智辯和歌山の前に立ちはだかった好投手列伝 1/4

コラム

智辯和歌山の前に立ちはだかった好投手列伝 2/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

智辯和歌山の前に立ちはだかった好投手列伝 3/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

智辯和歌山の前に立ちはだかった好投手列伝 4/4 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

大会通算100安打、大会通算11ホームラン、大会最高打率を残した2000年夏をはじめとして数々の強打のチームで甲子園を沸かせてきた智辯和歌山。

しかし、強打のチームが好投手との対戦を引き寄せるのか、はたまたその逆か、これまで強打・智辯の前にあまたの好投手たちが立ちはだかり、打倒・智辯和歌山を果たしてきた。今回は、その好投手を順にご紹介したい。

 

1989年夏 1回戦 成東2-1 智辯和歌山

成東

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 2
1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1

智辯和歌山

押尾健一(成東→ヤクルト)

平成最初の夏の大会となった第71回大会。まだ智辯和歌山が甲子園で勝利を挙げられていなかった時代に、大きな壁となったのが、千葉県屈指の好投手と言われる押尾健一だった。夏の千葉大会で7試合で71三振を奪った剛腕は、強豪校の誘いを蹴って地元の成東に進学。私立の強豪を下して夢の甲子園を手にした。迎えて初戦の智辯和歌山戦は1点を先行されたものの、中盤以降は智辯和歌山打線を完ぺきに抑え込み、延長戦で甲子園初勝利を達成。残念ながら2回戦で福岡大大濠に屈し、プロでも思ったような活躍はできなかったが、今でも千葉の高校野球ファンの脳裏にその剛球は刻み込まれている。

智弁和歌山-成東① – YouTube

【好投手列伝】千葉県篇記憶に残る平成の名投手 1/3 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

 

1991年夏 1回戦 学法石川 3-2 智辯和歌山

智辯和歌山

1 2 3 4 5 6 7 8 9
2 0 0 0 0 0 0 0 0 2
0 0 2 0 1 0 0 0 × 3

学法石川

川越英隆(学法石川→オリックス)

クレバーな好投手としてオリックスで活躍した学法石川のエース川越英隆。選抜で小松島西を完封するなど、東北屈指の好投手として大会前から評価は高かった。迎えた初戦の智辯和歌山戦は守備の乱れなどから2点を先制されるが、すぐに味方が同点に追いつくと、その後は相手の狙い球を外しながら、ここぞの場面ではコーナーにキレのあるボールを投じ、3度目の夏出場で初勝利を目指した智辯の夢を打ち砕いた。2回戦でも敗れはしたものの、当時強豪として名を馳せていた宇部商を相手に終盤までリードを奪い、川越も学法石川もその存在を全国にアピールした大会となった。

高校野球 学法石川vs智辯和歌山 1991年夏1回戦 フル 第73回選手権大会 – YouTube

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1993年夏 3回戦 徳島商 2-1 智辯和歌山

徳島商

1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 1 0 0 0 0 0 0 0 2
0 0 0 0 0 0 1 0 0 1

智辯和歌山

川上憲伸(徳島商→中日)

県大会で6試合中3試合をサヨナラで勝ち上がったこの年の徳島商。速球とフォークを武器とするエース川上憲伸はなかなか調子が出なかったが、初戦の久慈商戦は8回に7点差を打線が追いつき、奇跡のサヨナラ勝ちを見せた。そして、3回戦ではこの大会で初勝利を挙げた智辯和歌山と対戦。試合前から「川上は好不調の波が激しいが今日はどっちの川上か」と高嶋監督は気にしていたが、この日の川上は絶好調。フォークがことごとく低めに決まり、翌年の選抜Vメンバーを多く擁した智辯和歌山打線を1失点に抑えて、見事8強入りを果たした。

【高校野球】7点差追いつきミラクルを起こした川上憲伸の徳島商 – YouTube

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1996年選抜 決勝 鹿児島実 6-3 智辯和歌山

鹿児島実

1 2 3 4 5 6 7 8 9
3 0 0 0 0 1 0 2 0 6
0 0 1 1 0 0 0 1 0 3

智辯和歌山

下窪陽介(鹿児島実→横浜)

鹿児島県勢で初の優勝投手となった下窪陽介。140キロ台の速球と大小2種類のスライダーを外角低めに丁寧に集める薩摩の剛腕は、久保監督をして「優勝を狙うしかない」と言わしめた実力の持ち主だった。初戦から4試合連続で完投し、失点はわずか4。安定感抜群の投球を見せていたが、決勝前はさすがに弱気になったか、「3点までに抑えるから4点以上取ってほしい」と4番捕手の林川に直訴。選手宣誓を果たしたキャプテンをはじめ、ナインは奮起し、連騰で疲労困憊の智辯和歌山・高塚(近鉄)を初回から急襲。一挙3点を挙げて優位に試合を運び、下窪の好投もあって、見事鹿児島に初の優勝旗を持ち帰った。

1996年選抜決勝 智弁和歌山対鹿児島実 – YouTube

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2000年選抜 決勝 東海大相模 4-2 智辯和歌山

智辯和歌山

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 1 0 0 0 1 0 0 0 2
1 1 0 0 0 0 0 2 × 4

東海大相模

筑川利希也(東海大相模)

関東大会を制し、優勝候補の一角として乗り込んだ東海大相模のエース筑川利希也。過去選抜で2度決勝で敗退していた東海大相模だったが、大会が始まると4番今森の活躍やバックの好守備、そしてキレのあるストレートと変化球を低めに集める筑川の好投でチームは3たび決勝へとコマを進めた。しかし、決勝はあの記録的な豪打で勝ち上がった智辯和歌山。それまで三振と内野ゴロの山を築いていた筑川だったが、この日は外野に鋭い打球がどんどん飛ぶ。それでもセンターの寺井の好守備などで、11安打を浴びながら2点に抑え込む。ランナー1塁から2塁打で2度ホームへの生還を阻止した中継プレーも見事であった。8回に相手左腕・白野をついにとらえ、最後は筑川が相手の3番武内(ヤクルト)を高めの速球で空振り三振に抑え、ゲームセット。3度目の正直で20世紀最後の選抜を制した。

’00選抜甲子園 東海大相模vs智弁和歌山 – YouTube

2000年春の選抜振り返りまとめ – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

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2002年選抜 1回戦 関西 7-2 智辯和歌山

智辯和歌山

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 2 0 0 0 0 0 0 2
0 0 3 1 0 0 1 2 × 7

関西

宮本賢(関西→日本ハム)

大会の選手宣誓を務めた関西の宮本賢。エースで3番主将とチームの顔となった宮本だったが、前年の選抜では尽誠学園戦で初回に坂口・坂田に2本のホームランを浴びて敗退していた。立ち上がりの大切さを身をもって体感して迎えたリベンジの舞台で対戦したのは強打・智辯和歌山。2000年夏の豪打の記憶が鮮明な中での対決となった。3回に相手の1番嶋田にランニング2ランを浴びて2点の先行を許すが、その後は左腕特有のクロスファイヤーを武器に智辯の各打者の内角をえぐりにえぐる。キレのあるスライダーも活かして智辯打線に自分のスイングをさせず、終わってみればわずか4安打の好投。1年の時を経て大きな成長を見せた1戦となった。

2002年選抜 智弁和歌山対関西 – YouTube

【好投手列伝】岡山県篇記憶に残る平成の名投手 2/3 – 世界一の甲子園ブログ (kosien.jp)

コメント

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  4. あしたのジョーラーメンまん森ちゃん南 より:

    悲運の成東が甲子園出場を決めたでした。夏甲子園後成東ナインの海水浴も覚えています。

    • kosien より:

      読んでいただいてありがとうございます!押尾投手、プロ入りしただけあってさすがのピッチングでしたね!

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