏は両チーム無得点で終わり、雨が降りしきる悪コンディションの中で、双方ともうまく試合に入ったかと思われた。しかし、3回表、一気に様相が一変する。
激しくなりだした雨の中、染谷は1番岩井、2番鈴木に連続四球を与えてしまう。犠打で1アウト2,3塁となった後、4番佐伯にも四球を与えて満塁に。染谷の投球も決して悪かったわけではないが、花咲徳栄打線が選球眼よくボールを選んでいき、際どいコースはカットしていくため、どうしても厳しい状況なってしまった。1アウト満塁となり、打席には5番奥野。初球、インコースのスライダーを引っ張った打球は、ファースト正面へのゴロとなるが、これを捕球した秦の送球が打者走者に当たってしまい、ボールが転がる間に岩井がホームイン!花咲徳栄が先制点を手にする。
この先制点で、決壊が崩れるように試合の流れが傾きだした。続く6番本田、7番谷口が連続でショートゴロを放つが、ともにエラーを誘って3点を追加。雨中でボールが滑る状況で非常に難しいコンディションだったが、試合展開としては厳しい状況になってしまった。
ただ、4点差であれば、日本文理打線なら返せない点差ではない。しかし、攻撃面でも痛いミスが出てしまう。3回裏、7番登條、9番渡辺が四球を選んで出塁するも、いずれも捕手・佐伯からの牽制球でタッチアウトとなってしまう。いずれも打者の反応を見て、一瞬のエアポケットができたところを逃さなかった佐伯のファインプレーだが、攻める日本文理としては痛いミスになってしまった。
この3回の攻防が流れを決定づけることに。4回表、花咲徳栄打線が染谷を攻め立てる。
先頭の1番岩井が低めのスライダーをうまくとらえてレフトへのヒットで出塁。犠打できっちり送ると、3番笹崎も同じようにスライダーをセンターへ運ぶ。制球を突けるのが難しい状況の中、相手がカウントを取れる球種に的を絞り、確実にとらえていく。言葉で言うほど簡単なことではないが、花咲徳栄打線には実行する力があった。続く4番佐伯もスライダーをとらえて、三遊間を突破し、5点目。関東屈指の強力打線がその威力を存分に見せつける。
カウントを整えるのが難しくなった染谷は、この後3四球を与え、押し出しで2点を献上する。さらに、続く9番市村の放ったファーストゴロは、ぬかるみの中でイレギュラーバウンド。ライトへ抜けていく間に二人がホームインすると、送球がそれる間に1塁ランナーも生還し、塁上のランナーを一掃する形となって3点が加わった。結局、この回は2番鈴木のタイムリーも飛び出して計7点を追加。試合の大勢は決まった。
一方、大量リードをもらった花咲徳栄・黒川は難しい状況の中、ストライク先行の投球で淡々と打たせて取っていく。初戦のように剛球で勝負するスタイルは、この日の状況では難しかったが、ボールの力はあるため、ストライクゾーンの中で散らしていけば、自然と打たせて取る格好になった。カットボールを有効に使った佐伯のリードも冴え、7回をわずか88球で2安打無失点。8回にも6点を追加した花咲徳栄が17-0と大差で2回戦進出を決めた。
まとめ
花咲徳栄は雨の中でも自分たちのやれることを徹底し、大差で勝利を収める結果となった。打線は、相手投手の変化球に対してミート打法に徹し、選球眼よくボールを見極めて、多くの四死球を奪取。相手投手からしたら、逃げ場のない状況に追い込まれる形となった。1番岩井に4安打とあたりが出たのも大きいだろう。
また、投げてはエース黒川が打たせて取る効率のいい投球で、得点を与えず、守備陣も相手の走塁ミスを逃さない鋭さが光った。初戦の好走塁もそうだが、レベルの高い関東地区で攻守に鍛えられていることが攻守で感じられる戦いぶりを見せる花咲徳栄。選抜出場は久々であったが、出るとさすがの強さを見せつけてくれた。
一方、日本文理は厳しいグランドコンディションの中で、持っている実力を発揮しきれなかった。守備と走塁で失点を重ね、持ち味の打力を見せる展開に持ち込めず。相手も条件は同じとはよく言われるが、それでもこの日の状況を考えると同情を禁じ得ない。できれば、晴天の状況でしっかり実力を発揮した日本文理ナインを見たかった。このまま終わるのは悔しすぎるだけに、夏は帝京長岡ら強力なライバルが控える新潟大会を勝ち抜き、是非戻ってきてほしいところだ。

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