記憶に残る代打(2019年夏)

2019年

神村学園 井上泰伸

大会7日目第4試合

神村学園

1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 0 0 0 0 0 1 0 2 3
0 0 0 2 0 0 1 1 × 4

高岡商

 

神村学園  田中瞬→中川

高岡商   荒井

試合前予想

2005年選抜で初出場にて準優勝を飾った神村学園。しかし、その後は出場を重ねるものの、なかなか1大会2勝の壁を超えることができず、春夏計9度の出場で5度が2戦目での敗退と、完全に2回戦ボーイになってしまっていた。そんな中、迎えた2019年の選手権大会は2年生の技巧派右腕・田中瞬を中心とした守りのチームで、5度目の選手権出場を達成。初戦は佐賀北との九州対決になったが、相手守備のミスにつけ込むしたたかな攻撃で、7-2とこの大会でも初戦を突破して見せた。

迎えた2回戦の相手は、3年連続出場となる高岡商。右サイドから球威のあるボールを投じる荒井と北信越屈指の好打者・森田を1番に据えた打線で、投打に充実した戦力を有していた。前年夏は、エース左腕・山田龍(巨人)を中心に2勝を挙げ、春夏連覇を達成した大阪桐蔭にも1-3と善戦。これで3年連続の大舞台とあって、場慣れしているのも強みであった。神村学園にとっては、念願の夏2勝目に向けて、再び難敵と対峙することとなった。

展開

試合は、序盤3回は両先発が好投して投手戦となるが、4回裏に田中瞬がスライダーを狙い打たれて2点を失う。神村打線も7回に荒井のインコースのボールにようやく対応し始め、1点を返すが、直後のイニングで田中瞬が再び失点。常連校の高岡商が試合巧者ぶりを発揮し、8回を終えて4-1と3点のリードをもって最終回の攻防へ突入した。神村にとっては、またしても2戦目の壁が厚いのか…、そう思い始めた矢先、驚異的な粘りを発揮し始める。

そして、代打へ

神村学園は先頭の代打・仲間が死球で出塁し、盗塁とタッチアップで3塁へ進むも、2アウト3塁と追い込まれる。続く7番田中天はサード強襲の内野安打を放ち、1点を返すが、8番松尾将の当たりはセカンドへのフライに。万事休すかと思われたが、ここでセカンド鈴木がまさかの落球。甲子園の魔物がいたずらをしたかのような展開となり、同点のランナーが出塁する。

ここで、打席には2年生の好打者・井上荒井のボールをじっくり選球し、ファウルで粘る。そして、カウント2-1からの4球目。アウトコース低めのスライダーに食らいついた打球は、しぶとく二遊間を破り、3塁ランナーが生還!貴重な追撃のタイムリーとなり、「ジンギスカン」が鳴り響く中、ついに1点差に詰め寄ったのだった。

しかし、最後は1番森口の打球が、先ほど落球をしてしまったセカンド鈴木の前に転がり、セカンドゴロでゲームセット。白熱のナイトゲームは、高岡商が1点差で逃げ切ることとなった。神村学園はまたしても、夏2勝目はお預けとなったが、最後まであきらめない姿勢を見せて戦い抜いた。この4年後、後輩たちが一気に2勝目を飛び越えてベスト4まで駆け上がり、黄金時代を迎えることとなる。

【第101回全国高校野球選手権大会 2回戦 神村学園.vs高岡商】勝ちを確信したセカンドフライまさかの落球その後1点差に、、、そして最後の打球もセカンドに、、、

 

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