【好投手列伝】三重県篇記憶に残る平成の名投手 1/2

平成の名投手

【好投手列伝】三重県篇記憶に残る平成の名投手 2/2 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

井出元健一郎(四日市工→中日)

1991年の夏の甲子園でNo.1の死闘を演じた四日市工の好左腕。初戦でのちのジョニーこと黒木知(ロッテ)を擁する延岡学園を逆転で下すと、3回戦では上田佳(日本ハム)を擁する、選抜準Vの松商学園と激突した。

優勝候補大本命を相手に5回に井出元自らもタイムリーを放つなどして3点を先行したが、7回裏に突如請求を乱して同点に追いつかれる。うだるような暑さの中、左右のプロ注目の好投手同士の投げ合いが続いたが、最後は延長16回裏に満塁から上田に押し出し死球を与えてゲームセット。痛みをこらえながらガッツポーズをする上田とマウンドで膝から崩れ落ちた井出元の残酷なコントラストが印象的であった。

⚾【平成3年】松商学園 対 四日市工業【高校野球】 – YouTube

杉山智也(三重)

2年生時からチームの主力として投げていた右腕が、3年生になって押しも押されぬエースとなった。選抜では初戦で松山商との好カードとなったが、杉山はスライダーを武器に粘り強い投球で相手打線の反撃を断ち、延長14回のサヨナラ勝ちを呼び込んだ。準々決勝で優勝した帝京に2-3と惜敗したが、全国制覇に近い位置にいることを実感させる戦いぶりだった。

しかし、夏は勤続疲労もあってか本調子でない中、3回戦まで進んだが、待ち受けていたのはあの西短の森尾であった。打線は10安打を放ちながらも、安定したコントロールを誇る優勝投手に完封され、杉山の3失点の粘投も及ばず。結局、春夏ともに優勝校に行く手を阻まれ、涙を飲んだ。

【延長14回】1992 第64回選抜 1回戦 松山商 vs 三重 平成4年 – YouTube

伊藤龍太(桑名西)

94年「桑西旋風」の立役者 あの“小さなエース”は患者のためにフル回転 ...

初出場の桑名西を選抜4強に導いた小さな大エース・伊藤龍太。164センチの身長ながら、全身をフルに使ったフォームで強豪を次々と下した。前年秋に三重大会、東海大会をほぼ一人で投げ抜いて準優勝に輝くと、本大会でもストレート主体に強気の攻めで躍動。大きい選手には決して負けないという気概が全身にみなぎるような選手であった。

初戦の星稜戦は8回に決勝ホームランが飛び出して勝利すると、2回戦は前年秋に敗れた掛川西を大差で下した山梨学院大付が相手。打者のストレート狙いを見極めて変化球主体の投球に切り替えるクレバーさを見せ、五島(オリックス)ら強打者を手玉に取って1失点の好投で勝利した。準々決勝では小倉東・西との好投手対決も制し、4強入り。さすがに疲れの出た準決勝は名将・木内監督の率いる常総学院に敗れたが、インパクト十分の好投手であった。

桑名西 星稜 – YouTube

寺谷悠(海星)

出場校中でも屈指の巨漢投手だった海星の寺谷悠。初戦で唐津工を危なげなく、完封すると、2回戦では早稲田実打線を相手にシーソーゲームとなったが、要所を締める投球で2年生4番稲垣の逆転サヨナラ2ランを呼び込んだ。3回戦では神港学園、天理と近畿の強豪を強打で下した仙台育英と対戦。4点リードの7回に集中打を浴びて同点に追いつかれたが、直後に味方打線が奪った勝ち越し点を守り切り、1989年以来7年ぶりの8強入りを果たした。

準々決勝で前橋工のスクイズを絡めたクレバーな攻めに屈したが、長身からの角度のある速球を武器に、大会を彩った好投手であった。

’96夏甲子園 海星vs早稲田実 – YouTube

岡本篤志(海星→西武)

2年夏、3年春と2季連続で甲子園出場した海星の好右腕。現状では彼が三重・海星のエースとして最後にマウンドを踏んだ投手である。2年夏は星稜・成田の一発に屈したが、新チームでは主砲・加藤とともに投打の軸を形成して秋の東海大会を制覇。この年の東海地区はその他の代表も静岡・高木(近鉄)や東邦・朝倉(中日)などのちにプロ入りする投手を擁し、ハイレベルな大会であった。

選抜では初戦で好投手・植木を擁する九産大九州を逆転で下すと、2回戦ではV候補・明徳義塾と激突。前年夏を沸かせたメンバーを複数擁する強敵を相手に得意のスライダーで寄せ付けず、1失点完投で勝利を収めた。

1999年センバツ準々決勝 水戸商vs海星(ハイライト) – YouTube

秋葉知一(四日市工)

四日市工に初のタイトルとなる神宮優勝をもたらした左腕エース。2年夏は初戦で都城に逆転負けを喫したが、打線にも多くのメンバーが残った新チームは秋の東海大会を制覇し、余勢をかって神宮でも優勝を飾った。ただ秋葉自身は制球難もあって打ち込まれるケースが多く、決勝では内海(巨人)を擁する敦賀気比との大乱打戦を14-13で制している。

課題克服を見据えて冬場の練習を乗り越え、迎えた選抜では初戦で好投手・横松(広島)を擁する戸畑を14-1と一蹴。秋葉自身も安定した投球を見せたが、2回戦で試合巧者の明徳義塾に8-7とルーズベルトゲームの末、惜敗。秋葉自身も試合中の修正が効かず、悔いの残る敗戦となった。

[プロ 野球 ハイライト] 2000 第72回 選抜ハイライト 四日市工VS戸畑 – YouTube

多田文彦(津田学園)

2002年の出場校の投手の中でNo.1のスピードボールを投じた速球王。まだ甲子園出場のなかった津田学園を初めて全国の舞台に導いた本格派右腕は、初出場校同士の対戦となった札幌日大との初戦でMAX144キロのストレートを武器に、相手打線をわずか4安打に抑え、初勝利をものにした。しかし、2回戦では常連校・福井商の4番赤土に満塁弾を浴びるなどまさかの8失点で完敗。ストレートが初戦ほど走っていなかったこともあり、ややもろさも垣間見える結果となった。

2002年センバツ 福井商・赤土 満塁ホームラン – YouTube

 

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